天唄歌い



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    初公開日(参考)2006年07月
    分類

    長編小説

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    天唄歌い (朝日文庫)

    2009年11月06日 天唄歌い (朝日文庫)

    薩摩藩士・是枝亥次郎は、藩命を受けて琉球に向かう船上で嵐に見舞われる。漂流の末、行き着いたのは、女首長が支配し、天からの声「天唄」を信じる人々の島だった。自然や命、性を謳歌しながら暮らす日々。言葉も習慣も、武士の権威も通じない南の孤島で、侍たちが辿る運命とは。(「BOOK」データベースより)




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    No.5:
    (5pt)

    歴史アドベンチャー!

    江戸時代、まだ殿様がいたころの話。
    遭難した船は南国の平和な島にたどり着く。
    坂東眞砂子らしいおどろおどろしい場面ももりだくさんだが、
    極彩色の島の生活描写は楽しい。
    島に流れついた人を「犬」と呼び
    人間とは認めてはもらえないが、
    それなりの居場所を許される。
    島からの脱出を企てるか、
    島で犬として生活を続けるのか・・・
    残酷で胸が悪くなるような描写があったりもするが
    読後感はすがすがしい。
    天唄歌いAmazon書評・レビュー:天唄歌いより
    4022501979
    No.4:
    (4pt)

    退嬰的な南国での生活

    ≪亥次郎は,八幡屋や源太と行動を共にしてみたり,賢正を訪ねたりして日々を過ごしていた。一人になりたくなると,最初に腰を落ち着けた岩場の窪みでごろごろしていたりする。たまに土佐漁師のところに顔を出して,釣りについていったりもする。これといって,何かやらねばいけないこともない。子供時代に戻ったようだった。違うのは,その生活に,女との交わりがあることだった。≫(189頁)
     南海の孤島での退嬰的な生活。特に,島の女たちとの奔放なセックス(貝遊び)。
     いくら南の島だからといって,これほど気楽なものではないように思うが,楽しそうな生活であることは間違いない。そういう退嬰的な生活を描写するものとして,面白く読めた一冊である。
    天唄歌いAmazon書評・レビュー:天唄歌いより
    4022501979
    No.3:
    (5pt)

    プロモにしては面白すぎる

    欲望の開放によって自由の実践が可能になる。

    お互いの存在を尊重でき、個性を容認できる社会。

    主人に従順なだけの生き方しかできないものは、犬だ。

    自分が犬でないと認められない犬は頭のおかしい犬に違いない。

    ご主人様私をほめてくださいと切腹する犬は軽蔑のまなざしの中にほうって置かれる。

    犬と通じた者のために、自由を満喫している人間の社会が壊れる。

    犬の暴力で人間の社会が壊れる。

    しかし、その地に残った唄は新しい人間を産み、育てている。

    今回の騒動が、必然的なものかどうかはわからない。

    しかし、いま日本には、犬のおまわりさんだけでなく、犬のお医者さんや犬のブロッガーがこんなに多くいることがわかってとても面白かった。
    天唄歌いAmazon書評・レビュー:天唄歌いより
    4022501979
    No.2:
    (1pt)

    タテ割り行政の弊害

    ねりにねられた考証。そして不確実な要素に満ちた

    この時代に鋭く切り込む。板東眞砂子以外に、

    だれがこのような視点から天唄を評価しえるのか。

    いっそ人間社会の枠を越えた博愛主義を訴えて

    すべからくこの愛すべき地上における、生

    きとし生ける者を啓蒙すべきではなかろうか。
    天唄歌いAmazon書評・レビュー:天唄歌いより
    4022501979
    No.1:
    (4pt)

    単純な「自由」な社会を希求

    江戸初期、鎖国間近の時代です。琉球を目指す薩摩藩の船が難破します。主人公是枝亥次郎が気がついたのは南海の孤島でした。ここから物語が始まります。

    ここで主人公たちが見たものは、自分たちの世界とは全く違う世界でした。

    豊かな自然を背景にした大らかな社会がありました。ヒバという女性の首長がいますが、「支配」と言えるほどの権力を持っている訳ではありません。彼らは、自分たちを「ひと」と呼び、漂流者を「犬」と呼んでいました。「ひと」は、「犬」に食事をお裾分けし、軒先を貸していました。更には、自由な「性」の風習から、彼らと「貝遊び」をしました。

    この全く「自然」そのままの国を創出した作者は、それぞれの社会から漂流してきた人たちの社会と対比し、そのがんじがらめにされた社会を揶揄しているようです。その為に、薩摩藩の侍のい行動は、この島の中では滑稽に描かれています。

    宗教についても、キリスト教と仏教を取り上げています。この島の天の声を聞く「天唄歌い」による方針の決定や、死者の肉体を食べて死者を受け継ぎ、死者の精神は海の彼方の「先世」にゆくという宗教とも言えぬような考え方と対比し、事件が起こるたびに、キリスト教や仏教の矛盾点を指摘していきます。キリスト教の伝道師は、頑なで滑稽にさえ描かれますし、僧侶はついには仏教を捨てるに至らせます。

    作者は、架空の閉ざされた社会を描きながら、制約ばかりの現代社会と比較しながら、もっと単純な「自由」な社会を希求しているように思えます。日本を離れ、タヒチに暮らす作者が、その中で感じている部分なのかも知れません。
    天唄歌いAmazon書評・レビュー:天唄歌いより
    4022501979



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