名同心との誉れ高かった御牧丈右衛門が隠居して二年。 十手を受け継いだ文之介は、美味い物と娘の尻ばかり追いかけている。

約140年前、その女性は、北海道十勝の原野へ渡った オベリベリ――和人たちによって「帯広」とされた新天地 明治の先進教育を受けた彼女は、いかに生き抜こうとしたのか 開拓に身を投じた実在の若者たちを基にした、著者が初めて挑む長篇リアル・フィクション

ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。

手話通訳士の荒井尚人は、コミュニティ通訳のほか、法廷や警察で事件の被疑者となったろう者の通訳をする生活の中、場面緘黙症の少年に手話を教えることになった。

ショッピングモールの駐車場で、疾病予防管理センターの疫学者が拉致された。

スクリプターとは―― 映画の制作現場において、撮影シーンの様子や内容、物語の繋ぎなどを管理する役目である。

西洋医学伝習所で蘭学を学ぶ夫・亮を追い、弟・誠之助と彼を慕う千沙と共に長崎に移り住んだ鍼灸医の菜摘。時は安政の動乱期。

加賀百万石の留守居役・瀬能数馬は岳父の宿老・本多政長から薫陶を受ける。

ついに姿を現した京の黒幕・下御門。 警戒する信平のもとに、江戸を騒がせる木乃伊の秘薬の噂が舞い込む。

生きていてほしかった。 死者が残した未練や無念 生者が抱えた哀惜や苦悩を描く。

プロ野球選手から代理人に転身した善場圭一。

コーヒーを片手に読みたい、喫茶店にまつわるショートショート・アンソロジー。

ふと立ち寄った神社で出会った、お尻に星のマークがついた猫ーミクジの葉っぱの「お告げ」が導く、７つのやさしい物語。

困ったひとを見掛けると放ってはおけない心優しき落ちこぼれ青年・軍平は、お人好しな性格が災いしてか度々事件にまきこまれては素人探偵として奔走する羽目に。

これは“感染”する喪失の物語。伝奇ホラーの超傑作が、ここに開幕。

オーナー・御堂静香の亡き後、非合法のボーイズクラブを引き継いだリョウ。

浪人生のくるみは「病み垢」で死にたいとツイートすることでストレスを発散していた。

先代・吉宗の遺命で幕政の中心を米から金へ転換する改革を進めるお側御用取次・田沼主殿頭意次。

長き戦いの末、因縁の闇将軍を討ち果たしち左近。

素浪人・桃ノ井狂介と将軍家の娘・季姫ー。

浪人になりたての桃ノ井狂介は、江戸へ向かう道中でおすねと名乗る腰元と知り合う。

轢き逃げや通り魔事件の動画をSNSにアップしたことから死の女神と崇められ、過激な動画の投稿がやめられなくなり、事故現場を追い求める女。

退廃に彩られた十九世紀末のロンドン。

消息不明だったかつての友人・英一と仮想都市『パンドラ』で再会した彰は、 プロジェクト開発者の一人である磯田と関わることで、 徐々に『パンドラ』黎明期の秘密に近づいてしまう。

泣いたのは、一度だけだった。

サウジアラビア皇太子の一人娘がフランスで誘拐された。

流行り病に襲われた御薬園に立ちはだかるは目付・鳥居耀蔵ー草介絶体絶命。

読書が嫌いな高校二年生の荒坂浩二は、ひょんなことから廃刊久しい図書新聞の再刊を任される。

団地のベランダから落ちそうになった西沢芳恵の一人息子を救った佐原。 いかにも善良そうで魅力的な男だった。

北町奉行が異例の若さで定廻り同心に抜擢したのは、萬七蔵、三十五歳。

鷹矢、幕府に盾突く! よりあらわになった対決姿勢 闇に蠢く権力者たちの思惑が 複雑に交差するーー 京に激震が走った。

物語の舞台は、文政13年(1830)の京都。

イケメン侍のコンビが難事件を見事に解決！ 剣術道場の若先生こと、瓜生清太郎は二十三歳。

ソルトレイク・シティの刑事弁護士ダニエルは、元夫の再婚が決まり、連日二日酔い出廷中。

松吉の義姉、お律が「おけら長屋」にやってきた。

本アンソロジー第2巻では、1920年代から50年代にかけて書かれたさまざまなジャンル―都会小説、ハードボイルド/私立探偵小説、謎解きミステリ―の逸品を通し、短編ミステリの発展と多様化を概観する。

