ラッフルズ・ホーの奇蹟
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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創元推理文庫から訥々と刊行されていたドイル短編集もこれで5冊目。どうやら本書で最後になるようだ。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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ドイルといえばシャーロックホームズものやチャレンジャー教授ものだが、これはそれらシリーズに含まれない短篇を集めたもの。ドイル傑作選として何冊か創元から出ており、これは第5弾である。 表題作は、イギリスの田舎町に突如建設された豪華絢爛超近代的な工場のような研究所のような屋敷とその住人とをめぐる話だ。周囲に住む人々の心理の機微なども描かれるが、主題はジュールベルヌばりの古典的技術SFだ。読めば分かるが、荒唐無稽ぶりがベルヌ的なのだ。読んでいて、なんとも懐かしい気分にさせられてしまう。 この他の収録作として、SFもの、オカルトもの、人間心理ものが適度にミックスされている。この中でも、人間心理を扱った作品群はなかなか含蓄があって面白い。ヒッチコックみたいといえば伝わるだろうか? | ||||
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ドイル傑作集最終巻となる本書は、SFテイストの短編をあつめた作品集。 ほかの巻と比較すると、挿し絵が少ないのがちょっと残念。 表題作 「ラッフルズ・ホーの奇蹟」 は、たっぷり150ページある読みでのある中編。 片田舎に建造される謎めいた豪壮な邸宅に、やがて越してくる奇妙で不思議な大金持ち。 登場人物たちが絡みあい、奇抜なストーリーだけではなく人間模様が興味深い作品。 「体外遊離実験」 と 「ロスアミゴスの大失策」 は、ドイルが得意とするユーモア小説。 一種ドタバタ劇の楽しさが味わえる短編。 「新発見の地下墓地」は、イタリアを舞台にしたサスペンスで、情景描写が魅力的。 「危険!」 は、敵国側から英国との戦闘を語るという、ちょっと変わった作品。 当時最新兵器であった、潜水艦による戦闘をリアルに描いた近未来小説。 ビクトリア時代という、堅苦しさの中に垣間見える、社会の裏側や人々の本音。 人前では行儀の良い恋人たちが、人目のないところでは熱い抱擁をかわし、一見礼儀正しい紳士が、胸の奥では様々な黒い策略をめぐらせる。 ドイルの小説のおもしろさは、そんな裏表のコントラストにあるような気がします。 | ||||
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