地下鉄で乗客とトラブルになりかけていたところをとりなしたのがきっかけで、「俺」はイラストレイターの近藤と飲み友だちになった。

もし、現在の記憶を持ったまま十ヵ月前の自分に戻れるとしたら?この夢のような「リピート」に誘われ、疑いつつも人生のやり直しに臨んだ十人の男女。

本にサインして送って下さい。

彼の抱えた悲しみが、今、私の皮膚に伝わり、体の奥深くに染み込んできた―。

きみも緑色の猿を見たのかい?嵯峨敏也と名乗る男にそう聞かれた瞬間から、女子高生の知美の存在は周囲から認識されず、母親からも拒絶されてしまう。

江戸の町に忽然と現れた謎の浮世絵師・写楽。

戦時中のミッションスクール。図書館の本の中にまぎれて、ひっそり置かれた美しいノート。

日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、今時珍しく堅気を泣かさない稼業を信条とするヤクザである。

19年ぶりのハードボイルド書き下ろし！ 神奈川県警の刑事・二村永爾は殺人事件の重要参考人ビリー・ルウの失踪と関わった嫌疑で資料部に配置換えされる。

強引で女子力全開の華子と人生流され気味の理系男子・冬冶。

大学生の麻生拓海には、双子と間違えられるほどそっくりの姉、美花がいた。

半井夢之丞は、深川の裏店で、ひたすらお家再興を願う母親とふたり暮らしをしている。亡き父が賄を受けた咎で藩を追われたのだ。

紳二は心配でならなかった。婚約者の素子の様子がヨーロッパから帰って以来、どうもおかしいのだ。

『都賀留三郡史』なる書物の真偽を確かめるため、青森に赴いた光彦。

アラハバキ神の祟りを思わせる死と相前後して、一人のお遍路の女性が殺されていたが、そのお遍路さんと八荒神社の巫女に接点があったことがわかる。

北海道の麻薬取締官・大塚に、ロシアと地元やくざとの麻薬取引の情報が入る。現場を押さえるため万全の態勢で臨む大塚。

イコンに描かれていたのは聖人“カシアン”。

芸術院会員の座を狙う日本画家の室生は、選挙の投票権を持つ現会員らに対し、露骨な接待攻勢に出る。

本当の人間らしさとは何か? 美しさとは何か? 武士道、天皇制、道徳など、古代からの為政者たちが制度化してきた「カラクリ」を暴き、人間の再生を説く… 敗戦後の焼跡、闇市に象徴される混迷の日本に衝撃を与えたエッセイ『堕落論』。

電車の中で痴漢扱いされた上場企業の役員は、無実を証明しようという第三者の申し出を断わる。

ただひとりの肉親だった祖父を目の前で殺害された渋木祐介少年の生活は、その日を境に一変した。

ずっと二人で空を飛んでいても、決して触れることはない。

小山が後輩の荒木から勧められた料理店は、一風変わったところだった。

1968年―。三億円強奪事件をきっかけに、一家心中で亡くなったクラスのアイドル里美ちゃん。

人間たちは、テングとブタに二分されている。鼻を持つテングはブタに迫害され、殺され続けている。

テストはいつも満点。成績は学年一。

深夜のファミリーレストランで突如、人間が炎上した。その数日後、天王洲では無残に咬み殺された男が発見される。

“好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。

何者かが密かに上陸し、不穏な空気漂う長崎県対馬。東京・新宿の片隅で発生した在日朝鮮人殺人事件。

第二次世界大戦末期、欧州戦線から米本国に帰還した日系二世のミノルは、世界発のコンピューター、「エニアック」の開発に参加する中、日本への原爆投下が間近であることを突き止める。

