年の瀬の佃島で、渡し船が突如突っ込んできた船に当て逃げされ転覆、乗っていた四人が死んだ。

江戸城中で熊本城主細川越中守宗孝に寄合旗本板倉修理勝該が刃傷に及んだ。

『僕には、きみの僕への想いが手に取るようにわかる。

東京・京都・福岡で首のない他殺体が相次いで発見された。

みんな、それぞれで生きている。それでいい。

浅草は田原町の喜十の店に、今日も北町奉行所隠密廻り同心の上遠野平蔵がやってきた。

相次いで変死した二人の外務官僚。捜査をめぐる他省庁とのトラブル。

殆どの生徒がバカンスに出かけ、ほぼ無人の聖マルグリット学園。

インターネットで鉄道模型を販売していた男が殺害された。

ローマ劇場で起きた毒殺事件に挑む、リチャード警視とエラリーのクイーン父子。

イムリスの戦は拡大を続け、アン、ヘルン、アイシグ、オスターランド、そしてモルゴンの故郷ヘドでさえものみこもうとしていた。

妻・香映の死を受け入れられずに不眠症を患った洋介は、謎に満ちた妻の過去から、死の真相を探る決意を固める。

異質さゆえ、互いから目を逸らせぬまま成長した幼馴染は、それぞれの足で大阪から東京へと辿りついた。

野田達夫を次第に追いつめてゆくのは工場での果てなき労働、そして不眠…。

運命の出会いから15年。

1980年、ニューヨーク行きの野望を断たれたレオは、ソ連軍の侵攻したカブールで、設立間もないアフガニスタン秘密警察の教官という職に甘んじている。

大黒丸は信之助の待つ琉球泊湊へ寄港した。

関白鷹司信房の四男・信平は、将軍家光の正室となった姉の孝子を頼り、十五歳で京より江戸に出て、五十石の旗本となった。

わずか5年で京都随一の有名スポットになった音隠寺。そこは、あらゆる願いがかなう儀式で知られていた。

広大な敷地を所有するデスパード家の当主が急死。その夜、当主の寝室で目撃されたのは古風な衣装をまとった婦人の姿だった。

“タイムマシンがあったらいつに戻りたい？”　図書隊副隊長緒形は、静かに答えた――「大学生の頃かな」。

ケースワーカーとして働く茜に、突然“晩年計画が始まりました”という奇妙なメールが届く。

周りのみんなより、ちょっとだけ頭がよい小学四年生の理桜。

星が降るような夜空の下、織江と初めて出逢ったのは、もう2年近くも前のことだった。

闇の底から『魔神』が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。

東京郊外の大型ショッピングセンター「タイニー・タイニー・ハッピー」、略して「タニハピ」。

釣りを楽しんでいる亀井が拾ったビンの中に、「助けて」と七年前にナオミという人物が書いたと思われる紙が入っていた。

校内暴力で荒廃し、不良生徒に牛耳られる都内S区の公立中学校。ついに、女生徒が公園で殺害される事件が発生。

クレイボーン家の三男で早撃ちの名手と知られているコールは、ある日目覚めると留置場にいた。

自動車盗難、家宅侵入、そして殺人の濡れ衣――。

自らを陥れた真犯人を探すため、スコットの逃亡と調査は続く。

州間高速道沿いの公衆トイレで血まみれの肉片と数対の眼球が発見された。傍らには赤いマーカーで描かれた無数のハート。

来歴さえあれば、たとえ贋作でも「ほんもの」になる。詐欺師は驚くべき方法で美術史を捏造した。

推理作家の美袋三条は、知人の別荘で出会った佑美子に刹那的に恋をする。

旅に出たまま戻らない恋人を探すため、OL・香乃は彼の故郷である奈良・橿原を訪ねる。

自動車警邏隊に所属する若き女性警察官クロハ。

亡くした恋人のすべての記憶を、僕はクローンに植え付けた。

菊薗平次郎と同じ長屋に住まう長谷川は胃の腑の痼りから病の床に臥せっていた。

過去から飛来した英霊の、靖国への想いとは若者たちが純粋に生き、散った時代があった。

鬼才が描く、豊潤なミステリー短編集　　　この世でいちばん怖ろしいものは……もう一人の私。

無数の死者、世界経済の混乱にはまったく終わりが見えない。

ある条件が満たされたときに自動作動するコンピュータプログラム、デーモン。

ＧＨＱ占領下の銀座で生き延びるためにスリや密売を見逃し、時にはヤクザと通じて日々の糧を得る元特高刑事・武田。

田舎大名の上屋敷で幽霊騒動が起き、怨霊に取り憑かれ怯える藩主。

「キャーッ!」鋭い叫び声に、由利子、旭子、香子の三人が素早く動き、自殺を図った美里の一命を取りとめた。

元探偵の本郷は、警視庁監察係。警官の不正や不品行を取り締まる、いわば警察の中の警察だ。

民間企業から転職し、大学の准教授に赴任したロミ・品川。

ちっちゃな手につぶらな瞳。

昭和十三年、軍靴の響きが高まり、文化や娯楽が規制され、探偵小説界には戦争が暗い影を落としていた。

江戸の小梅村で庄屋を務める家に生まれたおえいは気の強い母親と一家を切り盛りしていた。

人気落ち目のアイドル、肖像画に気に入られた主婦、眠れなくなってしまったビジネスマン…“幽霊と話せる”名物バスガイドが、心霊現象とその裏にある真実を明らかにする。

