ブラッド・メリディアン
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ブラッド・メリディアンの総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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現代アメリカ文学の巨匠の1985年の作品。本国では20世紀後半のアメリカ文学屈指の傑作と呼ばれるピカレスク小説であり、骨太のロードノベルである。 | ||||
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| 実写化するとR18指定必至の血生臭い世界を描いているのですが、著者の特徴的な文体により、まるで神話や叙事詩のように描かれており凄惨さや残酷さは感じない。以前ハードカバーを図書館で借りて読了したが手元に欲しいと思ったため文庫版を購入。読み進めると心地よく世界に浸れるため机上に常に置いて、ゾーンに入りたい時に読んだりしています。 | ||||
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| 作品自体の評価は五つ星ですが、翻訳は誤訳、あるいはマッカーシーの哲学/思想を理解していないと思われる単なる直訳、明らかな文法上の誤りなどが散見され、その都度原文に当たって確認したりする手間と時間がかかりますのでその分評価を減点せざるを得ません。第三者が翻訳したものを読むに当たっては、誤りを発見して正しい訳文を考えることが、自身の勉強となり作品をより深く理解することになると言い聞かせてポジティブに捉えるしかありません。 作品自体は、マッカーシー独特の即物的・現実的な細部描写が延々と続く中で、突如として詩的イメージが立ち上がり、暴力や死を「世界」や「存在」そのものの構造と結びつけるような凝縮された表現に出会った瞬間、まさに至福ともいえる啓示となります。 例えば、電子書籍版の178ページにある以下のように、 「銃声がいくつもはじけ小さな金属の核が物質の遠い環のほうへ飛びその物質の環は男たちの頭上を音もなく西のほうへ動いていく。」 原文をただ直訳しただけのこの訳文では意味不明なのですが、 “The gunshots popped in the void and the small metal cores flew toward the far annulus of matter and that annulus moved soundlessly westward above the heads of the men.” (原文) AIに翻訳してもらうとこのテキストの真意が浮かんできます。 「銃声は虚無に乾いた破裂音を響かせ、微細な金属の芯は遥か彼方の《物質の環》へと飛翔した。そしてその環は、人々の頭上を音もなく西へと流れていった。」 簡潔にまとめればこの文は、 「銃撃によって放たれた弾丸が、物理的には敵に向かっているが、象徴的には存在の彼方にある「物質の環」(宇宙的構造・運命・死)へと向かい、その環は音もなく男たちの頭上を「西」へ(=死の方角へ)進行していく」という、深く詩的かつ形而上的な描写です。 AIによる翻訳の方がよほどマッカーシーの哲学を正確に伝えていると思いませんか? この一文が心に響いた方には「ブラッド・メリディアン」お薦めします。 あと、アレハンドロ・イニャリトゥ監督の映画『レヴェナント』やNetflixのドラマ《American Primeval》が好きな方は、時代設定と暴力や自然描写がそっくりですので、きっとハマる筈です。 | ||||
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| 今まで何故彼の作品を読まなかったのか!!!! 読書が趣味といいながら彼の作品を未読だった自分を恥じます。 | ||||
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| 会話に引用符をつけない作家・作品は、多数派ではもちろんないものの、他に読んでいないわけではありませんでした。が、初体験となるこの作家ほど効果を上げている例を私は知りません。 登場人物の感情を一切含めず一文に動作や場面の流れが含まれる文章に、時折現れる箴言ともいうべき表現--それを発しているのはあるいは姿のない語り部なのか--そこに引用符なしに人物の会話が織り込まれると、この会話も語り部が聞いたものをそのまま伝承しているかのようで、小説世界全体が壮大な叙事詩として迫ってくるのです。 つまり文章構成だけで既に名作なのですが、内容もすごい。 残虐非道はヨーロッパや中国の作品でも読んでいますが、それらのサディスティックな陰湿さとは異なり、この作品では残虐行為への嗜好や感傷といった人間的感情すら感じない、乾いた暴力が描かれます。 この狂気はどこから来るのだろう? コーマック・マッカーシーは明らかにしませんが、折に触れて登場する神への言及、その解釈に鍵があるように思われます。そもそもアメリカ白人はヨーロッパから逃亡、もしくは追放された人たちの子孫で、旧世界のような血縁・地縁・階級など社会の一切のしがらみを白紙にしたところからスタートしているので、「神」という存在を自分勝手に解釈してしまえば、自分の行動への重石となるものは何もなくなる…その何にも押さえつけられていない人々が、ここでは描き出されているのだろう、と。 文庫解説では、本書より馴染みやすい作品から翻訳紹介されたことでこの作家が日本でも人気を博したように考察されていましたが、私は初マッカーシーがこの作品でよかった。馴染みやすく面白いアメリカ小説はたくさんあるけれど、この作品のような小説にはなかなか出会えません。 | ||||
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| 読了までに時間がかかった。 難解というのでもないけれど、読点のない修飾と比喩を散りばめた長い一文が一字たりとも読み飛ばすなよと言っているようで。カッコのない会話がひと言たりとも聞き逃すなよと言っているようで。 ガルシア=マルケスの『族長の秋』を思い出したりもしたが、豊饒や豊潤といった感じは全くといってなく、砂と埃と照りと渇きがあるばかり。 登場人物の直接的心理描写もなく、暴力描写も言われているほど多くなく、砂漠での移動がほとんどを占めている。 アメリカとは何か、が書かれているのかな、とふと思う。 先住民を駆逐する、頭の皮1枚いくらという契約で。野牛を狩り尽くす、ただ皮を得るためだけに。 他所からやってきて自分たちが一番とばかりに。 この国を成立させた暴力性を感情移入せずに書こうとすると、こんな小説になるのだろう。 疲れたけど、面白かったよ。 | ||||
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