安政地震の報に、旗本座光寺家(ざこうじけ)の江戸屋敷へ信州伊那から駆けつけた若者本宮藤之助(ほんぐうとうのすけ)。

帰宅途中、浮浪者ふうの男に襲われた葉子は、無我夢中で抵抗した結果、男を死に至らしめてしまう。

京都のホテルで、東京の食品会社の社長夫人が殺された。

聖ウィニフレッド移送祭を三日後に控えた修道院の広場に巡礼先で亡くなった羊毛商の柩を徒弟が運んできた。

昭和二年の帝都東京。紳士淑女を魅了したオペラ劇場「パノラマ座」では、奇妙な怪談話が囁かれていた。

「八歳の女子が赤子を生んだ」「他人の墓石を勝手に磨いて回る何者かが出現」江戸旅篭町の古本屋「だるま屋」には公儀の裏事情から町の噂まで、さまざまな風聞が集まる。

死体が四つ、転がっている。五つ目の死体を、私は待っていた―。

西欧の小国ソヴュール、聖マルグリット学園に東洋からの留学生がやってきた。

妖美と機知に満ちた中国奇想小説集!第三回松本清張賞受賞作。

“奇跡の男”八木剛士の周辺で何故か頻発する怪事件。女子高生の首吊り死体が発見され、無差別放火事件が連続する。

一八三〇年、冬、パリからライン河へ謎と冒険の旅がはじまる。

ロスアンゼルス生まれ、母は日本人、父はドイツ系アメリカ人の私立探偵・左文字進。

仄暗い湖で同時に発見された3つの死体。「心中」と「絞殺」を結ぶ線とは?4億円着服事件が浮上した直後、新たな殺人が。

今甦る昭和トラックバック。ハードバイオレンスの巨匠、幻の傑作復刻刊行。

民放キー局のPTB(プライムテレビ放送)は、人気キャスター・福森の激しい政府批判で知られる「プライム・ニュース」が看板番組。

島送りのため牢屋敷を出た唐丸駕篭が何者かに襲われた。

やっぱり地球は青かった。落ちこぼれのオレと引きこもりのアイツが今年、町工場発宇宙行きの手づくり衛星を飛ばします。

愛人との心中未遂で娘を死なせた母親。血塗れの凶器を前に、男殺しを認めた温泉旅館の女主人…被告人には必ず事情があるものだ。

とにかく金がない!―贅沢を望んでいるわけでも、湯水のごとく金を使ったわけでもないのに、とうとうバリーはにっちもさっちもいかなくなってしまった。

新進ファッションデザイナー・三上連は、少年の頃、ある人間を殺して青函トンネルの内壁に塗り込めて隠した。

独自の「本格ミステリー論」を提唱する島田荘司と気鋭の継承者小島正樹。

香月健太は33歳。

あたしは主人公にはなれない―。関根夏はそう思っていた。

元ヤクザの木常は、神保町にある呑み屋のオヤジだ。ある日、現役の徳光からアタッシェ・ケースを預かる。

大正十年三月。芥川龍之介は、大阪毎日新聞の海外視察員として上海にいた。

コネチカット州の小さな町で、顔を砕かれた若い女性の死体が発見された。

恋は不思議なもの。ある時は人生に歓びを与え、ある時は苦難をもたらす…。

隣国のセビーヤに侵略され、混迷を深める帝国・ケチュア。

西部へ急ぐ幌馬車隊に、人々を震撼させる殺人事件が起きた。リディアを救ってくれた兄弟のひとりが森で殺されたのだ。

雨の荒野で出産した若い女は、西部へ向かう幌馬車隊に助けられた。女はリディアとだけ名のり、夫はいないと言う。

「武勇伝なんぞするやつァ、戦をしたうちにへえるものか」二百三高地の激戦を生きのびた男はそうつぶやいた…。

あの奇妙な夏、未来に見放されたぼくらの町・辺里で、幼馴染みの悠有は初めて時空を跳んだ―たった3秒だけ未来へ。

「加菜子を―死なせはしません」。被害者の姉は決然と言った。

「私は、嘘吐きなのです」。かつての銀幕の美女・美波絹子こと柚木陽子は謎めいた言葉を口にした。

「あなたは、何でも善くご存じですのね―」。その女は京極堂に向かって、赤い唇だけで笑った。

コーンウェルが真犯人を突きとめた！ 7億円の巨費と現代科学を駆使して迷宮入りの難事件を解明する。

コーンウェルが真犯人を突きとめた！ 7億円の巨費と現代科学を駆使して迷宮入りの難事件を解明する。

横浜から香港へ向かう豪華客船クレオパトラ八世号に乗り込んだ薬師寺涼子警視。

敏腕広告プランナー・佐久間は、クライアントの重役・葛城にプロジェクトを潰された。

最盛期を迎えつつある中国・宋の時代。

列車に轢かれて死んだ男は、高級老人ホーム“海の上のカムデン”の住人と親交があった。

雨降る夜に、瀕死の女をひろった男。友達もできず顔も醜い孤独な男は決意する。

ここではないどこかへ…。東京の日常に疲れ果てた有子は、編集者の仕事も恋人も捨てて上海留学を選ぶ。

それは、秋も近づいたある日―。探偵作家・平井骸惚宅に舞い込んだ一通の手紙。

恋をしなければ、16歳までには死んでしまうと言われたハツ。

神隠しの少女、あやめ。神隠しに遭い、戻ってきた空目恭一。

イギリスの軍艦が、南洋ミッドウェイ沖で座礁したフライング・スカッド号の生存者たちを救助して、サンフランシスコに入港した。

古き良きヴィクトリア朝を思わせるドラゴンたちの国ティアマト国。

米屋の主・十左衛門の葬列に石を投げた少年・修平が公事宿(現代の弁護士事務所)「鯉屋」に連行される。

「―諸手をあげて、喜べよ」人類の最終存在、橙なる種・想影真心を伴って、「僕」こと“戯言遣い・いーちゃん”の前に「狐面の男」は現れる。

