炎の回廊 満州国演義 四
- 満州国演義 (9)
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第2巻は資料を基に物語が展開されておらず、説明臭くなってしまっていました。この調子で行くのか、と心配しましたが、第3巻、第4巻と資料を上手く駆使して単なる説明にならず、登場人物が描写されており、時々同じ様な場面の繰り返しにはなりますが、物語の展開が上手く流れています。小説はこうでなくてはいけません。満州侵略という戦争状態が舞台ですから、遠慮なく人が殺されますし、主人公である兄弟達の周囲も時には残酷な状態になり、人が死にます。当然のことでしょう。 作者が資料をよく読み込み、なんとか物語の中に組み込もうとしている執筆姿勢は賞賛出来ます。おかげで、満州事変から満州国成立の謀略の過程が、下手な歴史書以上によくわかりました。実在した様々な人物を登場させているのも新しい発見で参考になります。ただ男は誰もが、やたらと煙草を取り出し燐寸で火をつけ灰皿でもみ消すシーンと、酒を「舐める」シーンが多過ぎます。週刊誌連載ですから、場をつなぐためでしょうか?ちょっと芸がないのではと感じてしまいます。 加えて「~じゃない・じゃなかった」というくだけた口調の文章は、ここまで続くと、どうもこの作者の性格からくるものらしく、依然としてそれだけが違和感を感じます。加えて登場人物が最初はフルネームで紹介されるのですが、主人公の太郎・二郎・三郎・四郎は兎も角、他の人物もすぐに下の名前だけで描かれるのは、誰だったっけ?と前の見返すことがしばしばなのは、自分だけでしょうか?どうしてそういう風に描くのかもはっきりとわかりません。どうもこれらの文体は作者独特のものらしく、それが個性あるものなのか、ある種の悪文なのか、最終巻を読むまでは判断が出来ませんが、兎も角、ある意味で歴史書として、最後まで付きあうつもりです。 | ||||
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第2巻は資料を基に物語が展開されておらず、説明臭くなってしまっていました。この調子で行くのか、と心配しましたが、第3巻、第4巻と資料を上手く駆使して単なる説明にならず、登場人物が描写されており、時々同じ様な場面の繰り返しにはなりますが、物語の展開が上手く流れています。小説はこうでなくてはいけません。満州侵略という戦争状態が舞台ですから、遠慮なく人が殺されますし、主人公である兄弟達の周囲も時には残酷な状態になり、人が死にます。当然のことでしょう。 作者が資料をよく読み込み、なんとか物語の中に組み込もうとしている執筆姿勢は賞賛出来ます。おかげで、満州事変から満州国成立の謀略の過程が、下手な歴史書以上によくわかりました。実在した様々な人物を登場させているのも新しい発見で参考になります。ただ男は誰もが、やたらと煙草を取り出し燐寸で火をつけ灰皿でもみ消すシーンと、酒を「舐める」シーンが多過ぎます。週刊誌連載ですから、場をつなぐためでしょうか?ちょっと芸がないのではと感じてしまいます。 加えて「~じゃない・じゃなかった」というくだけた口調の文章は、ここまで続くと、どうもこの作者の性格からくるものらしく、依然としてそれだけが違和感を感じます。加えて登場人物が最初はフルネームで紹介されるのですが、主人公の太郎・二郎・三郎・四郎は兎も角、他の人物もすぐに下の名前だけで描かれるのは、誰だったっけ?と前の見返すことがしばしばなのは、自分だけでしょうか?どうしてそういう風に描くのかもはっきりとわかりません。どうもこれらの文体は作者独特のものらしく、それが個性あるものなのか、ある種の悪文なのか、最終巻を読むまでは判断が出来ませんが、兎も角、ある意味で歴史書として、最後まで付きあうつもりです。 | ||||
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1934(昭和9)年3月1日満州帝国移行から1936(昭和11)年2月26日、 226事件までの時間軸。当時の日本人のバイタリティとスケール感の大きさ、 また、魑魅魍魎の国際政治の駆け引きで手段を選ばないーー当事者でない私に とっては『逞しさ』と感じるのだが、それこそ、どこの国の人?と いうくらい、現代日本人とは違うあり様が描かれている。 満州という土地を奪取(ローマのシーザー、フランスのナポレオンの如く当時 関東軍は庶民に英雄視されたんじゃないかな、と勝手に想像する)、 土着の人々を押しのけ、開拓していく日本人。頑張れば頑張るほど 抗日、反日の人々が増えている。そこにコミンテルンが理屈と武器を与え、 殺し、殺されの日常がある空間が出来上がる。 また、今の日本社会と重なると思わせるところがいくつかあった。 ・天然痘が流行し、予防の為に種痘を実地しようとするも 『体内に毒を擦り込んでいる』との風評が広がり… ・高橋是清前蔵相の経済政策を批判 『低金利政策と赤字公債の発行は財閥を利するだけだ』 ・政府に対抗する野党・政友党の主張『天皇機関説排撃』 この政党は統帥権問題でも政権と取る為に、 シビリアンコントロールを売り渡した! ・昭和天皇が気に入らないからと 『秩父宮親王を擁立する動き』 ・陸大始まって以来の英才と謳われた・永田鉄山少将暗殺。 →青年将校たちの喝采→226事件!! 次男・次郎のヒーロー的動きだけが歴史ではなく エンターテイメントを思い出させてくれ、ホッとする。 | ||||
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矢張り面白かった本を称えない訳にいかない、全巻黙して読破すべし。 | ||||
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時代的には昭和9年3月の、満州国執政溥儀の皇帝への就任から11年の2・26にいたる二年間をカヴァーしている。この間に、蒋介石軍に瑞金を陥された毛沢東の延安への「長征」が起こっている。楊靖宇や金日成に率いられた共産ゲリラは満州や満州と朝鮮との国境付近にも浸透し、弥栄村でゲリラに襲撃された四郎は膝を撃たれ、療養・転職を余儀なくされる。兄太郎から眞沙子の自死を初めて告げられる。三郎は憲兵大尉に昇進し新京の関東憲兵隊司令部付きとなり、妻の奈津とともに奉天から移って来る。間宮徳蔵の口を通して聞く、東条英機少将(関東憲兵隊司令官)の父親英教(ひでのり)名誉中将(盛岡出身、長州閥の弊害を諫言した兵学者)の話が面白かった。また、個人的事情から言うと、急ごしらえで作った満州国軍の「不甲斐なさ」(419-21頁)に触れた部分も有益だった。良く隅々まで調べているものだと思った。ただ、本冊の主要なテーマは、2・26に流れ込んで行く内地の政治・社会的背景、軍内部の対立の話が中心なので、満州に居る四兄弟には大きな出番がある訳がない。強いて言えば、次郎が共産ゲリラの根拠地の一つの襲撃を請け負った際に出会ったゲリラの指導者、温盛光の人柄に打たれる、本巻の最後の部分が印象的だった。国共の抗日統一戦線結成の切っ掛けとなった西安事件が起こるまで10ケ月しかない。 | ||||
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