原爆投下計画の漏洩を察知した米政府は、ミノルとエリイの日本上陸を阻むべく、追跡チームを送り込む。

正化三十三年十二月十四日、図書隊を創設した稲嶺が勇退。図書隊は新しい時代に突入、そして…。

「大昔の神と崇められる存在や、歴史上の英雄などは、パルスをコントロールしていた存在なのよ」得体の知れない“存在”―パルス。

殺人事件の犯人として連行される親友の庄司を、学生の伊達はただ見送るしかなかった。

有望な若手力士が殺された。殺しの手口は、鉄砲、かんぬき、張り手。

このごろ都にはやるもの、恋文、凡ちゃん、二人静。

カタコーム戦役で皆を叱咤した城外の民の指導者、ジンバックが死んだ。

北海道に生きる男女の性をまったく新しい筆致で描く“新官能派”鮮烈のデビュー作。

十一月七日、水曜日。女子大生の藍は、秋のその一日を何度も繰り返している。

中国・唐代、二郎・七娘・小妹の幼なじみ3人は、桃林で10年ぶりに再会した。

北海道から、成功を夢みて上京した青年・本田剛。

浅見家の新年恒例行事に、百人一首によるカルタ会がある。その席で浅見光彦はカルタ界の女王朝倉理恵と決勝対決をし、辛勝。

人気女優の依頼は、かつて男に宛てたラヴ・レターを取り返すことだった(LOVE LETTERS)。

「私が誰なのか調べてもらいたいのよ」。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

調査も捜査も推理もしない、天下無敵の薔薇十字探偵、榎木津礼二郎。

晩秋の猪苗代湖畔で二つの死体が発見された!謎の美女・梅崎理美が絞殺、ほぼ同時刻に詐欺師・曽根稔が毒殺されたのだ。

ガソリンに溶ける新種の覚醒剤0822。

「今夜も、そして、明日も、あなたとこうしていたい」。ただ、本能の赴くままに、天衣無縫に生きる一人の女。

画壇の若き寵児が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)。

石岡和己、犬坊里美、そして加納通子―。雪に閉ざされた龍臥亭に、八年前のあの事件の関係者が、再び集まった。

「この頭部、足部を森孝の具足中に葬れ」―血溜まりに浮かぶ生首と切断された片足。

能登半島にあるホテルの一室で、観光ツアーで訪れた主婦の死体が発見された。死因はシアン化合物による服毒死。

人気デザイナー・橘修伍の元に、怪しげな男が訪ねて来た。芝居の舞台美術を依頼したいと言うのだ。

高二の誕生日に一家惨殺事件に遭遇、ひとり生き残った英貴は、惨劇の記憶を封印したまま、万華鏡の幻想世界に引きこもる。

大学病院の医師・相川は、激務の疲れから、薬剤の投与量の計算を間違えてしまう。患者である少女は片手を失い…。

心優しく寂しがりやの吸血鬼と、人が苦手な暁が巻き起こす、愛と笑いのロマンチック・ラブストーリー! 完全書下ろし人気作の続編。

ある晩、わたしは出会ってしまった。和バサミを持つ、いまわしき呪い女に…。

世界に取り残された「きみとぼく」のための本格ミステリ―。西尾維新の最高峰との呼び声も高い傑作、待望のハードカバー化。

警視庁特命係―“陸の孤島”“人材の墓場”と呼ばれるこの窓際部署に所属するのは、切れすぎる頭脳をもつ変わり者の杉下右京と、熱血漢で人情家の亀山薫、ふたりだけ。

鎖国体制が揺らぎ始めた江戸末期。浪人となった相田総八郎とその妻なみは江戸・神田三河町に移り住む。

こんなミステリを待っていた! 不可能犯罪(ロックトルーム)×非情活劇(タランティーノ)×謀略(エスピオナージュ) 殺し屋が繰り広げる殺し合いの修羅場で殺人事件。

謎の死から十数年、チベット・タシルンポ寺院霊塔で、突如金色のミイラ、パンチェンラマ十世が甦った。

高塔市―赤毛の人々が数多く住む奇妙な街で、その事件は起こった。

都内のビル屋上で加賀宝生流に係わる男が能面姿のまま殺された。

瀬川恭介は史上最年少でショパンコンクール優勝を果たした天才的なピアニスト。

修道会により絶海の孤島に建てられた更生施設。

20XX年、天孫降臨伝説で有名な宮崎県の霧島火山に噴火兆候が現れる。

五百万両の借金をかかえる破綻寸前の薩摩藩の財政建て直しを島津重豪から命ぜられた調所笑左衛門広郷。

昭和五十八年、雛見沢村。前原圭一の前に現れた、園崎魅音の双子の妹―詩音。

入院中の青年を、銃を持った町民達が狙っている。

「殺人容疑者と親友になれ」退職した古馴染みの元刑事種谷が、“俺”のところに厄介な依頼を持ち込んできた。

江戸川乱歩が自身で選定、全作品にわたり校訂をした純粋の小説全集。

あの夏、僕はまだ子供で、どこにむかってどんな一歩を踏み出せばいいのかさえわからずにいた。

エレベーターに暗証番号、廊下に監視カメラ、隣室に役員。厳戒なセキュリティ網を破り、社長は撲殺された。

昭和20年夏、本土決戦に備えて中学生たちは陣地構築に動員された。

東京の静かな住宅街で立て続けに起こる、陰惨な一家連続殺人。

東京郊外で若手カメラマン誘拐事件が発生。しかし犯人からの要求はなく、三日後にカメラマンは無事保護された。

癌で入院中の父親と寝たきりの祖父、二人の介護とアルバイトで日々をすごす大学生の柊一。

空想が生んだ惨事が心の空白を埋める。無意味で不気味な心の暗渠を覗く14編。

「ゴビラサ…」道尾の前で謎の言葉を呟いた男は、数日後に刺殺体で発見された。

児童失踪事件が続く白峠村で、作家の道尾が聞いた霊の声。彼は恐怖に駆られ、霊現象探求所を営む真備のもとを訪れる。

神山高校で噂される怪談話、放課後の教室に流れてきた奇妙な校内放送、摩耶花が里志のために作ったチョコの消失事件―“省エネ少年”折木奉太郎たち古典部のメンバーが遭遇する数々の謎。

画家・青木優二は謎のドイツ人女性・エルザから、第二次大戦中、ナチスの強制収容所でユダヤ人の父親と日本人の母親の間に生まれた子供が自分だと知らされる。

「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。

「私はただ、ずっと彼のそばにはりついていたいのだ」――ＯＬのテルコはマモちゃんに出会って恋に落ちた。

フェザーンを制圧下に置いた帝国軍は、今や同盟首都の目前にまで迫っていた。

わたしの名前を君たちは知らない。

安政の大地震、江戸が壊れた。崩れる町、失われるいのち。

高校時代、試験勉強に疲れて抜け出した夜の公園で、僕が出会った雪と戯れる不思議な少女―その後デザイナーとして活躍する僕だが、ふとしたことから帰郷することに。

平穏な生活を送っていた主婦が、ひょんなことからバンドを組んだ。

豪華客船・飛鳥で秘密裏の調査をしていた浅見光彦はトスカーナから謎めいた手紙を受けた。

病める魂が出逢い、響きあうそのとき―僕らの目に映るのは、どんな景色だろう。魂の邂逅と癒やしの物語。

両親の離婚で、別れて暮らす元家族が年一度、集う夏休み。