たまたま台所にあったボウルに入っていた食用かたつむりを目にしたのがきっかけだった。

クリスマス商戦のさ中、デパートのおもちゃ売り場でアルバイトをする十九歳の女性テレーズは、美しい人妻と出会う。

新進建築家ガイは、妻と離婚するため故郷へ向かう列車の中で一人の青年と出会う。

『太陽がいっぱい』で人気を博したハイスミスの「トム・リプリー・シリーズ」の一作。

第一次世界大戦で父と兄弟を喪い、母とふたりで生きていくため屋敷の部屋を貸すことにしたフランシス。

ヴィクの奔放な妻メリンダは次々と愛人と関係を持つ。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

『太陽がいっぱい』や『見知らぬ乗客』で有名なパトリシア・ハイスミスが、1964年度の英国推理作家協会賞を受賞した著者の代表作である。

映画でも有名な『太陽がいっぱい(リプリー)』から始まるトム・リプリーが主人公のシリーズの第五作目、完結篇。

追いつめられた人間は心に何を感じるのか?ミステリの鬼才ハイスミスの仮借なき心理描写の真髄を示す傑作短篇集。

ソフィーの目の前に転がる男児の無残な死体。ああ、私はついに人を殺してしまった。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。

リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。

ミステリ作家の卵であるアニーは、大叔母の住む村に招かれた。

膨大な犠牲者を出して、大戦は終わった。 真面目な青年アルベールは、戦争で職も恋人も失ってしまう。

ニューヨーク郊外の紡績会社に勤める技術者デイヴィッドにはささやかな夢があった。「愛する人アナベルと結婚したい」という夢。

息子を呼びもどしてほしいという、富豪グリーンリーフの頼みを引き受け、トム・リプリーはイタリアへ旅立った。

母親と妹を切り刻み、それをまた人間の形に並べて、台所の床に血みどろの抽象画を描いた女。

押し花を受け取った著名人が連続で殺される事件が起きた。

大資産家の妻を目指して、知性と打算の見事な結晶の手紙を送ったドイツ人女性ヒルデガルト。

ブレアトン女子学院に勤めて五週間の女性教師フォスティーナは、突然理由も告げられずに解雇される。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

目撃者の前で、少年が開けた荒野から忽然と消えた人間消失事件と、密室殺人――スコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が不可能犯罪に挑む謎解きの傑作。

国内篇2001年、新聞社を辞めたばかりの太刀洗万智は、編集者から海外旅行特集の協力を頼まれ、事前調査のためネパールに向かう。

家に出没するネズミを退治するため、罠を買うようにと妻に命じた夫が目にする光景とは…ぞっとする終幕が待ち受ける「ネズミ」。

ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。

十一月の深夜、歴史教師のキャロラスはミンコット荘のレディー・マーガレット・ピップフォードから電話を受ける。

探偵稼業は女には向かない。ましてや、22歳の世間知らずの娘には―誰もが言ったけれど、コーデリアの決意はかたかった。

霧に包まれたエーランド島で、幼い少年が行方不明になった。

意想外の設定と冴え渡るラストのひねり。

ローン未払いを理由に家を差し押さえられたシングルマザーが、大手銀行副社長撲殺の容疑で逮捕された。

結婚に失敗し、精神的に疲れていたロバート・フォレスターにとって、幸せそうに生活する女性ジェニファーの姿をこっそり眺めることが、唯一のやすらぎだった。

麻薬取引に手を染めた弁護士の男。一度儲ければそれでおしまいのはずだった。

あと数カ月で、彼女は殺人者になる――世界27カ国が戦慄した結婚生活。

神宮外苑に放置された盗難車両から、青年の変死体が…その婚約者が大量の血痕を残し謎の失踪…連続殺人?の容疑者には大阪駅にいたという鉄壁のアリバイが…。

少年は、十四歳で家出し、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた。時はアメリカの開拓時代。

【ロマンス小説の古典『高慢と偏見』の続篇に、ミステリの巨匠P・D・ジェイムズが挑む! 】 紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。

ニューヨークの喧噪を離れ、ペンシルバニアの片田舎で、執筆活動のかたわら夫や息子と穏やかに暮らすことを夢見たイーディス。

ヴェトナム帰還兵のモスは、メキシコ国境近くで、撃たれた車両と男たちを発見する。麻薬密売人の銃撃戦があったのだ。

空港のバーで離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに出会う。

ウィンター邸で保釈中の殺人犯が殺された。屋敷にいたのは70歳の老婦人と、小柄な聖書マニアの姪だけ。

メロディーは休暇で訪れたある村で、たまたま競売に出ていた家をアダムという男性と競り合った末に獲得した。

1999年英国、著名な歴史ノンフィクション作家スチュワート・グラットンのもとに、第二次世界大戦中に活躍した空軍大尉J・L・ソウヤーの回顧録のコピーが持ちこまれる。

エーランド島に美しい夏がやってきた。

ニューヨークの地下で拉致された女性は毒の針で刺青を刻まれ、死亡していた。

十六歳のビリーは、家畜を襲っていた牝狼を罠で捕らえた。いまや近隣で狼は珍しく、メキシコから越境してきたに違いない。

不穏な空気をはらんだ夏の午後、医師シャーロットの診療所にやって来た若い女。

アメリカ随一の女流本格作家マクロイによる、趣向と技巧を凝らす短篇集が文庫化。

雇い主の車で初めての南仏を目指した女が巻き込まれた事件。

追いつめられた人間はどんな行動をとるのか?ミステリの鬼才ハイスミスの心理描写の達成を示す傑作短篇集。

「地球市」と呼ばれるその世界は、全長1500フィート、七層から成る要塞のごとき都市だった。

斜陽の領主一家と屋敷を静かに襲う、不幸な“事故”の数々。

コーンウォール沖に浮かぶカム島。

わたし、ミは、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし一命をとりとめたが、一緒にいたドは焼死。