(短編集)
アサイラム・ピース
- 人形 (161)
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どういう役割を与えられた人間が、 どんな状況でならどんな人間に、 どこまでも冷徹になれるのか。 あるいは、人の優しさを摩耗させうるのか。 50年前も今も不変の、どうしようもない生き難さ。 それを押し付けるある種の人間達の傲慢。 | ||||
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精神病の人が書いた文章です。こういうものを健常者の側が安易に芸術だと称揚するのはいかがなものか。カフカとは明らかに違う。カフカの不条理は、あれは過剰なブラックユーモアであり、けっして精神病的な世界ではない。 日本でも、かつて うわさのベーコン という本が、芸術として称揚されましたが、あれに近いかな。 バロウズくらい自覚的に薬物中毒について書いていればまだ読めたのだが。 そのレベルではない。 | ||||
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13の短編と表題作。表題作のみ70ページ超だが、これも病院収容にまつわる連作八編で構成され、それぞれが独立したエピソードとして読めるため、実質は21の短編。ボリュームとしては一話平均で10ページを切る短さ。 全体に強い閉塞感と孤独を漂わせる夢のような物語が集められている。主人公の被害妄想じみた内面を描いた作品も少なくない。表題作に限らず、全編が「アサイラム・ピース」という一貫したテーマで創作されたと言われても違和感はない。やや寓話的で不条理な作風からは、カフカの小説も連想させられる。それぞれが自立した作品として完成しているというより、アイデアにある程度肉付けをした、構想の過程のようにも受け取れる。 第一篇の短編「母斑(アザ)」は、岸本佐知子編訳のアンソロジー『居心地の悪い部屋』にも収められている。ここで本書訳である山田和子氏以外の訳者を持ち出すのも失礼かもしれないが、岸本氏の作品のチョイスがお好みの読者に合う可能性の高い作品集と思える。個人的には、二冊で重複している「母斑」がもっとも印象的な作品だった。 | ||||
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カフカに近いがそれよりも生まれつきの静謐さを感じる いわゆる短編集で小説は僅かである、殆どはエッセイというか自己の文章表現 示されるのはなんとも言えない静かで逃げ場のない感覚 家の中でも自然の中でも人の中でも逃げ場がない、でも焦らずに綺麗に沈んでいく表現 復刊してくれて良かった | ||||
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遥か昔に短篇集「ジュリアとバズーカ」及び「氷」を読み、その折に、心理に関してもまた情景に関しても簡素過ぎる文体に物足りなさを覚えたものだが、今回作家変貌作を味わい、当時見えなかったものが見えてきて、なるほどそういうことかと思った。人間の経験には共通項が多いが、それでも絶対的な個人差があり、よって好き嫌いは元より数多の解釈がこの作品集から生じるだろう。説明過多或いは感情過多の(読者による読みの方向性を支配したいタイプの)作家にはまず起こり得ない読書体験だ。カヴァンの見たものがわたしの中に入り込み、変質し、またそこに還る。その逆は常識的にはありえないが、作品の形でならば十分に可能だろう。個人的には創作意欲をそそる作家の一人といえる。 | ||||
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