ドーン



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初公開日(参考)2009年07月
分類

長編小説

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ドーン (講談社文庫)

2012年05月15日 ドーン (講談社文庫)

人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ルビ:ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(ルビ:さのあすと)。しかし、闇に葬られたはずの火星での“出来事”がアメリカ大統領選挙を揺るがすスキャンダルに。さまざまな矛盾をかかえて突き進む世界に「分人(ルビ:デイヴイジユアル)」という概念を提唱し、人間の真の希望を問う感動長編。Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。(「BOOK」データベースより)




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ドーンの総合評価:8.09/10点レビュー 45件。Bランク


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No.45:
(4pt)

社会派純文学

とても面白く読ませてもらいました。

個人の問題、人類とが抱えている問題、その両方に物語でアプローチしている作家さんは珍しいと思います。構造が斬新で、とても挑戦的な作家さんの姿勢に、芸術家としての心意気を感じました。文章表現もところどころ、唸らせる素晴らしい表現があって、この作家さんを芥川賞に選んだ審査員の方々は見る目があったと思います。まだ全ての作品は読んでいませんが、他の作品もすべて読むつもり。一番期待している作家さんです。
ドーン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:ドーン (100周年書き下ろし)より
4062155109
No.44:
(4pt)

人間はディブをそれなりにたくさんかかえて、いろんな自分を生きることでバランスがとれている

本書『ドーン』(『ドーン(DAWN)』とは本書の主人公らが乗った火星探査宇宙船の名前であり、「夜明け」を意味する)は、平野啓一郎が、人間の基本単位として「分人」という概念を、自身の小説の中で初めて登場させた作品ですが、本書における近未来世界では、この分人の概念がある程度浸透しているとの前提にたっているがため、多少戸惑いを感じるかもしれません。
 分人主義の意味は、もちろん本書だけでもしっかり説明はされているのですが、個人的には、本書読了後、「分人主義」の概念をより分かりやすく説明するために執筆された新書『私とは何か「個人」から「分人」へ(講談社現代新書)』を読むことで、より理解を深めることができましたし、本書に対する関心も高まりました。
 私は本書を先に読んだのですが、これから読む人は、ひょっとしたら新書を先に読んでおくと本書に対するスムースな理解に役立ち、物語に没頭できるかもしれません。
 本書は、この「分人主義」の概念を理解するための分かりやすい極端な環境として有人火星探査船が舞台の一つに選ばれたのではないかと感じます。
 6人のクルーたちが、火星までの往復に2年半もの間、ろくにプライバシーもないような閉鎖された宇宙船という狭い空間においてともに生活を送る。そのストレスたるや、とてつもなく過酷なものと想像しますが、そのような閉鎖空間での長期にわたる生活が過酷だと感じられるのは、クルーたちにおける多様な分人化が阻害されているからではないか、というのが作者の考えです。
 身の回りに、多様な考えの人がいればいるほど、それに対応する自分も多様となる。その対人関係ごとに多様となる一つ一つの人格はいずれも本来の自分であり、それらを分人(ディブ)と呼ぶと、個人とは分人の集合体ということができる。これが「分人主義」の考え方だ。
「6人の人間がずっと一緒にいると、たった一種類のディブしか生きられない。人間はディブをそれなりにたくさんかかえて、いろんな自分を生きることでバランスがとれているのだと思う。外に向かって発散されないディブが内に増殖していくことは、精神衛生上すごく悪い」(文庫本174ページ)
 本書はこういった「分人主義」の概念を根底に物語が展開されるのですが、近未来を舞台としていることから監視社会の進んだSF小説的ガジェットが登場したり、アメリカ大統領選をめぐる政治的取引が取り上げられたりと、(人物名等も含め)多くの情報が取り込まれている感もあり、割とスラスラと読めた『決壊』『マチネのおわりに』『ある男』『本心』などと比較すると、多少の引っかかりがあり、何度か数ページ戻って読み返しながら読み進める、といった作業が必要でした。
 そのため、本書が伝えたいことを理解したうえで、改めてもう一度読み返すと、物語に集中して、初読よりぐっと面白く読めるかもしれません。
ドーン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:ドーン (100周年書き下ろし)より
4062155109
No.43:
(3pt)

分人主義の紹介?

