生きているだけ。ただ、生きているだけで負い切れぬ罪障が積み重なっていく。

鎌倉の外れに建つ謎の館、時計館。角島・十角館の惨劇を知る江南孝明は、オカルト雑誌の“取材班”の一員としてこの館を訪れる。

館に閉じ込められた江南たちを襲う、仮面の殺人者の恐怖。

上野公園でホームレスの段ボールハウスが炎上、十六人が焼死した。

ぼくにとっては捜査はいつも苦しいものです―通り魔によって幼い娘を植物状態にされた夏目が選んだのは刑事の道だった。

頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望された男がなぜ不遇の死を遂げたのか。

函館の数学エリート養成所「斐三郎進学会」の卒業生たちが「黒い三角定規」の一員となりテロを画策しているとの情報が入った。

誰もが名も無き日常を、諦めと期待の中で生きている―ともしびスーパーマーケット鳥居前店の買い物客も従業員も、彼らの帰宅を待つ家族も、遠くから想う恋人も。

鷹狩りで将軍を護った柊衛悟は、念願の立花家婿入りが決定的に。両家は加増に浴すも、併右衛門は奥右筆でいられるのか。

大学病院にまた革命児が!外科研修医世良の任務はモナコから天才外科医天城を連れ帰ること。

長唄家元の安東家邸内で女弟子が殺された。芸事に生きる親子、妾、師弟の憎悪渦巻く旧家。

閉ざされた館が名探偵を誘う。ひとつの街で起きた三件の、幼児失踪・殺害事件。

零崎―それは血を流して繋がる「家族」。最も荒々しく、最も容赦のない殺人鬼の死闘。

大型ショッピングモールに客足を奪われ、貧困と荒廃が進む山形、南出羽市。それに追い打ちを掛けるような震災の発生。

旧家の猪丸家に現れた記憶のない謎の女・葦子は、開かずの間だった蔵座敷で“狐狗狸さん”を始める。

小学校六年生の陽太と、一風変わった叔父・夜之介。

乱歩賞受賞作『左手に告げるなかれ』の八木薔子が帰ってきた！欲と憎悪、金と名声、女達のタブーを八木が暴く！極上ミステリ５連作。

「神の罰より、主君の罰を恐れよ、主君の罰より、臣下、百姓の罰を恐るべし」。

This is伝奇！　田中啓文が世に問う伝奇小説。

大牧場の女主人が行方不明に。遺産をめぐって長男と次男は反目、三男には知的障害がある。

人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ルビ:ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(ルビ:さのあすと)。

“わたしたちは仲間です”―十四歳のある日、同級生からの苛めに耐える“僕”は、差出人不明の手紙を受け取る。

ロシアマフィアから美女を守り抜け。お人よしで、生真面目で、お節介。

一九八八年、世はバブル景気の頂点。

出賀茂神社の跡取りで忍者の血を引く甲斐は、秘密の社伝『蘇我大臣馬子傳暦』を追って、巫女の貴湖らと九州・天草へ。

山形の寒村に中国旧満州地方から嫁いだ女・青鈴が二億円を持って消えた。

地元を飛び出した娘と、残った娘。幼馴染みの二人の人生はもう交わることなどないと思っていた。

マンローの仕事は情報収集。しかし正確で有効な「情報」は簡単には手に入らない。

報酬は500万ドル。舞台は故郷の中央アフリカ。

同僚を巻き添えに、自らも交通事故で死んだ父の罪を背負い、生涯自分に、笑うことも、幸せになることも禁じたおふくろ。

信長を圧倒していた今川義元は、なぜ、進路を桶狭間に変えた？軍師黒田官兵衛はその真相に慄然とする（「乾坤一擲の裏」）、坂本龍馬を死に追いやった黒幕に勝海舟が迫る（「たみの手燭」）など、歴史上の謎に果敢に挑んだ短編八本。

