失われた世界



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初公開日(参考)1970年09月
分類

長編小説

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失われた世界 (ハヤカワ文庫SF)

1996年08月01日 失われた世界 (ハヤカワ文庫SF)

新聞記者のぼく、マローンは取材で風変わりな動物学者のチャレンジャー教授と知りあった。この御仁、人跡未踏の南米秘境に今なお有史前の動物が棲息する台地があるなどと、とんでもないことをいう。だが思わぬいきさつから教授と共に南米に赴くことになったぼくは、いつしかジュラ紀そのままの驚異の世界に入りこんでいた…圧倒的な迫力で万人を魅了する“恐竜スペクタクル”の原点となった、SF冒険小説の古典的名作。 (「BOOK」データベースより)




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失われた世界の総合評価:9.35/10点レビュー 23件。Bランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

描いたのは未知の恐竜ワールドではなく…

シャーロック・ホームズに次ぐドイルのシリーズキャラ、ジョージ・チャレンジャー教授第1作目の本書は今なお読み継がれる冒険小説だ。

未開の地アマゾンの奥地に隆々と聳え立つ台地の上に独自に発展した生態系があり、そこには絶滅したとされた恐竜が生息していた。

この現代に蘇る恐竜というモチーフは現代でもなお様々な手法で描かれているが、今なお映画化されているクライトンの『ジュラシック・パーク』の原典が本書であると云えよう。

しかし本書ではイグアノドンやステゴサウルス、もはやおなじみといえるティラノサウルスなどの恐竜のみならずブドウ大ほどもある吸血ダニに、翼を広げると優に6mはあろうかと思える翼竜たち、魚竜のイクチオサウルスに巨大テンジクネズミのトクソドン、そして進化の過程に存在したと思われる猿人たちなど非常にヴァラエティに富んだ生物が数々登場して読者を飽きさせない。

しかし最も特筆すべきは冒険の舞台であるメイプル・ホワイト台地の精密な描写である。あたかもジュラ紀に舞い込んだジャングルの風景を詳細に描写する様はまさに目の前に映像が浮かび上がってくるようで、しかもそれらの映像は先に述べた映画『ジュラシック・パーク』シリーズの映像で補完されるがごとくである。
ジャングルの蒸し暑さと未知の世界を行く登場人物の緊張感の迫真性はとても1912年に発表された小説とは思えないくらい、リアリティを持っている。ドイルの想像力の凄さを改めて思い知らされた。

そして何より忘れてはいけないのは主人公チャレンジャー教授の特徴豊かなキャラクター性だろう。がっしりとした幅広い樽のような図体の上には語り手の新聞記者マローンが見たことのないほど巨大な頭が乗っており、ゲジゲジ眉毛を備えた雄牛そっくりの面構えは高慢な雰囲気を醸し出しており、とてもお近づきになりたい人物ではない。それを裏付けるように喧嘩っ早く、同業者や無知蒙昧な素人に対して口論ならびに毒舌を吐き、しまいには怪力で暴力を振るうという、とても主人公とは思えないほど性格の悪い人物だ。

しかし物語が進むにつれてこの傲岸不遜なチャレンジャー教授に好感を覚えてくるのが不思議だ。彼がたとえ英学会で干され、無視されようとも自分が正しいことを曲げずに主張するという一貫性に満ちているからだ。彼はどれだけ反論されようが決して諦めない、不屈のジョンブル魂を持った孤高の人物であるのが次第に解ってくる。

今やその原題“The Lost World”が全ての失われた秘境冒険物語の代名詞ともなっているまさに原型とも云える本書は現代の冒険スペクタクル小説に比べれば多少の見劣りはするが、上に述べたようにドイルの想像力が横溢して読者を退屈させない。

さて上にも述べたように本書は秘境冒険小説の原型とも云える記念碑的作品であるが、実は本書でドイルが最も語りたかったのは男の成長譚ではないだろうか?

