「狼は哲学者だな。戦闘に熟達しただけのコマンドじゃない」傭兵がつぶやく。

京都の名刹・清水寺の参詣道で中年の男が絞殺死体で発見された。

浅草の一角で、町並みに溶け込むかのように佇む栗丸堂。最近店を継いだ若い主人の名は栗田仁という。

「大きな雪堆積場の3つのうちのひとつに男性の死体を埋めた」若手刑事の仲野久が勤める北海道警に謎の手紙が届いた。

ＳＲＯ二代目室長に就任した芝原麗子は、これといった成果を上げられず、重圧に苦しんでいた。

ハーブ河に浮かぶ豪華ヨットでいましもスターへの階段を駆けあがろうとしている新人歌手ターマーのデビュー・イヴェントが、多くの業界人を招き、華々しく催されていた。

人生の中でふと湧き上がる、「野球」の記憶から切り出した9つの物語は、「人間」の人生そのもの。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。

本を愛する作家が、言葉と物語の発する光を掬（すく）い取り、その輝きを伝える7篇。

ワイオミング州で狩猟中のハンターが惨殺される連続事件。現場に残されていた赤いポーカーチップの意味は。

列車内には、学校や職場へ行こうとしている人が乗り合わせていた。

町を歩くチンドン屋のシゲさんが吹くサキソフォンの音色に惹かれ、彼についていった僕。

「ハヤクボクヲミツケテ」女子中学生を誘拐した謎の犯罪者“ゲームマスター”が課した“ゲーム”に失敗、被害者を死なせてしまったことで、警視庁特殊班の刑事上原真悟は職も家族も失った。

所轄の盗犯刑事から県警本部に引き上げられた若き警部・八神。

岡場所から一斉に火の手があがった!家斉の死後、巻き返しを図る側近と、江戸の闇の支配を企む狂い犬の一太郎が最後の賭けに出たのだ。

感覚は失われる。推理と引き替えに。

美人結婚詐欺師の世良公子が凄腕詐欺師に命じられたのは、さびれた商店街の豆腐屋の息子と結婚すること。

季節は、やがて冬へ。閏間冴月を信仰する団体による襲撃ののち、拠点となっていた〈山の牧場〉を調査する空魚と鳥子たち。

大陸を駆ける快男子の活躍。戦前数少ない女性作家による怪奇冒険探偵ロマン、ここに初集成。

人間の計らいを越えた運命の糸にあやつられ、奈落に落ちてゆく男たちの宿命――独自の色調で描かれる初期の傑作5篇を収録!

39歳・妻子持ち・営業課長→28歳・新入男子社員 一時の迷いか、本気の恋か? ビール販売会社の営業課長を務める門倉友広は、一瞬で頭が真っ白になった。

「兄貴は、ほんとは私のことなんか嫌いだよね?」その“探偵殺人ゲーム”に勝てば、全てが叶う…。

―おれは彼女のストーカーになった。彼女の全てを知るために後をつけ、盗聴器も仕掛けた。

津本まひるは、冴えない探偵事務所のオーナーだ。

神宮前情報社(探偵社)のアンナ、ヨーコ、ノア。道で生きている貧乏猫の三人のもとにウドブノが転がり込んだ。

中国・上海の人魚観劇場(マーメイド・ホール)を訪れた金田一少年と美雪は、呪われた“魚人伝説”そのままの悪夢のような連続殺人事件にまきこまれた。

戊辰戦争のただ中、侍殺しの罪で捕まった駕籠かき人足の政(まさ)は、薩長率いる「官軍」から砦を守るよう命じられる。

もうひとつの歴史を刻む日本の全寮制高校。

人生にも恋愛にも退屈していた二十歳の夏、「娼夫」の道に足を踏み入れたリョウ。

瞳島眉美以外、全員が行方不明となってしまった美少年探偵団。

僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。

近所のマスチフ犬を食べてしまったラモックス。

小さな会計事務所で働く鶴峯裕は同い年の妻・志保と共働き、四歳の長女・莉枝未ともうすぐ二歳になる長男・琉大を保育園に預け、バタバタの日々を過ごしている。

もうすぐ高校生になる菜摘は、将来の夢も趣味も持たないまま、なんとなく日々を過ごしていた。

大中小探偵クラブが今回とりくむのは、かつての大名だった猫又家に伝わる埋蔵金伝説!お家お取りつぶしのときに隠されたといわれる埋蔵金は本当にあるのか?隠された場所は?そして、それを受け継ぐ資格のある者とは―。