交易の願いを込めて就航した帆船レイナ一世号は南へ。

死体は、地上十五メートルの高さに「展示」されていた。大学教員・西之園萌絵の推理はいかに。

「かな子が俺にたたりに来た」そう呻き心臓発作で倒れた老警部。

「昔ついた嘘のバチがあたった」という言葉を残し、建設作業員が転落死した。

「松前に行く」と言い残して余市を出た男が、加賀の海で死んでから5年。

生まれて初めての大阪出張。

枯山水を望む老舗呉服屋の別邸で、若い女性の首吊り死体が見つかった。

広告代理店のクリエイティブ・ディレクター堂門修介は、プレミアムビール「バドバーグ」の宣伝にあたり、ウェブ中心の広告を仕掛ける。

高校時代、同級生にレイプ未遂された冴絵は薬指を失った。

お見合い30連敗。冴えない容貌。

政権交代を賭けた衆議院選挙。不遇をかこつ元大蔵官僚・有川崇は出馬を決意する。

継母と弟を斬り堀越公方となった足利茶々丸。

夫の吉良上野介が内匠頭に斬りつけられた日から歯車は少しずつ狂っていった。赤穂浪士の討ち入りで上野介を喪った富子。

北多摩署名物ウマさんこと相馬刑事は洋画家の巨匠・奥本涼風にヌードモデルをさせられる。一目惚れした絵理子の前で。

雑誌編集者・長谷見明は、実家の屋根裏で、祖父・伸幸の遺した絵を発見。

「巨大な敵に狙われている」。元警視庁SPの冬木安奈は、チェスの世界王者アンディ・ウォーカーの護衛依頼を受けた。

条東商では、三年生を送り出す予餞会の準備が進められていた。

県警本部長の娘が誘拐された。前代未聞の事件に呼び戻されたのは、左遷されていた捜査一課特一係の元エース・三島勇造。

正体不明の巧妙な犯人グループに翻弄され、仲間であるべき県警の同僚たちが壁となり、捜査は難航する。

日本有数の高級住宅地にある学園前駐在所を守るのは、山手西警察署の小林健だ。

コネティカット州ののどかな村で、ごみ拾いのピートが惨殺された。彼の意外な正体が発覚し、謎はさらに深まる。

一九八五年、十七歳。

伊賀忍者の末裔にして、出賀茂神社のお気楽跡取り・鴨志田甲斐。

新潟県沖に小舟に乗った死体が漂着する。

同日に同じマンションで、二人の独身キャリアウーマンが殺された。

丸一年、わたしには一人の依頼人もいなかった。

有罪必至の容疑者はいまだに余裕の笑みを浮かべ続ける。陪審員、検察、容疑者。

市原の交通刑務所内で、受刑者石塚が殺され、同所内の宮崎が逃亡。遺体は奇妙にも“前へ倣え”の姿勢をとっていた。

数学テロ組織「黒い三角定規」との闘いは終わらない。

本当に死ぬ気なら、一年待ちませんか?人気絶頂のバイオリニスト、陰惨な事件の被害者家族、三十代のOL。

名作だけを厳選した究極のアンソロジー あなたには見えますか? この謎の答えが――。

郁子が頼まれたアルバイトの内容は、別人になりすまして横浜元町へ行きワンピースを一着買い求め、さらに店で小物入れを忘れて帰ることだった…(「奇妙なアルバイト」より)。