法医学教室の新米・伊月崇の近況は、目下のところ、教室の「暗黙の法則」を地で行くような毎日。

君子然として倹約を強いる八代将軍・徳川吉宗。

隅田川沿いの高層マンションでルポライターが殺された。容疑者は防犯カメラに映っていた身元不明の若い女。

どこにでもいる善良な大学生・白戸修にとって東京の中野は鬼門である。

高校時代の友人で画家の本山に誘われて熱海を訪れた十津川。

十五年前のあの日、男は法を捨てた。ノビ師・真壁修一が忍び込んだ家の女は夫を焼き殺そうとしていた。

十五年前のあの日、男は法を捨てた。ノビ師・真壁修一が忍び込んだ家の女は夫を焼き殺そうとしていた。

十五年前のあの日、男は法を捨てた。ノビ師・真壁修一が忍び込んだ家の女は夫を焼き殺そうとしていた。

その男は一人また一人、巧妙に尊い命の灯を吹き消してゆく。

現代文明を棄て昔ながらの生活に戻ろうと、七人の若者たちが片田舎の古い農家を借りて共同生活を始めた。

魅惑の、しかし血と因縁にまみれた宝石の数々、ブレイディング・コレクション。

「しゃべる獣たち/立ち止まる水の流れ/歩く石ころども/歌う砂/…/そいつらが立ちふさがる/パラダイスへの道に」―事故死と断定された青年の書き残した詩。

三河以来の直参・横田家は家禄九千五百石で旗本の筆頭。

書院番の同僚、上田半左衛門と武藤源太郎は長年憎みあっていた。

深川六間堀、金兵衛長屋に住む浪人、坂崎磐音は日々の生計に追われていた。

黒部・餓鬼山の近くで、二年前に行方不明となった世界的クライマー平塚晃一のザックと破れた羽毛服が発見された。

美しい人妻から、夫を探す依頼を受けた私立探偵・岩波は、神秘の湖と呼ばれる摩周湖へ飛んだ。

「君には難問だが、逃げずに立ち向かうんだ」弁護士の浅利祐介は所長の沢田からそう告げられた。

失踪した夫を待ち続ける下沢唯。

真っ黒な澄んだ瞳。その中に、空がある。

それは苛烈ないじめだった。番長グループに皆の前で裸に剥かれ、友を殺され、屈辱と怨念を胸に志水少年は刑事になった。

「君にも見えているんだろ。私と同じものが」-。

警察官の不正を摘発する監察官が殺された。渋谷署の吉岡刑事を内偵中だったと聞いて、才賀雄介は絶句した。

お笑い街道ばく進中。

巨大や螺旋階段の下に倒れていた当主の死因は、転落死ではなく墜落死だった!?天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘にふたたび事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。

俺、新井和也。家は商店街によくある町のクリーニング屋さ。

富山と東京を往復する薬売りの老人が、舞鶴で遺体となって発見される。

片山晴美の旧友・野上恵利は新人女優。次の舞台の主役に大抜擢され、晴美はお祝いの会を開いた。

「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少女カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会というあまりにも儚い約束を交わしました。

真鍮で作られた檻の中に飾られた真珠の首飾り。世界に二つとない首飾りは、「人魚の涙」と呼ばれ、デパートで展示されていた。

高校最後の夏、悟史が久しぶりに帰省したのは、今も因習が残る拝島だった。

横須賀の朝、高台の洋館で高級クラブに勤める女の死体が発見された。

広大な干拓地と水平線が広がる町に暮す中学生のシュウジは、寡黙な父と気弱な母、地元有数の進学校に通う兄の四人家族だった。

誰か一緒に生きてください―。

酒のせいで親友を亡くし、アイルランドを離れていた私立探偵ジャックが帰郷した。

敬虔なクリスチャン、リン・ピアスが失踪した。

尾木遼平、46歳、元刑事。職も家族も失った彼に残されたのは、3人の居候たちとの奇妙な同居生活だけだった。

新生児に先天的な脳障害を引き起こす「ゲノム・ウイルス」。

ささやかでありふれた日々の中で、たとえどんなに愛し合っていても、人は知らずにすれ違い、お互いを追いつめ、傷つけてしまうものなのか…。

「昭和」という時代が匂い立つ社会派ミステリーの傑作!平成2年12月、警視庁にもたらされた一本のタレ込み情報。

「異進化種(バグズ)」と呼ばれる特殊な能力を持った人間が存在する世界。

十五年ぶりに再会した十九歳の息子は、ひきこもりだった。働く意欲のない姿に苛立つ父。

札幌行きの豪華列車を爆破する!一億円を要求した犯人グループの一員はすぐ逮捕された。

内政外交の両面で新井白石(あらいはくせき)は難題に挑んでいく。

貧しい浪人生活から儒者、歴史家としてようやく甲府藩に召し抱えられた新井白石(あらいはくせき)は、綱吉の死後、六代将軍家宣(いえのぶ)となった藩主とともに天下の経営にのり出していく。

犯人一人あたり二百万円を強奪する、妙な事件が連続した。十津川は、若い男女七人のグループ「ロマンの残党」の存在をつかむ。

ロンドン‐ベニス間を走る“夢の列車”オリエント急行。

ある朝目覚めるとゴキブリになっていた元人間のペリプラ葉古。

日本のサッカーに限界を感じ、16歳で単身スペインに渡った志野リュウジ。