ドリーミング・オブ・ホーム&マザー
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すごく久しぶりに再読したのだけど、やっぱり面白い! とにかく文章が上手い。 繊細で感傷的でスピーディでシーンが鮮やかに目に浮かぶような映画的な描写。 スタートからは想像もつかないカタストロフへのなだれ込みが実にダイナミック。 それでいて甘く切なく残酷な青春小説でもあって。 不条理な最後も実にいい! ウエブでの連載作品ということで、本人の生存中に書籍化されてたら、大きく手が入ったかもしれない。 でも個人的にはこの緻密過ぎない勢いに任せた感じがいいと思う。 こんな彼の作品がもっともっと読みたかった。 彼が知る人ぞ知る存在に留まっていることがワタシには理解できない。 | ||||
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途中まで面白いなとおもいましたけど。 あの終わり方はないんじゃないでしょうか? ブログに書いていた小説ってこともあり、最後の最後で遊んでいるような実験的な要素があります。 まぁ、この終わり方が好きという人もいるんでしょうけど。 同人誌のような終わり方。 | ||||
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2007年10月、59歳の早さで急逝した作家/打海文三晩年の作品。もとは著者生前のblog"パンプキン・ガールズは二度死ぬ"で連載されていた。これがまた、読後しばらく呆然とするほどの衝撃を孕んだ傑作で、絶句。 13歳の男の子と11歳の女の子による、一匹の愛すべき子犬を巡る冒険譚、、、という穏やかな煌めき/深い喪失感を伴った、ノスタルジーの表裏を成すような立ち上がりから、しかし物語は想像を超えた展開で鮮烈に突き進み、半ばグロテスクな様相も晒しながら捩じれ、崩れていく。その舞台こそ違えど、直視的で、だからこそ時に歪にも映る恋と性と暴力が横溢する世界は、"裸者と裸者"以降の応化クロニクル三部作とも近似した匂いを所々で放っている。 成長した男と女、そして一人の新進の女性作家が描く密なるトライアングルが、一匹の獰猛な黒犬"イエケ"の野性を引き金に、世界を一挙カオティックな騒擾へと引きずり込んでいく。乾きと湿り気が適切に配分された、上品なエロチシズムだったはずのそれは、やがて凶暴なまでのインモラルさでもって歪に膨張し、期せず世界を騒乱状態にまで落とし込む。 透明で、それでいて狂おしいまでに胸を焦がす情景の美しさ、端整であるだけ余計に、背筋がゾクりとするような官能が奔る描写まで、その筆の力はここへ来てかつてないほどに磨き抜かれて感じられる。"ぼくが愛したゴースト"で見えた、世界に対する純粋な懐疑、"ハルビンカフェ"での暴力的に張り詰めたテンション、そして容赦なく叩きつけられる死の感覚に至るまで、作家/打海文三を形作るパーツ/パーツが此処にきて素晴らしい精度で組み合わされている。 作品に溢れる痛切なまでの郷愁は、そのまま失われた偉大な作者への思いへとリンクする。人は失われたものを思うとき、底なしの哀しみと同時に、そこに浸る自分に一種の陶酔にも似た感覚を覚えているとも思うが、そうした甘やかな感情と、その裏にある発狂しそうなほどの不安な感覚を、大いに堪能できる素晴らしい作品。 | ||||
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著者にも、作品にも何の予備知識もなく読み始めましたが、スピーディーな展開、リアル、SF、官能、サスペンスが盛り込まれていて、あっという間に終わってしまいました。漫画を読んでいるように面白かったけど、読書をした達成感がなかった。 | ||||
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著者である打海文三氏は2007年10月9日に心筋梗塞のため亡くなられた。 享年59歳、早すぎる死が惜しまれる。 著者をあまり知らない人のために少し紹介すると、著者は早稲田大学を卒業後、 30代まで映画の助監督を勤め、その後、農業に転進。 44歳で「灰姫 鏡の国のスパイ」でデビュー(第13回横溝正史賞優秀作 )。 「ハルビン・カフェ」で第5回大藪春彦賞 。 「裸者と裸者」「愚者と愚者」に続く「覇者と覇者」を執筆中だった。 個人的には未完のままでもいいから「覇者と覇者」をぜひとも出版してほしい。 なお著作リストに「男たちの長い旅」に収録の「暴力許可証」がないことを書いておく。 この作品は著者が生前にブログ(パンプキン・ガールズは二度死ぬ) で連載した小説を一冊にまとめたもの(現在ブログには掲載されていない)である。 内容には敢えて詳しく踏み込まないでおくが、「そこに薔薇があった」や 「ぼくが愛したゴウスト」から続く、官能と幻想を織り交ぜたミステリー。 ミステリーとしたが実際はジャンル分けが難しい(本屋の棚ではミステリーにある)。 著者の作品らしく女性がドギツく、それでいて可愛らしく、快活に描かれている。 前述した二作が好きな人なら、気に入るだろう。 最後に、この場を借りて打海文三さんのご冥福を祈ります。 | ||||
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