残夢の骸 満州国演義 九
- 満州国演義 (9)
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結局は膨大な資料の前に、それを消化して物語にすることなく、ただなぞるだけの作品に終わってしまった感です。残念ながら小説にはなっていません。沖縄戦から原爆投下、ソ連参戦、ボッダム宣言受け入れから、満州での混乱と悲劇、シベリア抑留までを描いていますが、著者の筆が追い付いていません。この頃著者が健康を害していたらしいことは差し引いても、厳しい様ですが、小説としてはただ書き綴っているだけの印象です。例によって会話の度に煙草を燐寸でつける、会う度に何か食いながら話す。その登場人物の会話で歴史の推移を語らせる。安易な説明という技法しか使っていません。 ですから第1巻の冒頭で提出された会津戦争での謎のシーンも、P171で当事者間垣から、誠にあっさりと説明されます。なんじゃそんなもんかいな、の感想です。加えて各登場人物の死に方もあっさりとし過ぎです。これは前8巻での次郎の死なせ方もそうでしたが、最も思慮深いと思われた三郎は、何故か無謀な突撃で。長男太郎はシベリアの収容所で首を吊って、そして複雑な怪物ともいえた間垣も、なぜか同じ収容所に入れられ、あっさりと鉄条網に身体をあずけて射殺される。えい、メンドクサイ、大日本帝国の崩壊に合わせて、3人とも片付ければ理由が付くだろうという発想なのでしょうか?実に味気ない。結局、この3人は資料を説明するための登場人物だったのでしょうか?それでは人間描写ではなく、資料の塗り絵です。この3人を生かしておき、戦後苦悩させてこそ物語になると思うのですが・・・。 そして生きるため自分の母と妹を銃で殺害した少年を広島の祖父の所へ、兄弟で唯一人生き残った四郎が連れて行く場面で物語は終わります。これも月並みで、この少年の残酷な行為をしなければならなかった後の心理と、その後を描くことが小説になるはずです。しかし、今は亡き著者にはその気力が残っていなかったのかもしれません。厳しい様ですが、亡き著者の力量が及ばなかったテーマと題材であったのかもしれません。五味川純平氏の「戦争と人間」と同様、歴史資料の力に負けた作品になってしまいました。 | ||||
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特に問題ありません | ||||
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良好でした | ||||
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読みづらい文書だったが、最後まで読み通したので、結局は面白かったと思う。 | ||||
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途中、紆余曲折を経て漸く読み終えました。 近代史に興味を持ち、様々な本に出会う内に当作品に出会いました。 しかしながら読み進めて行くうちに、何か重苦しい雰囲気が漂いはじめ、他の娯楽小説と平行しながら読んだり、また作中の他の事件に興味をもったりして、脱線したりしてるうちに10年近く月日がかかりました。 四兄弟初登場の前半はミステリアスな作風ではありましたが、段々と伝言風の歴史話になってしまった感は否めませんでした。 しかしそれでも膨大な量の資料からこの作品の様に満州を纏めた作品は他には無いと思います。主人公達の活躍がなくても、この時代の出来事がいかに密集していたかと驚嘆します。 惜しむらくは、この時代の一つ一つの出来事がどれくらいの人々に伝わっているのかを考えると嘆かわしいです。一人でも多くがこの時代の本書に限らず、様々な本を手にとって欲しいと思った次第です。 作者の御冥福をお祈りします。 *個人的には敷島次郎さんが愉しく読めました。 | ||||
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