リーマンショック直前、鷲津政彦はアメリカ経済を長年牽引した超巨大企業、アメリカン・ドリーム社の奪取を目論んでいた。

あの夜、わたしは出会ってしまった。ハナカマキリのような、獲物を求める恐ろしい女に。

バカンスで訪れた築500年の屋敷。16歳の少女ノアは、降霊術で30年前に殺された少女の霊を呼び出してしまう。

「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」

舞台は“北の街”にある蛸足型の古い総合大学。

その死体は、定規、マイク、さらにフォークとナイフで飾られていた―伝説の演歌歌手月我峰貴雄を讃える記念館スタッフが殺された。

東京・赤羽の巨大団地葵ヶ丘に住む北原美紗子の娘・奈月が失踪した。小学一年生である。

新米飛行教官と一年ぶりに飛ぶ小説家の航空経路は、ある記憶を辿る旅だった(『ホリデイズ』)。

物語は、明和八年(一七七一)に始まる。平賀源内がゑれきてるを世に送り出す五年前のことである。

「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」少女失踪事件を捜査する刑事・相馬は、現場で奇妙な印を発見し、23年前の苦い記憶を蘇らせる。

物心ついてから自分だけを愛してきた冷たく美しいリジャイナとその孤独な娘、夫、恋人たちは、波乱の果てに―なにかが足りない…た、り、な、い…。

終末の日を迎えるとき、私たちは何を思う―。

核弾頭ミサイル搭載潜水艦で起きた叛乱。拉致された自衛官。

五輪柔道金メダリストの沢居弘人は、スポーツ省から、国の特別強化指定選手「SA」の陸上選手・仲島雄平のサポートを命じられる。

弁護士事務所長の謎の死。

大学生が一番ときめく季節、夏。

雪に閉ざされた山荘で、女子大生・弥生が毒殺された。

北条早雲、黎明を呼んだ男の壮大な一代記。

完全に封印され「密室」状況となった館で起こった一族六人殺しの真犯人は、いったい誰だったのか。

首都を混乱に陥れた同時多発テロから一年。

検事・岩崎紀美子。仕事にいっさい妥協はしない。

真っ暗な眼の転校生・忍野扇。

私の中に巣喰う狂気が、さまざまな夢を見させる―さらなる広がりと魅力を増した皆川博子の恐怖世界。

地の民を治療する医術の匠を目指すことにしたダグは、“新月湖”駐留地に基礎継ぎの匠がいるとの噂を聞いたフォーンに勧められ、教えを乞おうと決意する。

横浜・馬車道にある喫茶店「ペガサス」で働く毅志は、二階に探偵事務所を開いた皆藤と山南の仕事を手伝うことに。

信州の山荘で、鍵の掛かった密室状態の部屋から会社社長の遺体が発見された。

風営法の改正に伴い、若手ホストたちがショーとスイーツでもてなす昼間の2部営業をはじめた「club indigo」。

島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。

オスロにその年の初雪が降った日、一人の女性が姿を消した。彼女のスカーフを首に巻いた雪だるまが残されていた。

“雪だるま”事件は連続殺人の様相を呈していた。また、10年前に起きた警官失踪が、事件に関係していることも明らかとなる。

キュゥべえの恐るべき計画が明らかにされる時、少女たちは自らに課せられた運命の残酷さを知る…。

死亡事故を起こした元自動車セールスマン、不倫相手のために犯罪に走ろうとするOL、過去の恋愛を40年間妻に隠し続ける老人。

動燃の取材で鳥取を訪れた浅見光彦は、小泉八雲ゆかりの宿で、父親の死に疑念を抱く異父姉妹と出会う。

文字を読むことが不得意で、勉強が大嫌いだった僕。

邪の家系を断ちきり、少女を守るために。少年は父の殺害を決意する。

突然変異の人類“クチチュ”らと共に旅を続けるアキラは、生への執着から解き放たれた人々が猿のように生きる村や、ロボット制御の病院で人間が管理される残酷な姿を見届け、遂に宇宙空間へと向かう。

