スカイ・イクリプス
- スカイ・クロラ シリーズ (6)
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完結した『スカイ・クロラ』シリーズでは語られなかったエピソードを描いた短編集。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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スカイ・クロラシリーズ全てを読むと浮かんでくるのが「“僕“とは誰か?」という疑問。 ネット上にはいろいろ考察が上がっているが、自分なりの解釈を。 以下ネタバレ注意。 <時系列/一人称は誰か> ① ナ・バ・テア(僕=クサナギ) ② ダウン・ツ・ヘブン(僕=クサナギ) ③ フラッタ・リンツ・フライ(僕=クリタ) ④ クレィドゥ・ザ・スカイ(僕=クサナギベースにカンナミが混ざる) ⑤ スカイ・クロラ(僕=カンナミ) ⑥ スカイ・イクリプス <クサナギ/カンナミの人格> ・クサナギ=カンナミ。カンナミはクサナギの中に生まれた別人格。 ・カンナミはキルドレの特性を背景に、少しずつクサナギの中に生まれ始めていた(ダウン・ツ・ヘブン)。 ・カンナミの人格がクサナギの中で大きく占めていった(クレイドゥ・ザ・スカイ)。 ・クサナギがクリタを殺害したことにより、カンナミの人格がクサナギの中で確立した(クレィドウ・エピローグ)。 ・カンナミの人格が主人格のクサナギを抹消。カンナミが主人格となる(スカイ・クロラ)。 ・治療を経てカンナミは消え(灰になり)、クサナギだけの人格に戻る(スカイ・イクリプス/スカイ・アッシュ)。 ・二重人格の間、クサナギは自分の中の別人格であるカンナミを認識している。 ・二重人格の間、カンナミは元々の主人格であるクサナギを認識していない。 <周りの対応> ・スカイ・クロラでは、ササクラとトキノは、クサナギが二重人格であることを知らされており、ある程度使い分けて対応している。(お抱え整備士と同室のパイロットという立場から、事前に通達があったと推測) ・基地の他の人々は、クサナギ二重人格説は噂で聞いた程度である。そのため基本カンナミの存在は認識しておらず、クサナギとして接している。(カンナミ自身は、カンナミの時にクサナギと呼ばれても、脳内でカンナミに自動変換しているため齟齬は生まれない) ・基地の外の人(フーコたち)は、クサナギが二重人格であることを知らない/気づいていない。 <全体の解釈> 記憶があいまいになる、名前が覚えられない、時間経過の認識が甘いといったキルドレの特性も加わり、スカイ・クロラで書かれている全ての事柄が実際に起きたこととは限らない、というのが大前提にあるかと思われる。更に言うと、自分が感じていること、思っていることの全てを他者に伝えることは不可能であるため、書かれていることの全てが客観的事実と一致するとは限らない。(と、ここまで言うと小説とはいったい…という話にもなってしまうが、森氏はそういう考え方がベースにあると、一ファンの自分は考えている) つまり「一人の人間の中で人格が入れ替わること」と「実際に起きたかどうか不確かなこと」が同時に描かれているので、一見つじつまが合わないような箇所が出てきている。 森博嗣の作品では、“多重(二重)人格者の世界”が多く描かれている。本編も例外ではなかったと思われる。むしろ一人の人間に複数の人格が宿る背景や経過を表現するために、このスカイ・クロラシリーズを書いたのではないかとすら思える。 ダウン・ツ・ヘブンで、クサナギがササクラにハイタッチをした瞬間、クサナギはヘブン(大人の世界)へ、ダウンした(落ちた)。つまりここから、クサナギは精神的な面で大人になることを選んだことになる。そこからクサナギの中で、子供(=キルドレ)であり続けることの整合性が取れなくなり、カンナミという子供のままの別人格が、大人のクサナギの中に生まれた。 何故カンナミが男性だったかというと、クサナギが妊娠・出産という子供にとっては不必要な経験をしたことが背景にある。男の子のカンナミは、“子供”というモチーフに最適であった。……と、推測。 スカイ・クロラシリーズは、森博嗣作品の中で一番好きな作品です。何回も読み込み、ネットの考察も読みあさり、この解釈にいたりしました。読者のモヤモヤが晴れるきっかけのひとつになれば幸い! | ||||
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シリーズ全編通して繋がっていく伏線と、繋がらないミステリーな部分が完結まで早く読みたいと、読む速度とページをめくる速度を上げていきます。 好きな作者さんという事もありますが、一度はアクロバット飛行のレシプロに乗ってみたいと思うはずです。 | ||||
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このレビュー、凄いネタバレが含まれてますので読む際には要注意 これは言ってみればスカイクロラシリーズの後日談ですね というか事実上の解答集 これは最高のネタバレというか、まあスカイクロラシリーズのミステリの答えそのものです これを読めば謎が全部解けるでしょう というかスカイクロラシリーズって難解なミステリーとされてますけど ぶっちゃけ 「スカイクロラは全部自分がカンナミと思い込んだクサナギの妄想(夢)である」 この1点さえ抑えていれば実は全然難しくないですよ この1点さえ分かればあとはスラスラ分かります そんな難しい作品じゃないですよ とまあミステリ関連はここまでにしといて このスカイ・イクリプスは それまでの登場人物達を書いた短編集なのだがかなりお気に入り 僕はやっぱりクサナギとササクラのコンビ好きだなー(笑) 扶養手当を申請して夜早くに帰りたいのに遅くなって子供に会えないティーチャもなんだか可笑しくて可愛い(笑) あーやっぱり普通のオッさんなんだなー | ||||
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三人称で書かれた地の文は、本当にあったできごとであると解釈していいのでしょうか。 そうすると本編の各巻それぞれの小さなエピソードが、クサナギのどっち側で起こっていることか線引できる。(気がする) この本が出たあとでの、私の一番の謎は(謎のままでいいのですが)、カンナミが初めて出現したときにクサナギに語った彼の見る夢。 なぜ、この時点でこの夢を見ることができる? やっぱり、このスカイ・イクリプスの最後の2行で良いなと思う。 | ||||
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田舎だとなかなか揃わないのでポチりました。買えて良かったです。 | ||||
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