リプリー(太陽がいっぱい)
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リプリー(太陽がいっぱい)の総合評価:
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映画を知っているものとしては、結末が(たぶん、分かっているものとして) | ||||
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富豪から息子を呼び戻してもらいたいという依頼を受けた主人公が・・・というお話。 名前が有名なので、話は知らないけど、題名は知っているという方が多いであろう作品。私も大分前に読んだ記憶がありますが、中身はあんまり覚えていない感じで読みました。 読んだ感想としては、有名なので書いてしまいますが、勧善懲悪で終わらない所がやはり印象に残りました。決して成功者とは言えない主人公ですが、犯罪を犯しても罰せられないで終わる所は、やはりインパクトがありました。 中身も、主人公の精神的葛藤に焦点を合わせて、苦悩しながら生活し、何とか逃げ切るというサスペンスとしても、良く出来ている作品だと思いました。 この後、主人公がシリーズのキャラクターになるという事で、そちらも楽しみにしております。 ハイスミスの作品は90年代に今まで未訳だった物が急に色々翻訳された際に買いましたが、作品によっては、いまいち食い足りないと感じた物もありましたが、今作は映画になったりして有名なのもありますが、やはり、ハイスミスにしか書けない、異色のサスペンスとして面白かったです。 最近になって、短篇集が映画に使われた性か、急に売れたりしたみたいですが、この人の作品は時代や社会と関係なく面白い物が多いと思います。 ハイスミスにしか書けない異色の感じのサスペンス。是非御一読を。 | ||||
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子供のころに、ちょっとした嘘をついて、バレないように嘘の上塗り、どんどん窮地に追いつめられて・・・なんて経験ありませんか?プチリプリー状態。そんなことも思い出させる、面白いサスペンス小説です。なりすまし、嘘がバレるんじゃないか、というスリリングな状況の主人公トム・リプリーの心のうちを覗きながら、読者もハラハラさせられる心理サスペンス。全編が、そんな感じです。これは、まずいと思ったら、思わぬ良い方向に転んだり・・・その逆も・・・。このアップダウンする、心の動きが微細に描かれている。それもパトリシア・ハイスミスならではの、毒を含んだような、ずるがしこいような心の動きが。主人公トムのキャラは、そんなに好感度は高くないのですが、読んでいて、どこか共鳴するところがあるようにも思えて、憎めないような、不思議な魅力を感じる。対人関係で、つい、人におもねってしまったり、取り入ってしまうような人間の弱さを感じさせるからなのか。そういう自分の弱さを自覚させられるからなのか?。自分の子供のころの嘘は、隠し通せず、ごめんなさいとなって、完全犯罪?不成立でした。トム・リプリーは、いかに!? この本のタイトル(邦題)は、映画化作品「太陽がいっぱい」の原作として紹介されたことからつけられている。原題は、The Talented Mr Ripley。映画を知らない若い人には、原題のほうがしっくりくるかもしれない。ただ、映画は大名作なので、是非、ご覧になることをお薦めします。リプリーの性格が、だいぶ違うように思うが、脚本が、話の運びが実に巧いし、映像的にも優れている。アラン・ドロンの名演、モーリス・ロネ、マリー・ラフォレも魅力的。甘美なニーノ・ロータの音楽。ラストの鮮やかな幕切れ。ルネ・クレマン監督の傑作です。原作と比較してみるのも、面白いと思います。映画は、パトリシア・ハイスミス色を巧みに排しているといえるかも。リプリーのゲイっぽさや、マージがリプリーの目をとおして(ハイスミスの意地悪な目線で)だらしなく映ったりする感じが、映画には無い。モンジベロの街も、原作だともっと寂れた印象だが、映画だとなかなかに魅力的。ここらあたりは、映像の力でしょうか。アンソニー・ミンゲラ監督がリメイクした「リプリー」は、公開時に映画館で観たが、ヴェニスのどんよりした風景くらいしか覚えていない。こちらは、原作に忠実だったような気がするが、何か印象が薄い。もう一度、観てみたい。 | ||||
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安い値段で 面白かったので 買って良かった | ||||
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暗い、といったレビューもありますが、主人公のトムが得ることのできなかった「経済的に豊かな両親」「その両親からの愛」、そして「経済的に豊かな両親から愛を受けて育ち、才能を磨く必要などない青年」への憧れと、「ここでなら自分は新しい人生を始められる」と錯覚してしまうほど美しいヨーロッパの観光地への憧れを「憧れ」という単語は一切使わずに表現している作品だと感じます。 破滅の予感と、そこから目を逸らすように作品中できらめく憧れとを堪能できる良いサスペンス小説で、作者の他作品も読みたくなりました。 | ||||
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自らの境遇を呪いながらも、改善するための努力をせず犯罪行為で糊口をしのいでいたトム・リプリー。 そんな小物感満載の彼が、とある人物をヨーロッパからアメリカへと帰国させるため、説得に向かうことで物語は大きく動き出していく。 アメリカでの自らの生活に辟易し、嫌悪していたリプリー。 しかし、ヨーロッパでなら理想とする生活をやり直せるはずだと夢見る彼に、思わず呆れてしまう。 環境が変わろうと、怠惰で都合の良い解釈ばかりを繰り返す彼が理想の生活を送ることなど無理に違いないと。 そんな無謀な夢を胸に抱いた彼が犯罪行為に手を染め、理想の生活を送ると同時に、その犯罪がバレないように苦心し葛藤する心理描写が本作の核となっている。 先述したように、人間としての魅力が乏しいリプリーだが、物語が進むにつれ犯罪がバレないようハラハラしている自らが居ることに気づいた。 いつの間にかリプリーに感情移入してしまっていたのだ。 彼に同情する余地はないし、自らの欲求を満たすために犯罪行為に及んだ彼が悪いのだが、それでも犯罪行為がバレそうになるシーンでは思わず息が止まる。 著者の卓越した心理描写や、状況描写のなせる技を是非とも堪能してほしい。 | ||||
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