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    初公開日(参考)1985年01月
    分類

    長編小説

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    氷 (ちくま文庫)

    2015年03月10日 氷 (ちくま文庫)

    異常な寒波のなか、私は少女の家へと車を走らせた。地球規模の気候変動により、氷が全世界を覆いつくそうとしていた。やがて姿を消した少女を追って某国に潜入した私は、要塞のような“高い館”で絶対的な力を振るう長官と対峙するが…。迫り来る氷の壁、地上に蔓延する略奪と殺戮。恐ろしくも美しい終末のヴィジョンで、世界中に冷たい熱狂を引き起こした伝説的名作。(「BOOK」データベースより)




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    の総合評価:7.90/10点レビュー 20件。Bランク


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    ※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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    No.20:
    (5pt)

    パニックホラーの傑作に違いない

    ページをめくるや最終ページまで、不安と恐怖の緊張感が走る。ジェットコースターのように、読み始めるや、途中で降車することはできない。いつ終着駅がくるのか。『出口』がまったくみえない、その圧迫感。著者は、ドラッグユーザーであったそうだ。「なるほど」とうなずける、まさにパニックホラーの傑作。至高の作品という世評もまた”うなずける”、そんな作品です :D
    氷 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:氷 (ちくま文庫)より
    4480432507
    No.19:
    (5pt)

    唯一無二の作品

    "世界はすでに終わりの時を迎えてしまったように思われた。それももうどうでもいいことだった。この車が私たちの世界になっていた。小さく明るく暖かい部屋。静かに凍りついていく無辺の宇宙の中の私たちの家"1967年発刊の本書は"夜の世界を探索する作家"による唯一無二の美しい終末物語。

    個人的には"文学のカテゴライズを越えた幻想小説"スリップストリーム文学とも、思弁的SFとも評価される本書を【一体どんな本なのだろうか?】と興味をもって手にとりました。

    さて、そんな本書はもし誰かに説明するなら物語自体は割とシンプルで。全世界が詳しくは説明されない突然の『氷』により次第に破滅していく中【さておき"私"はひたすらアルビノの"少女"を追いかける】だけの個人主義的物語ともいえるのですが。

    まず異論もあるようですが、私はやはり、この迫りくる『氷』追い続ける『私』(邪魔する『長官』)拒み続ける『少女』の構図がなんども繰り返される本書は【カフカ的な読み心地で】例えば"城"のようないつまで経っても辿りつけない不条理存在として『少女』が存在しているように読みながら感じていました。

    一方で『私は道に迷ってしまった』と唐突に始まり、フラッシュバックの様に現実と幻想が不連続に挟まれる文章は物語として【頭で理解しようと目で追うと読みづらく混乱する】ものの【イメージの奔流が先にあって、文章が散発的に表出している】と受け止めると、やはり描写の圧倒的な美しさには独特の魅力があって。読み終えた後になんとも言葉にできない余韻を覚えました。

    カテゴライズしきれない美しい文章に没入したい方や、雪に囲まれる中で読書する際の一冊としてオススメ。
    氷 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:氷 (ちくま文庫)より
    4480432507
    No.18:
    (3pt)

    分類なんか蹴散らす作品

    カフカが引き合いに出されることが多い作家なので気になっていましたが、
    この作品を読んだ限りでは、似ているとは思いませんでした。
    既存の型に当てはまるようなものではなく、著者独特の世界が精緻に描かれていました。

    肝心の内容は、文体には品があり、技巧を凝らしていて、描写もすごいと思えるのに
    どうにも展開が退屈で、おもしろいと思えませんでした。
    設定や表現には鋭いえぐさがあるものの、端々にメルヘンチックな雰囲気を感じてしまいます。
    残酷さや暴力も混在する少女漫画でも読んでいるみたいな、むず痒い気分になってしまいました。

    すごいと思うんだけど、おもしろかったとは言えないような、不思議な感覚でした。
    氷 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:氷 (ちくま文庫)より
    4480432507
    No.17:
    (5pt)

    自殺願望の化身

    続けて、アンナ・カヴァンの最期の作品で、代表作と言われる「氷」を1日で読了。
    期待を裏切るか、「草地は緑に輝いて」が特別だったのか、と、ドキドキしたが、良かった!
    二人の男性(一人が語り手)が、氷に浸食される末期の世界の中、儚げだというのに夢のような圧倒的存在感の美少女をただひたすら追い求める話。この話は時代によっては、SFに分類されたこともあったが、スリップストリームというのに今は位置づけられるとのこと。不条理を描く純文学。思い当たるのは村上春樹。アンナ・カヴァンの「氷」は、(村上春樹からユーモアと性描写を抜き取り)あり得ないことが延々続くのに、非常に上質な小説として成り立ってしまう凄い作品だった。
    幼い頃に、サディスティックな母に虐待を受け、心に傷を負い、神経症のようなイメージさえ受ける華奢な美少女は、その純度の極まった雪の結晶を思わせる美しさからか、語り手と社会的権力のある「長官」から執拗なまでに求められるが、現れたかと思えば消え、囚われとなったかと思えば夢のように抜けだす。男たちは迫り来る氷の浸食を背に彼女を追い求めるが、人間性を覗わせる理由や心根が一切分からない。純度の高い、美しさを極めた「孤独」に心酔しているかのように、少女を手中に納めようとする。世界が終わるというのに、こんなに少女に執着するのは一体。。。
    最後、語り手は少女と共に迫り来る氷から逃げるため車を走らせる。みちゆき。車は疾走するふたりを包む暖かい小部屋。少女と寄り添い、懐の拳銃の存在を感じ、物語は終焉する。

    私には、少女が魅惑的な死の願望の象徴に思えてならない。

    因みに、アンナ・カヴァンは、「氷」の発表の翌年亡くなる。40年常用したヘロインが直接的な死因でないらしい。自殺未遂を繰り返した経歴もあるが、それが死因でないらしい。

    次は、精神病院に入院した経験が影響した短編集「アサイラム・ピース」を読む予定。
    氷 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:氷 (ちくま文庫)より
    4480432507
    No.16:
    (4pt)

    独特で幻想的

    幻想的なのに機械的な香りもする、近未来SFのようでいて幻惑的である 村上春樹作品によく出てくる謎の女のようなヒロイン、それに訳もなく振り回される男 説明がほしいという人には不向きであるが嵌る人には心地よい
    氷 (ちくま文庫)Amazon書評・レビュー:氷 (ちくま文庫)より
    4480432507



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