悪と仮面のルール

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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ

2010年06月30日 悪と仮面のルール (100周年書き下ろし)

父から「悪の欠片」として育てられることになった僕は、「邪」の家系を絶つため父の殺害を決意する。それは、すべて屋敷に引き取られた養女・香織のためだった。十数年後、顔を変え、他人の身分を手に入れた僕は、居場所がわからなくなっていた香織の調査を探偵に依頼する。街ではテログループ「JL」が爆発騒ぎを起こし、政治家を狙った連続殺人事件に発展。僕の周りには刑事がうろつき始める。しかも、香織には過去の繰り返しのように、巨大な悪の影がつきまとっていた。それは、絶ったはずの家系の男だった―。刑事、探偵、テログループ、邪の家系…世界の悪を超えようとする青年の疾走を描く。芥川賞作家が挑む渾身の書き下ろしサスペンス長編。新たなる、決定的代表作。(「BOOK」データベースより)

評判

悪と仮面のルールの評価:

7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点7.00pt

悪と仮面のルールの総合評価:

7.13/10点 レビュー 54件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(7pt)

尻すぼみの“罪と罰”

冷酷な父親に「この世界を不幸にする存在」、「邪」の家系を継ぐ者として育てられた少年は、愛する者を守るために父親の殺害を決意する・・・。数年後、大人になった少年は再び、愛する人のために、自分を捨てて行動を開始する。「愛する人のために殺人を犯すことは罪なのか?」という大きなテーマの意欲作である。
13歳の少年による父親殺害計画、大人になってからの整形手術による変身と愛する人を守るための連続殺人など、物語の基本構成とストーリー展開は非常に面白いのだが、終盤になってから尻すぼみの感があった。思うに、主人公の「邪」のスケールが小さいことと、本筋に絡んでくるテロ組織に現実感も恐怖感も感じないことが、尻すぼみの原因だろう。主人公の前に立ちふさがる老刑事、主人公をサポートする探偵など、魅力的なキャラクターが登場しているだけに、主人公の心理の振れ幅のスケールアップにもうひと踏ん張りして欲しかった。

iisan
927253Y1

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.53
(2pt)

「邪」による破壊的な展開を期待すると…

中村文則さんの小説は「掏摸」「王国」「教団X」に続いて4作目(もっとかな?)です。
(私にとっての)前作などから(出版年からは異なるのかもしれませんが)、ならではの世界観と、「ダークサイド」「裏社会」を描き切るような小説を期待していました。

序盤より「邪」として育てられた主人公が、どのように「邪」にあらがうことも出来ず、「邪」をバラまいていくかといったことをどこか期待していたわけですが…
正直とっても肩透かしでした。
ザラッとしたガワだけが残った特に面白くはない小説、というのが率直な感想です。

そうではない結論でも書いてみたかったのでしょうか?
実際、他の系統の小説は書けるのでしょうか?この系統の中でしか勝負できないのでしょうか?
であれば中村文則さんにはその方向性についてはあまり才能をお持ちではないように思います。
私にとっての既読の3作品のみで彼の才能でできることは既に終わってしまったのかもしれません。
悪と仮面のルール (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪と仮面のルール (講談社文庫)より
4062776790
No.52
(2pt)

「邪」による破壊的な展開を期待すると…

中村文則さんの小説は「掏摸」「王国」「教団X」に続いて4作目(もっとかな?)です。
(私にとっての)前作などから(出版年からは異なるのかもしれませんが)、ならではの世界観と、「ダークサイド」「裏社会」を描き切るような小説を期待していました。

序盤より「邪」として育てられた主人公が、どのように「邪」にあらがうことも出来ず、「邪」をバラまいていくかといったことをどこか期待していたわけですが…
正直とっても肩透かしでした。
ザラッとしたガワだけが残った特に面白くはない小説、というのが率直な感想です。

そうではない結論でも書いてみたかったのでしょうか?
実際、他の系統の小説は書けるのでしょうか?この系統の中でしか勝負できないのでしょうか?
であれば中村文則さんにはその方向性についてはあまり才能をお持ちではないように思います。
私にとっての既読の3作品のみで彼の才能でできることは既に終わってしまったのかもしれません。
悪と仮面のルール (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: 悪と仮面のルール (100周年書き下ろし)より
4062163705
No.51
(4pt)

一気に読めました

久しぶりに小説を読みました。飽きずに一気に読めたので面白かったのだと思います。
ただし、ノンフィクションと異なり知識がつくというわけではないですが、時間は潰せました。
悪と仮面のルール (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪と仮面のルール (講談社文庫)より
4062776790
No.50
(4pt)

一気に読めました

久しぶりに小説を読みました。飽きずに一気に読めたので面白かったのだと思います。
ただし、ノンフィクションと異なり知識がつくというわけではないですが、時間は潰せました。
悪と仮面のルール (100周年書き下ろし) Amazon書評・レビュー: 悪と仮面のルール (100周年書き下ろし)より
4062163705
No.49
(4pt)

加害者が主役

この小説の主人公・久喜文宏は、先祖代々悪人を輩出してきた「邪」の家系の息子です。文宏は凶悪な父親を殺害しますが、人間を殺した罪悪感と悪のDNAを背負い、悪意の連鎖を引き継ぎます。文宏は整形し、自然法則のように連続する悪のルールから逸脱していきます。しかし文宏のルール違反も、マクロな目からみたら案外自然の流れに沿っているのかもしれません。

この小説のストーリー展開は、DNAや無意識に物凄く支配されています。DNAや無意識とは、人間を操る潜在的な必然性でしょう。そしてこの小説では悪人や加害者が主人公で、善人や刑事は脇役です。大江健三郎の小説では被害者が主人公になることが多いですが、中村文則の小説では加害者が主人公になることが多いと感じます。

この小説のラストはかなり恋愛小説っぽいし、生の祝福に満ちていました。この小説は殺伐とした物語でしたが、『悪意の手記』と同じように、咎人を許していると思います。「悪いことをした人や、間違えた人でも、生きていいんだよ」と。
悪と仮面のルール (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: 悪と仮面のルール (講談社文庫)より
4062776790

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