プロ対プロの死闘! 重大な秘密を握る元グリーンベレー隊員に暗殺者の魔手が迫る。傑作アクション巨篇。

大野探偵事務所の所長・大野糺が誘拐された!?　耳が良いのがとりえの助手・山口美々香は様々な手掛かりから、微妙な違和感を聞き逃さず真実に迫るが、その裏には15年前のある事件の影があった。

歌舞伎町に消えた警視庁幹部の一人娘を捜し出せ。

芸能プロダクションの三十周年パーティで専務の浅井が襲われた。意識を回復した当人は何も覚えていなかったが、その晩死亡した。

大中小探偵クラブに、あらたな依頼がまいこんだ!今回の依頼は、鬼腕村に受け継がれてきたミイラ信仰の謎を調べること。

科学技術の行き着く未来を六人の作家が描く。

すぐには、死ねないぜ。

1921年冬のアイルランド。

それはシリーズ最凶最悪の殺人者――。 冷酷な〝敵〟認定で次々に出される殺人指令を受け、戦慄の手段で殺人を続ける〝黒石〟。

高二の創生は、同じクラスで幼なじみの心花に幼い頃から片思いをしているが、思いを告げることはないと心に誓っていた。

犯行計画を立てただけなのに……どこからともなく名探偵がやってきた?完全犯罪をもくろむ殺人者は、誰にも見破られぬように犯罪計画を立てた……はずだった。

隠しても隠せない。服がすべてを自白してしまう。

独自の史観に基づく感動の書き下ろし。日露戦争に勝つべきではない。

いくら元新聞記者で好奇心を抑えられないとはいえ、テスだって厄介事に関わる気はなかった。

医師の言葉が信じられない。 患者を救えるのは、誰か。

並み外れた跳躍力と人間離れした怪力、そして闇を見通す暗視能力と高周波の音を聞き分ける聴力―。

古い信仰の残る土地に暮らす呪われた一族を襲うものとは?シリーズ最高潮へ おこぶさま、十八塚……。

こよみとの初デートが成功し、思い出しては幸せ気分の大学生、森司。

優秀でありすぎるが故に引きこもりとなった18歳の堤隆太の前で、突然手首を切った女性。

首を洗って待ってたかい? <戯言シリーズ>最新作 玖渚盾が挑むのは、古城×双子×首なし死体 私立澄百合学園に通う玖渚盾(くなぎさじゅん)、十五歳。

東京都内の空地で大学生が殺され

東町奉行所に吟味役同心組頭として出仕する義弟の銕蔵と、久しぶりに楽しい酒を酌み交わした菊太郎。

「えええー、君、記憶ないの!格好いい!」そう言って探偵は道端で、俺を拾った。彼女に付けられた俺の名前は、赤月あお。

霊が視えても不幸じゃない。君を、救いたい。

数学テロ組織「黒い三角定規」との闘いは終わらない。

米国海兵隊の准将が傭兵たちに襲撃され、シリアに連れ去られた。

ホテル“ウェイ・イン”は快適だ。広大な空間と最新の設備をもち、完璧なサービスを提供する。

私立探偵カーデュラの営業時間は夜間のみ。

奥多摩で蟹沢刑事とハヤ釣りを楽しんでいたレジャー・ライターの釣部渓三郎は、なんと死体を釣り上げてしまう!付近からは強姦された女の死体も発見され、謎が謎を呼ぶ展開に。