特に語り手である弱冠23歳の新聞記者エドワード・マローンが野心だけが大きな実のない男から苦難の冒険を経て他者に認められる男として帰ってくるための物語、そんな気にしてならない。

そしてまた学会で異端児として扱われているチャレンジャー教授が自説を証明するための苦難の道のりを描いた物語でもある。
つまり権威として認められるには男は冒険をすべきだというのが本書の真のテーマではないだろうか?

それが特に最終章に現れている。
南米で原始の時代から生息する生物のみならず独自の進化を遂げた生物の発表をするために舞台に立ったチャレンジャー教授、ジョン・ロクストン卿、サマリー教授、そしてエドワード・マローンのなんと晴れやかなことよ!困難に立ち向かい打ち勝った男の晴れ晴れとした姿こそドイルが書きたかったものではないだろうか。

あくの強い面々によってなされた冒険譚。失われた世界に生きる生物の神秘よりもこれら愛すべき男たちの成長にエッセンスが込められていることに気づいたのが本書を読んで得た大きな収穫だった。


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Tetchy
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No.22:
(5pt)

森詠による映画化原作!?

コナン・ドイルの『失われた世界』は人気作品で色々な翻訳が出ているよ!
しかし本書はあまたある翻訳の中でも一味も二味も違う唯一無二の存在だよ!
チャレンジャー一行がアマゾンに到着した辺りからパラレルワールドの世界に入り、やがて原作を離れて新たな物語が始まるのであった!!
これはつまり、原作の持つ当時の限界やら価値観を現代の価値観でアップデートして森詠が制作した映画版の原作、と考えればいいのですよ!
本書でこの作品は全く新しく生まれ変わりました!結末も生物多様性やエコロジー的な観点から原作と大きく違っているのですよ!これは必読!!
チャレンジャー教授シリーズが好きな皆さんもそうでない皆さんも、ぜひ原作と読み比べてほしいもんですよ!さあ読んだ読んだ!!
失われた世界 痛快世界の冒険文学 (13)Amazon書評・レビュー:失われた世界 痛快世界の冒険文学 (13)より
4062680130
No.21:
(5pt)

良本でした

多分 未読本が送られて来たようです。外観・折れはありませんでした。約30年前の本だから日焼け?の用な変色はあります。
自分としては最高の品質だと思いました。
自分は問題ないですが、古い本のため文字サイズが小さいです❗購入するときは気を付けてくださいね
失われた世界 (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:失われた世界 (創元SF文庫)より
4488608027
No.20:
(5pt)

一番面白い

失われた世界は、高校の時に読んで、失くしてしまったので買い直しました。何度も読み返している、お気に入りの本です。僕の以前持ってた本とは訳者が違うようですが、違和感は全く無かったです。

僕は、『毒ガス帯』や『霧の国』も持っていますが、チャレンジャー教授シリーズで一番面白いのが『失われた世界』だと思います。
失われた世界 (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:失われた世界 (創元SF文庫)より
4488608027
No.19:
(5pt)

子供いわく(いい本)です。

子供が図書館で見つけ、どうしても欲しいといわれ、購入。本をあまり読まない子供が欲しいと言った数少ない本です。
失われた世界 痛快世界の冒険文学 (13)Amazon書評・レビュー:失われた世界 痛快世界の冒険文学 (13)より
4062680130
No.18:
(4pt)

懐かしい。

この物語は小学生の頃に読んだことが有ったので、懐かしくて購入しました。
当時の本のタイトルは確か「最後の恐竜世界」だったと思います。
初めて読んだ時(本格的な冒険小説はこの本が初めてでした)はすごくドキドキして読んだのですが今回読んで見ると、大まかな内容を覚えているのと自分が大人になって刺激に慣れたせいで興奮より懐かしさの方が強かったですね。
恐らく訳者が違うのだと思いますが、「最後の恐竜世界」と本書では細部の表現に違いが有りますね。
それと、最近恐竜の生態に関して随分知識が変わってきましたから、若い人が読むと一寸違和感が有るかもしれません。
文庫本だから仕方無いのでしょうが字が小さく、老眼の兆候が見え始めた私には一寸読みづらかったので星一つ減らしました。
失われた世界 (創元SF文庫)Amazon書評・レビュー:失われた世界 (創元SF文庫)より
4488608027



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