なぜ、吉原一の花魁葛城は、忽然と姿を消したのか？　遣手、幇間、女衒ーー人々の口から語られる廓の表と裏。

昭和五年、東京。「忠臣蔵」の舞台で事件は起きる。

大籬・舞鶴屋に売られてきた、容貌も気性もまったく違う、ふたりの少女。

『「勧進帳」は不敬である!』 昭和十年、東京。満州国皇帝溥儀が来日し、亀鶴興行は奉迎式典で歌舞伎の名作「勧進帳」を上演。

人間の愚かさ、残酷さ、哀しみ、業――これぞ江戸怪談の最高峰! 塩断ちを機に次々と家族を襲った身も凍るほどの怪異、妖を呼び寄せる声をもった女中の奉公話、世にも奇妙な写本の話……人間の愚かさ、残酷さ、哀しみ、業――清濁すべての感情を併せ呑む、

ごめんくださいまし──。宝永七年の初夏、下野北見藩・元作事方組頭の家に声が響いた。

宮部みゆきさんの書き下ろし短編「人・で・なし」を読んだ辻村深月さんが「ママ・はは」を書き下ろし、その辻村さんの短編を読んだ薬丸岳さんが「わたし・わたし」を書き下ろし…バトンは東山彰良さん、宮内悠介さんへ。

刑事たちの執念の捜査×容疑者の壮絶な孤独――。犯罪小説の最高峰、ここに誕生! 東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

長年行方不明だった義兄の登場。 崩れ始める、平穏だった家族関係。

慶応三年、新政府と旧幕府の対立に揺れる幕末の京都で、若き尾張藩士・鹿野師光は一人の男と邂逅する。

おちかに代わり三島屋次男坊・富次郎が新たな聞き手に。心揺さぶる極上の江戸怪談、新章突入─。

平安時代中期。天皇の従兄である仁和寺僧・寛朝は、己の楽音を究めるため、幻の師を追って京から東国へ下った。

自らの葬儀の手配をした当日、資産家の婦人が絞殺される。

英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。

泰平の世に積もりに積もった大借金に嫌気のさした先代は縁の薄い末息子に腹を切らせて御家幕引きを謀る。

「死者の提示する謎を、先生が解き明かしてくださいーー」 推理作家として難事件を解決してきた香月史郎【こうげつしろう】は、心に傷を負った女性、城塚翡翠【じょうづかひすい】と出逢う。

おかっぱ頭のやんちゃ娘ヘガティーと、絵が得意でやせっぽちの麦くん。

「日本に美術館を創りたい」。その夢を追いかけ、絵を一心に買い集めた男がいた。

親子の救済、老人の覚醒、過去の自分との出会い、仲良しロボットとの別れ……淡く美しい希望が灯る。

正子は75歳の元女優。

文化大革命で父を惨殺され、人類に絶望した科学者・葉文潔（イエ・ウェンジエ）。

待望の合田雄一郎シリーズ、 7年ぶりの最新作! 池袋のアパートで交際相手に撲殺された女性。

あと二日で、四人死ぬ―― ミステリ界を席巻した『屍人荘の殺人』シリーズ待望の第二弾! その日、“魔眼の匣"を九人が訪れた。

彼は江戸時代における隠れたシャアロック・ホームズであった―。雪達磨の中から発見された死体。

一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。

まほりとは?蛇の目紋に秘められた忌まわしき因習とは?前代未聞の野心作 大学院で社会学研究科を目指して研究を続けている大学四年生の勝山裕。

Iターンプロジェクト担当公務員が直面するのは、 過疎地のリアルと、風変わりな「謎」――。

孤高の検事の気概と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー! 検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。

朝霞、新座、志木。家庭を持ってもこのへんに住む元女子たち。

新宿署の刑事・鮫島は、捜査中に北新宿のヤミ民泊で男の銃殺死体を発見した。

わたしがまだ時折、自殺願望に取り付かれていた頃、サラちゃんは殺された── 新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。

1964年のオリンピック決定に沸く東京で、競技場近くに住む一人の男が失踪した。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

葉村の働く書店で“鉄道ミステリフェア”の目玉として借りた弾痕のあるABC時刻表が盗難にあう。

小さな喫茶店を営む女性が殺された。 加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。

昔ばなし、な・の・に、新しい! 鬼退治。桃太郎って……え、そうなの? 大きくなあれ。

鉄砲をどう運用すべきか。毛利水軍に勝てる船とは。

都内の幼稚園へ赴任してきた神尾舞子。

コンクール入賞者ツアーのはざま、亜夜とマサルとなぜか塵が二人の恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。

「『蝙蝠』が上海に入った」。豫園からほど近い繁華街の骨董品店に緊張が走った。

一九八四年、台湾で四人の少年たちは友情を育んでいた。三十年後、そのうち一人が全米を震撼させる殺人鬼に。

夏の日の夕方、多摩川沿いを血まみれで歩いていた女子大生・聖山環菜が逮捕された。

不毛の原野、存在せぬ牛、架空ファンド 隠岐と因幡── 詐欺の天才ふたりに売れないものなど、ひとつもない。

「できることが目的じゃないよ。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

密室殺人の犯人を「7つの選択肢」からセレクトする、まさに「マルチエンディング・ミステリー」 『最後のトリック』『ミステリー・アリーナ』の著者による新たな挑戦。

若き女医・識名愛衣は不思議な出会いに導かれ、人智を超える事件と難病に挑む。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ！　極道と梨園。

今、新たな潮流として注目を浴びている華文（中国語）ミステリ。

聖母が死んだ。 薬物や性暴力によって心的外傷を負った女性たちのシェルター「新アグネス寮」で発生した火災。

銃撃テロを生き延びた五人。

森の中に建つ屋敷〈ブラックヒース館〉。