オリエント急行の殺人
評判
オリエント急行の殺人の評価:
4.23/5点 レビュー 218件。 S ランク
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未読の方はご注意ください
全265件 161〜180 9/14ページ
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オリエント急行の殺人は、1932年にアメリカで起こった「リンドバーグ愛児誘拐事件」を下敷きにしている。発表されたのは34年だから、人々の事件への関心はまだ冷めやらぬ状態だった…というよりも、まだ世間は事件の渦中にあった、と見るべきだろう(事件から3年後に容疑者が逮捕され、36年に死刑が執行されている。ただし冤罪説あり)。クリスティーが執筆した当時は犯人が分からず、世間の誰もがモヤモヤした思いを抱えていた、まさに最中だったわけだ。
そういう社会背景を知らなければ、現代の読者には誤解されかねない側面があるな、ということを今回「大人の目線」で通読してまず思った。むしろ、当時未解決だったリンドバーグ事件の知識を持つことで、鑑賞の仕方がグッと深まる、と言い換えてもいいだろう。つまりこの結末には、世の人々の祈りのようなものが込められている、ということが分かるのだ。もちろん、そこまで考えを巡らさなくても(例えば子どもなんかにも)知的遊戯として、華麗なる世界と意外な犯人を楽しむことができるけれど…。
ミステリとして面白い発見もあった。何よりも、ほほうと唸ったのは、本書に登場するいくつかのトリックは〈ポアロの乗車〉と〈雪山での立ち往生〉という2つの不測の事態が発生しなければ仕掛けられることはなかった、ということである。これはなかなかユニークだと思う。つまり、犯人の目的はポアロを惑乱し、事件の混迷の度を深めることだった…。と、このことを突き詰めていくと、だんだん犯人像も浮かび上がってくるのだが、多くの読者はポアロと一緒に最後まで辻褄の合わない謎に苦しめられることになるだろう。
記述に関する「?」も発見。P311に、車掌ピエール・ミッシェルのアリバイについて、「午前一時から一時十六分までは、ほかの車掌二人の証言あり」と書かれているのだが、わたしには「一時十六分」を「一時十五分」とする方が適切に思われたので、ちょっと調べてみた。すると…ポプラ社、講談社、偕成社のジュニア向けでは、はたせるかな「一時十五分」になっていた! しかし、英語の原書(HARPER版)にも当たってみたら、なんと「一時十六分」! うーむ、これはおそらく執筆時でのうっかりミスが延々と生き続けていて(まさに弘法も筆の誤り)、児童書では子どもが混乱しないよう版元の判断で直されたけれど、大人向けでは「まあ、ここはひとつ大人の良識で」とママになっているのではないか。ちなみに創元推理文庫版も「一時十六分」です。