オカルトサークルのメンバー6人が、夏休みに廃墟のラブホテルで合宿を行うことになった。

移民の若者によるレイプ? 同性愛者による犯行? 次々と浮かぶ可能性に、人員不足のなか必死で捜査を進める刑事たち。

記録的な暑さのもと公園で発見された少女。全身が磨かれたように清潔。

かつて一世を風靡した名探偵が、現代のアイドル探偵とともに再起をかける。

渡り用人・唐木市兵衛は、知己の蘭医・柳井宗秀の紹介で人捜しを頼まれた。

資産家の独居老人が火事で焼死した。何故か死の直前、株式を売却していた事実が判明。

「娘は預かった」。警視庁生活安全部長に届いたハッカー集団からの脅迫メール。

アンティーク雑貨の蒐集に夢中になるあまり、かわいい息子が楽しみにしていた学校行事を台無しにしてしまったジェーン。

謎の死を遂げたフィオナ・ウォルシュの秘密は、決して明かされることがないはずだった―彼女の日記が郵便局員ナイルに見つからなければ。

「セオイ」―それは、悩める人々が最後に頼ると噂される謎の伝承技である。

雪永鋼は、腕のいいオルゴール修復師。限られた仕事のみを受け、傷ついた心を抱えながら愛犬ステラと静かに暮らす日々だ。

警視庁捜査一課に着任したドジッ娘メガネ美少女警部・海月千波は、周囲の期待を裏切る捜査能力の低さで、配属から2日で戦力外通告を受ける。

一人の武士の遺骸が河岸で見つかった。男は村塾の教師・梶与五郎。

演劇全国大会の前日、出演予定の部員たちが何故か次々と体調を崩す。

江戸川乱歩の名作「D坂の殺人事件」は古本屋の女房殺しを描いたものである。

超格闘技のスター選手が変死し、直後に恋人の人気女優が溺死体で発見された。

ある日、有名私立進学校の湘南台旭日高校に、学校を爆破するという強迫電話が入った。

霧ヶ峰涼はエアコンみたいな名前だが、カープファンにして鯉ヶ窪学園高校探偵部の立派な副部長である。

ある女子校で起こる“不思議で残酷な出来事”を描く3つの連作短編集。

甲府藩主綱重の生母順性院に黒鍬衆が牙を剥いた。九死に一生を得たものの、用人山本兵庫は怒り心頭に発し、黒鍬衆を次々に暗殺。

夫の浮気を疑った妻が、相手の女性に会いに行く。

アメリカ上陸と同時にハリーを待ち受けていたのは、突然の逮捕劇と不条理な刑務所暮らしだった!一方イギリスでは、皆がハリーの死の報せに打ちひしがれるなか、エマだけが愛する彼の生存を信じ続ける。

時代は第二次世界大戦に突入。金策に苦しむヒューゴーは過ちを重ね、ハリーの母メイジーとの取引を目論む。

戦中のハルビン、戦後の日本、そして現代――。

大奥騒動、さらに炎上。立て続けに襲撃された妾屋昼兵衛は、大月新左衛門を用心棒につけ背後を洗う。

高校2年生の如月映美は卒業式の後、誰もいない3年生の教室で鳴っている携帯を見つける。

億万長者の老人が森江法律事務所へ遺言書作成の相談に訪れた帰途、密室状態の袋小路で殺害された。

エンジェル投資家・小池規彦の前に、同じ大学の後輩にあたる田島祐也が現れた。

伝説の名探偵刑事・南塚浩平。現在、目白台のお屋敷に居候中。

反米デモの夜、ストックホルムの市バスで八人が銃殺された。大量殺人事件。

空手四段の美人刑事・上月涼子は、所轄から警視庁特務監察室への異動を命じられる。任務はキャリア警察官の内偵調査。

北館奈々は、合コンで知り合った資産家、津嶋栄とスピード婚を果たしタイにハネムーンへ。

「お前の推理は、全ボツだ」―駅前からゆるやかに続く神戸北野坂。

東勢大学文学部四号館四階、四十四番資料室の妖怪博士・絶対城阿頼耶の元には、今日も怪奇現象の相談者が訪れる。

意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。稀代のアンソロジスト・井上雅彦が贈る、海外異色作家短篇シリーズの第二巻が登場。

怪しい健康食品会社に勤める真城は霊が視えてしまう特殊体質。気味の悪い霊の出現と毎日の仕事にウンザリしていた。

消息を絶った兄を連れ戻すために「免穢地」を出立した「エンノイア」。

昭和44年、筑豊。主要産業の炭鉱が衰退するなか、荒々しい気質だけは健在だった。

父の敵を探して二年。十二歳で美濃加納藩を旅立ち、今は母、下僕と柏屋に逗留する大炊助。

北関東の鷹取市へ移住したポテトとスーパー夫婦は、高齢出産を決意。

かつての恋人ロージーはなぜ失踪したのか?その真相に気づいていたらしい家族も死に、同僚刑事の忠告も無視して調べを進めるフランク・マッキー。

「アイルランドを捨てて新しい人生を切り開こう」…そう駆け落ちの約束をした晩、ロージーは失踪した。

捜査一課のエースが、取調室で出会った男は、かつて自分がいじめた同級生だった…同僚との確執、世間の嘲笑。

これは、あなたが読んだことのない重松清――本当の救済がここにあります。

ドミニカはネイトを誘惑する。

たぐい稀な美女ドミニカはバレリーナを志すが、足を骨折して夢を絶たれた。

シアトルでコンシェルジュ業を営むジニー。

寂れた商店街の片隅に佇む、「おもいでの時修理します」という不思議なプレートを飾った飯田時計店。

薬草栽培や生薬の精製につとめる、御薬園同心の水上草介。

膝の手術に失敗したプロ野球界の看板選手。

北の街・蛸足大学を卒業したミクラは、先輩に拾われて「代書屋」稼業を始めたばかりの見習いだ。

都内にありながら、深い森に囲まれた全寮制の北斗学園。

殺された有名宝石店の美人社長は五年前に別れた元妻だった――。佐原旬介は学者くずれのシングルファザー。

ゆく宛のない旅の中、見知らぬ駅に降り立った笹森。

加奈子がそのニュースをはじめて見たのは勤め先のラブホテルの事務所だった。真夏の秋原葉でふたたび通り魔事件が起きたのだ。

命がけでピレネー山脈を越えマドリードへ脱出したのもつかのま、イギリス秘密情報部員・ヴァジニアは陸軍参謀本部情報将校・北都昭平への置き手紙を残してロンドンに戻る。

総統本営がある特別封鎖区域で爆発あり。国内予備軍はヴァルキューレ作戦を発動して擾乱を制圧せよ。

甲斐は、婚約者の聡美に誘われ、茶会に出席するため鎌倉へ二人旅。しかし、そこには貴湖と竜之介の姿が。

悲劇なんかじゃない これがわたしの人生 極限まで追いつめられた時、人は何を思うのか。夢見た舞台を実現させた女性演出家。

立て篭もり現場にピザを届けることになったバンドのリーダー、伊庭亮太。だがそこにいたのは、腰の低いおっさんだった。

暗号メッセージでみずきをデートに誘ったマコト。

「薮入りには帰っておいで。待ってるからね」母の言葉を胸に刻み、料理茶屋「橘屋」へ奉公に出たおふく。