お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。

向こうのビルの屋上から人間が落ちていく!高級ホテルの回転式レストランで食事をしていた四人の男女は、その光景に息を呑んだ。

都内の高校に通う希美は、ロボットのような受け答えをする風変わりな同級生・佐野良子が気になって仕方ない。

少女ローズが偶然発見した、イリジウム合金製の巨大な“手"。それは明らかに人類の遺物ではなかった。

季節うつろう幕末の京都。

ヴェネツィアの海岸で、喉を掻き切られ、舌を抜かれた男性の無残な遺体が見つかった。

「御指を、いただきたく存じます」洗足伊織のもとに現れた老婦人は、妖人“鬼指”と名乗る。

ふとしたことで人を殺し、その隠蔽という共同作業を経て夫婦円満となった「わたし」と妻。

一人暮らしの女性が銃で撃ち殺され死体で見つかった。

「万能鑑定士Q」シリーズ完結! タイムリミットは120時間、ムンク「叫び」の謎を解け! 出発点となったリサイクルショップ<チープグッズ>に戻った凜田莉子。

ロス市警警察犬隊スコット・ジェイムズ巡査と相棒の雌のシェパード、マギーは、逃亡中の殺人犯を捜索していた。

新藤憂子は女性脚本家。30代に入ってから仕事も結婚も手に入れ、今まさに油がのろうとしていた。

カフェテリア付き新幹線の個室で、キャサリンと恋人浜口が旅情を満喫していると、隣室で男が怪死!そこは完全な密室のはずだった。

故郷プラハを追われた青年は、剣をもつ自由の女神に迎えられ、ニューヨーク港に到着する。

少年は、迷いの中にあった。一度は、救い出すことができた。

ヒトゲノム・センターに勤務する気鋭の遺伝子学者ピエールは、帰宅途中、ネオナチの暴漢にあやうく殺されそうになった。

新油田開発利権争いの渦中で起きた射殺事件。AN通信の鷹野一彦は、部下の田岡と共に、その背後関係を探っていた。

少女は白いドレスを着て、緑の絨毯の上で待っていた。草いきれすらも、心地よい。

中学２年生の隼太は、この春に名字が変わった。シングルマザーだった母が、町で人気の歯医者と結婚したのだ。

成田の旧家育ちの東堂絆(20)は本庁・所轄の垣根を取り払うべく期待されて、警視庁組織犯罪対策部特別捜査隊所属となった。

満座のオークション会場でワインによる毒殺事件が発生。

人間の世界で研修中の天使・マリと、落ちこぼれの悪魔・ポチが流れ着いた町では、奇怪な事件が続発していた。

深川の便り屋・日々堂の女主人・お葉は怒っていた。縄張りを狙う飛脚問屋の山源が、近くに商売敵・便利堂を出させたことに。

法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマが、もつれた事件の謎を痛快に解き明かす傑作短編集。

「そう―ここは黒祠なのですよ」近代国家が存在を許さなかった“邪教”が伝わる、夜叉島。

〈リーバス警部シリーズ〉 女子学生が運転する車が起こした衝突事故。

会社員の宮田は、普段は使われていないJR両国駅3番ホームで、深夜に二人の不審な人物を目撃する。

【国際スリラー賞最優秀長篇賞受賞】 ヴァチカンに住むアレックス神父のもとに、兄シモンからの助けを求める電話が入る。

丸の内のオフィス街で爆破事件が発生。現場の物流企業で事情聴取を行った一之瀬は、企業脅迫事件と直感する。

デンマークの首都コペンハーゲンで開催されたオークションで、チャールズ・ダーウィンの所有していた聖書が出品された。

中央アメリカの軍事国家マヌエリアで、日本商社の支社長が誘拐された。CIAをバックにつけた反政府ゲリラの犯行だという。

油絵画家の井口は、泥棒に転職した蓮野を連れて、数十年前に置時計を譲ってもらった、ロデウィック氏という発明家の富豪の元へ訪れる。