登場人物(外国の名前)が多いのに加え、あまり馴染みのなかったアメリカ大統領選挙の話と、火星に行く話が混ざり合っていて、話の場面(今いつで、誰がどこにいるのか等)を追うのに少し苦労した。

宇宙人の話かと序盤感じたが、読み進めていくとまったく違い、『分人主義』を紹介する内容が散りばめられているようだった。『分人主義』をある程度把握した上で読み始めるのが良さそう。
ドーン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:ドーン (100周年書き下ろし)より
4062155109
No.42:
(1pt)

中古購入、ゴミ箱行き

汗臭い体に、香水をぶちまけたような文章
変わらないなぁ、この人が書くものは
ドーン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:ドーン (100周年書き下ろし)より
4062155109
No.41:
(3pt)

やたら「分人」ってうるせえ。平野啓一郎よ、オマエは「文人」じゃないのか。

平野啓一郎さんの小説です。
平野さんの「分人」論をベースにしているのですが、なんかそういう堅苦しい「分人」(ディビジュアル)とかを問題にするのって、どうかな、と思いました。正直、物語の面白さを半減させているんですよね、ディビジュアルの議論って。
なんか「分人」という考え方について、登場人物たちが解説したり、議論したりするんですが、それが邪魔なんですよ。
つか、平野さんの分人論って、ぶっちゃけ、つまらんのですよ。面白さがない。
近代文学がずっと問題にしていることを、いまさらドヤ顔で言っている感がする。
やはり、平野啓一郎には文学の勉強が必要なのでは? あまり他の有名な作家(近現代の有名な作品)を読んでないのかな、と思う。
というのも、近代から現代にかけての文学のテーマの一つって、「自分」つまり「自己」「自我」なわけよね。
この自我って一つじゃなくて、複数あるよね、というのが平野さんの分人論で、でも、そんなの当たり前田のクラッカーじゃない。
夏目漱石の「こころ」かて、先生という確固たる自我があるわけじゃなくて、Kの前での「先生」、お嬢さんの前での「先生」、学校での「先生」があるわけですよ。Kかて、先生の前での「K」、お嬢さんの前での「K]、学校での「K」がいるわけで、それぞれ確固たる個人ではなく、「分人」でしょってわけです。
ですから、先生の前での「K」しか知らない先生は、いきなりのKの自殺に戸惑うわけで。
要は、相手によって自然と人格が変化していく(分化する)わけで、コミュニケーションによって人格は変化するってわけです。

話がそれました。
物語は、火星への有人飛行をおこなった明日人が主人公で、有人飛行のさいにおかしくなった同僚とか、いろいろトラブルを思い出したりしつつ、
アメリカでは大統領選がおこなわれていて、そこでNASAの火星有人飛行の乗組員だったリリアンの父が娘を利用して票集めをしようとしたり、それ以前にリリアンは大手製薬会社にいたときがあり、
どうやら東アフリカでおこなわれている戦争の「生物兵器」に、その大手製薬会社の影がちらついている……。
大統領選では、ブッシュ的なザルなヤツに対して、オバマっぽいリベラルが苦戦を強いられているのだが、はたしてどちらが勝つか…。
明日人は、どうやら火星に行くさいに、リリアンを妊娠させたんじゃないか疑惑だとか、そういうのが絡み合いながら、話はすすんでいきます。
国境や領土を持たない「プラネット」という国家組織っぽいものがでてきたり、それなりに「近未来感」がでています。
また、明日人は、東京の震災で子どもを亡くしているのですが、その東京震災が、3・11(2011年)を思い起こさせるんですが、ただこの「ドーン」は、なんと2009年に刊行という、
「平野啓一郎は未来を見通しているのでは?」
とか、オカルトネタになりそうなことが書かれています。
まあ、小説が現実を呑み込むことはありうることで、その現実が数年後に起ち上がることは、しばしばあることです。
とりあえず、「分人」を語るよりも、小説の世界観がおもしろいので、そちらで勝負できたのに、なぜかやたら「分人」「ディビジュアル」がでてきて、うざいですよ。
でも、「分人」が認められた世界って、万引きしたら「いやいや、オレが万引きしたんじゃないから、オレの「分人」が万引きしたんであって、オレじゃないから」という言い訳ができてしまうんですが、法学部出身の平野先生としては、抽象的にではなく、法理的に、その点をまず明らかにしないとなぁ、と感じてしまいました。
ドーン (100周年書き下ろし)Amazon書評・レビュー:ドーン (100周年書き下ろし)より
4062155109



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