ブラッド・メリディアン
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今まで何故彼の作品を読まなかったのか!!!! 読書が趣味といいながら彼の作品を未読だった自分を恥じます。 | ||||
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会話に引用符をつけない作家・作品は、多数派ではもちろんないものの、他に読んでいないわけではありませんでした。が、初体験となるこの作家ほど効果を上げている例を私は知りません。 登場人物の感情を一切含めず一文に動作や場面の流れが含まれる文章に、時折現れる箴言ともいうべき表現--それを発しているのはあるいは姿のない語り部なのか--そこに引用符なしに人物の会話が織り込まれると、この会話も語り部が聞いたものをそのまま伝承しているかのようで、小説世界全体が壮大な叙事詩として迫ってくるのです。 つまり文章構成だけで既に名作なのですが、内容もすごい。 残虐非道はヨーロッパや中国の作品でも読んでいますが、それらのサディスティックな陰湿さとは異なり、この作品では残虐行為への嗜好や感傷といった人間的感情すら感じない、乾いた暴力が描かれます。 この狂気はどこから来るのだろう? コーマック・マッカーシーは明らかにしませんが、折に触れて登場する神への言及、その解釈に鍵があるように思われます。そもそもアメリカ白人はヨーロッパから逃亡、もしくは追放された人たちの子孫で、旧世界のような血縁・地縁・階級など社会の一切のしがらみを白紙にしたところからスタートしているので、「神」という存在を自分勝手に解釈してしまえば、自分の行動への重石となるものは何もなくなる…その何にも押さえつけられていない人々が、ここでは描き出されているのだろう、と。 文庫解説では、本書より馴染みやすい作品から翻訳紹介されたことでこの作家が日本でも人気を博したように考察されていましたが、私は初マッカーシーがこの作品でよかった。馴染みやすく面白いアメリカ小説はたくさんあるけれど、この作品のような小説にはなかなか出会えません。 | ||||
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読了までに時間がかかった。 難解というのでもないけれど、読点のない修飾と比喩を散りばめた長い一文が一字たりとも読み飛ばすなよと言っているようで。カッコのない会話がひと言たりとも聞き逃すなよと言っているようで。 ガルシア=マルケスの『族長の秋』を思い出したりもしたが、豊饒や豊潤といった感じは全くといってなく、砂と埃と照りと渇きがあるばかり。 登場人物の直接的心理描写もなく、暴力描写も言われているほど多くなく、砂漠での移動がほとんどを占めている。 アメリカとは何か、が書かれているのかな、とふと思う。 先住民を駆逐する、頭の皮1枚いくらという契約で。野牛を狩り尽くす、ただ皮を得るためだけに。 他所からやってきて自分たちが一番とばかりに。 この国を成立させた暴力性を感情移入せずに書こうとすると、こんな小説になるのだろう。 疲れたけど、面白かったよ。 | ||||
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コークマッカシーはザロードと血と暴力の国を読んで好きになりましたが、この小説は非常に読みにくい。 けど面白い。普通に分かりやすい軽い小説とかに飽き飽きした人におすすめかな。 | ||||
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”人間の霊はその達成の頂点で燃え尽きる。人間の頂点(メリディアン)は同時に読みでもあるのだ” 作中の世界を構成する三大元素は「荒野」「暴力」「死体」。戦争状態を人間の本性に基づいた心理として受け入れ、文明化された平和とは縁遠い狂気で厳かな世界を描ききってあります。神に見放されたことが、かえって重々しい神々しさを放ちます。 文体は超長ったらしく、いかにも万人向けではありません。簡単にページをめくらせないストッピングパワーがぷんぷんして読み進めるうちに体力を消耗しているような気がします。娯楽では無い、なにか文体と取っ組み合いしながら読み進めていたような読後感を感じました。 | ||||
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