元マル暴刑事・佐伯涼が環境犯罪に立ち向かう「潜入捜査」シリーズ第2弾。

犯罪という名の、人生の好機　　　　　　　大金入りのバッグの忘れ物を預かった男。暴力団への借金に苦しむ刑事。

病室で二人の男が話をしている。

石田真二の職場は熊姫山スポーツ公園管理事務所。

本所深川で疱瘡が流行り、痘痕を恐れて、娘たちは江姫が祀られる「疱瘡地蔵」へお参りに行く。

「あなたの恋人、友だちのカレシ。強奪して差し上げます」。

魔界都市“新宿”の敏腕ガイド外道棒八は、宝探し騒動に巻き込まれた。

前へ七歩進んで、後ろに五歩さがる。くるりとターンして、カニ歩きで右に三歩。

尾張藩主徳川宗春は八代将軍吉宗に隠居慎みを命じられる。

沼里を横切る東海道で見つかったのは、旅人の死骸。二つある。

メフィスト賞受賞シリーズ最新刊！　　　　探偵助手の望は、名探偵・御堂八雲から、怪盗・無貌に関する情報交換の会に招かれる。

女優の怪死に挑むは女子大生とあの名探偵！女優が密室状態の大学の一室で死んでいた。

田中芳樹氏絶賛の新人作家、待望の第三作！秦の始皇帝は不老不死を望みつつも、なぜ兵馬俑という生前墓を作らせたのか？　伝説の方士・徐福とその弟子たちが秦の都・咸陽で中国史に残された謎と闇に迫る！

一二七六年、十字軍に参加したイングランド騎士エドワード率いる一行が、博多に漂着した。

武士に連れられ、鎌倉に移動したエドワードは、元軍襲来以降の防備や武士への恩賞について悩む執権・北条時宗と対面。

ロンドンの名門クラブ、“ドローンズ・クラブ”は、イギリス中のお気楽な紳士たちで今夜も満員。

第３回福山ミステリー文学新人賞優秀作！　妻、娘と親子三人で幸せな生活を送っていた「私」につきつけられた小学校時代のアルバム・・・。

不登校の息子を連れて故郷に帰った柿崎信郎。30年ぶりの帰郷が「あの頃」の記憶を呼び覚ます。

半年余り前、かつての上役、豊後森藩下屋敷の高堂用人から呼び出しの書状を受け取っていた小籐次は、今更ながら高堂を訪ねたところ、いきなり上屋敷への同道を求められる。

美少女ゲームのシナリオライターになることを目指す高校生・児玉タクヤ。

生徒の「能力」の研究・開発を目的とする高校・織乃学園。

「おれ、死ぬわ」――理由なき自殺が、地球規模で爆発的に増えていく。幼稚園児までが自殺し、百人以上が集団死する異常事態。

10月も半ばを過ぎ肌寒くなってきた北海道で、ほぼ同時期に三つの死体が発見された。

馬鹿にしたければ笑えばいい。あたしは、とっても「しあわせ」だった。

新人賞の〆切が迫っていた。

生命と同等の価値のあるものを盗む“ペイパーカット”の予告状が投稿サイトにアップされた。手品の動画の一場面だった。

伊三次とお文夫婦にまたまた難題発生。一人息子の伊与太が修業先をとびだし家に戻ってきた。

佐内第一高校のエースピッチャー・村椿勇人。

最古の釣り指南書『何羨録(かせんろく)』を著した津軽采女(つがるうねめ)を中心に描く、釣りに憑かれた人々の活躍。

釣り船禁止令で絵師朝湖は三宅島へ島流しとなり、江戸で支援の秘策が練られる。

琉球沖の大黒丸遭難で総兵衛以下、又三郎、駒吉など主だった人材を欠いた富沢町大黒屋を柳沢吉保の魔の手が襲う。

「…殺してしまった」という父の呟き。疑いもしなかった、母の人生。

多国籍グループと日本人との対立は急激に悪化し、多国籍同士の抗争も始まった。彼らは豊かさを求めて日本に来たはずなのに……。

シェトランド署のサンディ刑事は、帰省したウォルセイ島で、祖母ミマの遺体の第一発見者となってしまう。

“行方不明探偵”が三つの事件の真相に鋭く迫る。三月のある日、世田谷のレストランで爆破事件が起きた。

僕は、まあやる気のない、モテない、冴えない子供だ。

“尽果”バス停近くの定食屋「まぐだら屋」。様々な傷を負った人間が、集まってくる。

“ジュニア・ガニュメデス・クラブ”の最高機密。

もし、私の声が母に似ていなかったら、何も起こらなかったかもしれない。でも、そんなことを今さら言ってみても仕方がない。

幽閉されていたヴィクトリカは、母コルデリアの身代わり計画により脱出。一方徴兵された一弥は、ある日の敵襲で……。

坂口刑事は故郷の白馬村から急行「アルプス」で東京に戻る途中、乗用車が炎上している現場に遭遇し、運転士や車掌と協力して車の運転席から若い女性を救出する。

島原の乱に敗れ、幕府への復讐を誓う天草側の軍師、森宗意軒は死者再生の秘術「魔界転生」を編み出した。

廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。

深い喪失感を抱える少女・美緒。謎めいた過去を持つ老人・丈太郎。

借金で浜名湖に入水しようとしていた浅井久平は、同じく自殺を図る不思議な子どもヒカリと出会った。

晴れて彼氏彼女の関係となった堂上と郁。しかし、その不器用さと経験値の低さが邪魔をして、キスから先になかなか進めない。

閉塞感漂う地方都市・汐灘の海岸で発見された女性の散弾銃による変死体。

音、匂い、味、感触、温度、重さ、痛み―。