自由思考
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3部構成になっており、タイトルは第1部に最もふさわしいと思う。個人的には第2部の、著者の思想に触れる部分を最も興味深く読んだ。暗く、思い悩む人を自認する著者は、一方で世渡りもそれなりに上手であるとも述べており、それら全てをまとめて適度な自己肯定がよかった。 また、社会や政治に対する批判もまっとうなものが多く、同時にこの程度の批判がおおごとのように騒がれる、あるいは逆に黙殺されてしまうような現状に改めてなんとなくの恐ろしさを感じた。弾圧されていないだけマシなのかもしれないけれど。 | ||||
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山口敬之の逮捕状が取り消されたことについて、小説家・中村文則さんのご指摘が鋭い。 《あの事案。何が疑問かというと、山口氏の『総理』という本が、2016年6月9日に刊行されていること。この日付は首をかしげる。》《なぜなら、このとき彼はまだ書類送検中だから。しかもその13日後は、参議院選挙の公示日》 《なぜ山口氏は、書類送検中で、自分が起訴されるかもしれない状態で刊行することができたのか。》《首相を礼賛する本が選挙前に出て、もしその著者が強姦で起訴されたとなれば、目前の選挙に影響が出る。》《山口氏が、絶対に起訴されないと、なぜか前もって確実に知っていたように思えてならない。》 ご参考: 「日本の秘められた恥」 ドキュメンタリーをBBCが放送:2018年06月29日 https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-44638987 | ||||
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大変失礼ながら中村文則さんのことは知らなかったが、新聞でこの本と中村さんのインタビューが紹介されていて気になったから読んでみた。 気になった理由は、中村さんが現政権(安倍政権)のことをしっかりと批判していたから。 最近、本でもSNSでも安倍政権を批判しているまっとうな人を見つけると、とても安心するし希望が持てる。 この本は、けっこう長い期間に色んな雑誌等に書いたエッセイを集めたもののようだけど、ここ何年かのものは、はっきり安倍政権とか、日本に広がる排外主義や差別への怒りを表しているものが多い。 安倍さんがあんなに酷いことをやりまくっているのに、世の中は忖度ばかりでちっとも支持率が落ちなくておかしい、と思ってきた。 けれど、中村さんが言うように、格差がどんどん広がると、弱い人ほど逆に、自分を痛めつけている権力者の方に同化しようとする。そういうことなんだと実感するし、本当にはがゆいし絶望しそうになる。 でも中村さんのような考えを持ち、堂々と現政権を批判する人を見ると、本当に心強い。 今の日本はハリーポッターでいうと、ヴォルデモートに支配された暗黒の時代だと思う。 誰もヴォルデモートに逆らえないし、逆らうとハリーの両親のように消されてしまうような。 闇の魔法使いに魂を売り渡した人ばかり、みたいな。 だけどまだ、ヴォルデモートに対抗しようとする人はいるんだ、と勇気をもらった気がする。 現実世界にハリーポッターはいないし、私のような普通の人間が頑張ってもハリーにはなれない。 しかし、いろんな人の中に少しずつある力を持ち寄れば、ヴォルデモートに対抗できるのではないか。 ハリーではなくても、ネビルかもしれないし。 そんな希望を感じさせてくれた中村さんに感謝したい。 他の著作も読んでみたいと思う。 | ||||
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中学生の作文程度。それも、並み以下。半端ではなく、買って損をしたという恨みが湧いた。現代作家では名も売れているし、新聞に紹介してあったから購入してみた。本屋でページを開いたら、数行も読まずに、投げ捨てていただろう。正直、小説も好きではないし、この作家の本は、二度と手にしないかもしれない。 追記。――― 申し訳ないが、私は、何の期待にも応えてくれない作品など、全編を読み通すほど、暇でもないし、お人よしでもない。この手の文芸書ならば、普段は、500円を目安に、古本をあさっている。1400円(税抜き)も払って新品を求めている。著者が目にするならば、わざわざ買って、少しでも読んで、その上で嫌いになる作家もいることを肝に銘じて欲しい。この頃は、出版社も、執筆者も、何かおかしい。ウィキペディアからバクッた本が60万部のベストセラーになるかと思えば、出版社がそれを批判した作家をこき下ろす。一方では、相も変わらず仲間内で文学賞のキャッチボール。そして、そういうものに限って売れない。文章を売ろうと思うならば、最初の一行から最後の一行まで、読者を惹き付けるべく磨きを掛けるはずではないか。ところが、この本は、全く間反対の文章の羅列。中学生の作文という表現は、おおげさでも何でもない。読者の方々には、まず自分で読んで確かめることをお勧めする。 | ||||
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Amazonでは品切れだったので書店で買いました。 もともと中村さんのファンだったのと、このエッセイ集のための書き下ろし『作家志望の方々へ』が読みたくて手にしました。 その『作家志望〜』は読みながら「えっ、最終選考でそういうのが残るの?」と驚いたのですが、もしかしたら中村さんは若手の時、最終選考ではなく新潮新人賞の下読みとかもしてたのかもしれませんね。 あと、とても個人的なことなのですが、中村さんの好きな作家(ドストエフスキー、カミュ、安部公房、三島由紀夫など)と、好きなミュージシャン(マイケル・シェンカー)が自分とかぶっていて嬉しかったです。 (高校の時にクラスの女子にMSGの1stアルバム『神~帰ってきたフライング・アロー〜』を貸したというのは笑いました。でもそういうことやっちゃうの、すごく分かる) ただ、中村さんの文章を読んでいると、なんとなくライトノベルなどにはあまり好意的ではないようで、 (ワンピースやドラゴンボール、ドラクエは大ファンのようですが) 自分は昔から純文学が好きなのと同じように、アニメやライトノベルの描く「こうだったら人生楽しいのにな」という空想の世界にも助けられてきたので、 そういうものに支えられて生きている人がいることも知って頂けたらな、と少し思いました。 それと、中村さんはロリコンを異常心理/社会的な病理と言っていますが、ミシェル・フーコーやアリエス、またはマーガレット・ミードのサモア島の研究の示すように、 「大人・子供」の基準は文化や時代によって全く違いますし、日本ではそもそも15歳前後で成人(元服)だったので、そこは「ちょっと現代アメリカ的な基準によりすぎなんじゃ・・・」と少し気になりました。 部分的に少し反発的なレビューになってしまいましたが、けど、もしこれが中村さんのエッセイ集でなかったらそこに何が書かれていても「あっそう」とスルーしていたと思います。 中村さんの本だから、自分は真剣に受け止めました。 それは私が初期の中村作品、それから『掏摸』や『悪と仮面のルール』『その先の道に消える』などに生きる上で支えられているからだと思います。 他のエッセイでは、特に〈海外エロ動画〉がめっちゃおもしろい。 「オーマイガッ!」のくだりは爆笑しました。アメリカのAVってほんとにそうなの? あと、海外のブックフェスティバルにも興味が湧きました。日本もこういうイベント(本版のサマーソニックのようなもの)で、本というカルチャーをもっと盛り上げられないのかなと思いました。 まとめると、この『自由思考』は、中村文則ファンはもちろん、世界的に有名な純文学作家がどのようなことを考えて作品を創り上げているのかに興味のある方にもオススメです。 あと、中村さんはいま『逃亡者』という小説を新聞で連載中のようなので、単行本になったらそれも買います。今から楽しみですね。 ( •̀ •́ゞ)ビ(←すみません、変な顔文字が消えなかったのでそのままです) | ||||
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