傑作短編集、新装版で再登場　　　　　　　電波オタクの予備校生が聴いた不思議な隠語「カチカチドリを秋葉原で飛ばせ」の意味は。

新青春エンタの最前線！ “さあ、零崎を始めよう” 「零崎一賊（ぜろざきいちぞく）」――それは“殺し名”の第3位に列せられる殺人鬼の一族。

美人で独身、バイタリティあふれるしのぶセンセと子供達が2人の刑事と一緒に大阪を舞台に大活躍!明るくユーモラスでちょっと切ない物語―。

休職中の教師、竹内しのぶ。秘書としてスカウトされた会社で社員の死亡事故が発生。

総領息子が座敷牢に閉じこめられたり盗賊に一家惨殺されたり…女の幽霊や顔の潰れた男の首が出るいわくつきの屋敷。

スカーペッタが責任者に就任した法病理学センターがある街で、犬と散歩中だった若者が心臓発作で倒れ、死亡が確認された。

事件発覚直後に失踪した検死担当の副局長・フィールディングは、別の殺人事件でも不可解な行動を見せるなど、疑惑が次々に浮上。

紅葉燃えさかる洛北大原、三千院にほど近い橋から、拝むように手を合わせた女性が転落死する。

復権を狙う松平定信は、奥右筆潰しを画策。しがない武家の次男柊衛悟にありえない新規召し抱えの話が。

坂東流名取の照代が一夜限りの舞台に召し出され、歌吉が相方をつとめることに。

会社がヤバい。彼女とヤバい。

ベテラン女子行員はコストだよ―そう、うそぶく石頭の幹部をメッタ斬るのは、若手ホープの“狂咲”こと花咲舞。

帝都銀行で唯一、行内の不祥事処理を任された指宿修平。

神様に代わるものって--家族？　　　　　「もう一度あたしを産んでくれないかな」。ママはマコ。

「アンフェア」著者が贈る医療ミステリー　脳外科医の桧山冬実は、世界初となる脳幹部海綿状血管腫の手術に挑むが……。

気力と体力不足の高橋が、やっと職を得たのは下町の「銀河不動産」。

乱歩賞作家による人間意識の謎に迫る問題作コンピュータに組み込まれた人格データが意識を持ち始めたら？　バーチャルなはずの人格が自己保存の原則によって人間社会に牙を剥く！　近未来サスペンス長編。

関東電力九十九里浜原発の建屋内で、一晩中多量被曝した死体がドラム缶詰めで処分されたという。

すり切れたシャツに、着古したデニム、乗り回すのは古ぼけたワンボックス・カー。

今、彼女は殺されようとしている。まだたった14歳なのに。

人気シリーズ第三弾は文庫書き下ろしで登場 警視庁情報室の黒田が捜査するのは、基幹産業から自衛隊、大物代議士までをも巻き込む大詐欺疑惑。

九つの子が川縁で見つけた生首を描いた絵があまりにも見事なので多色刷りの瓦版にすると、「気味が悪い」と江戸中で大騒ぎに。

警視庁にこの人あり！　大貫警部は捜査一課の迷惑な「お荷物」。聞き込み先で酒を飲み、いちゃもんをつけ飯をたかる。

恐妻家のシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、ある出会い系サイトの仕様変更だった。

5年前の惨事―播磨崎中学校銃乱射事件。奇跡の英雄・永嶋丈は、いまや国会議員として権力を手中にしていた。

雪が舞う若狭の名勝日向湖に、水中綱引き神事の賑わいの最中、男の死体が流れ着く。

「人を人でないものに作り替えようと―しているのです」。悍ましい事件から三箇月。

「兄は―狂っています」。雛子の告白は律子を戦慄させ、神崎一族が描いた禍々しい夢と三十年前の罪を白日の下に晒す。

「十津川警部に告ぐ。十億円を支払え。

裁判員制度勉強会で知り合った桜井香子に一目惚れして以来、一色知也の人生は、次第に暗がりへと呑み込まれていく。

私は、ジョン・サッター。NY郊外、「ゴールド・コースト」と呼ばれる高級住宅街で美しき妻と暮らしていた弁護士だ。

10年前の事件を乗り越え、私は元妻・スーザンと愛を再確認した。しかし大富豪である妻の両親が再婚に猛反対。

世に出れば歴史の真相を覆しかねない本を、合法非合法を問わずあらゆる手段で入手するプロフェッショナル、“書物狩人（ル・シャスール）”。

痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。

父親が殺され、瓶屋を仕切ることになった一人娘の史乃。気丈に振る舞う彼女を信之輔は気にかけていた。

「足りなかったんだ」。刑事・椽は連続殺人の被害者にある共通点を見出す。

「狼に―出合うって?」。忌避すべき事象の暗喩でしょう、と雛子は言った。