「死香」を食べ物の匂いとして認識する桜庭潤平。潤平の特殊体質に興味を抱く分析学のエキスパート・風間。

ヴェラはある島のお屋敷に向かっていた。新しい仕事につくためだ。

世界一の名探偵ポアロは、豪華寝台列車オリエント急行に乗りこんだ。車内にはさまざまな国籍・階級の人々。

詩帆17歳の誕生日デートは岡山の「大原美術館」、ピカソ〈鳥籠〉のまえ。それからふたりはいつも一緒だった。

みんながこれを読むころには、ぼくはもうこの世にいない――高校生のウェイドはなぜ自殺を思わせる投稿をするに至ったのか。

大阪の住吉大社近くで、亡き夫から引き継いだ「たこ焼き屋」をひとり営む岸本十喜子。

日本橋の裏店に集う、一癖もふた癖もある住人たち。

これは棒の手紙です。この手紙をあなたのところで止めると必ず棒が訪れます。

下谷、山伏町にある裏店、通称『三年長屋』。

僕の人生は無色透明だった。日野真織と出会うまでは―。

雛祭り、ホワイトデー、エイプリルフール、始業式…春ならではのお話を収録。

清貴が上海に旅立った数日後、葵は利休、好江とともにニューヨークの地にいた。

戦国時代の名刀・露斬りの出物が同時に二本現れた。

被害者の記憶を加害者に追体験させることができる機械“0号”。

パート勤めの田村裕美は、五年前に結婚した夫の洋平と保育園に通う娘の亜美と暮らしている。

小間物問屋・遠野屋の元番頭が亡くなった。

避暑客が去り冷たい秋風が吹き始めた九月のメイン州の避暑地。ニューヨークから六人の男女が休暇をとって当地にやって来る。

「君を、私の専属カメラマンに任命します!」クラスの人気者・香織の一言で、輝彦の穏やかな日常は終わりを告げた。

2011.3.11、東日本を襲った未曾有の大地震。押し寄せた大津波の影響で、福島第一原子力発電所は、全電源を喪失した。

“地獄代行業”の皓と助手・青児のもとへ、宿敵である荊から果たし状が届く。

ジウ・イーリンに請われ、美術展での鑑定のために円生、小松とともに上海を訪れた清貴。

立花平七郎は懇意の酒屋での聞き酒会の最中、巾着切りの少年を捕らえた。

小森家十万石のご落胤である長谷部平馬は、市井で生きる覚悟を決め、母の形見の短刀を返上しようと小森家を訪ねる。

いよいよ命がけの替え玉道中が始まった！一行を統率するのは、実兄の小森家嫡子に生き写しの御落胤、長谷部平馬。

「世間を見てこい」という将軍吉宗の命で道中奉行副役となり、街道筋を旅する水城聡四郎は京から商人の町大坂へ。

コンサルティング会社を営む男、富澤允。彼には、650万円の料金で人殺しを請け負う「殺し屋」という裏の顔があった。

神出鬼没の公務員探偵「腕貫さん」を“だーりん”と呼び慕う、美貌の女子大生・住吉ユリエ。

建設現場で元警官の惨殺死体が発見された。

大仕事を片付けるも出向の憂き目にあう半沢直樹。

加賀百万石の留守居役・瀬能数馬は岳父の宿老・本多政長から薫陶を受ける。

父は亡くなる直前、雨降る病院の庭をなぜ靴を脱ぎ歩いたのか?(『はだしの親父』)。

討論会からの帰り道、ふと立ち寄ったバー〈スリーバレー〉。

おちかに代わり三島屋次男坊・富次郎が新たな聞き手に。心揺さぶる極上の江戸怪談、新章突入─。

「切り絵図屋清七」シリーズ第6巻。

学校から帰宅し、母親に捨てられたと知った小学生の純矢。

杉虎之助は微禄ながら旗本の嫡男。

京に上った虎之助は、師の池本が幕府の隠密であることを知る。

1981年に文庫化されて以来、46刷まで重ねている池波正太郎のロングセラーが新装版に。

「あなたの人生の物語」を映画化した「メッセージ」で、世界的にブレイクしたテッド・チャン。待望の最新作品集がついに刊行。

創作することの極地。それが『2』。

薩摩藩士の岡元伊織は昌平坂学問所で学ぶ俊才であったが、攘夷に沸く学友のように新たな世への期待を抱ききれずにいた。

白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で何もない空を指さして絶命した。正光秀雄96歳。

失踪した公安警察官を追って、鑓水、修司、相馬の3人が辿り着いたのは瀬戸内海の小島だった。

明治三十年代、女学生・塔子は、気鬱を晴らそうと人気のない道を歩きながら考えを巡らせていた。

名ヴァイオリン職人のジャンニは、ヴァイオリン製作学校の講師でもある。

それは人間の進歩を証明する、栄光に満ちたミッションのはずだった――。

八ヶ岳南麓の高原で暮らす都会からの移住者たち。ある朝、蛇口から流れる水が薄茶色に変じていた。

広く金の価値を知らしめるべく、あえて賄賂を推奨する田沼意次。目通りを願う列は、日に日に延びていく。

氷野照明に勤める奈良瑛子が近所で見つけたのは、カフェ・ルーズという小さな喫茶店。

闇将軍との死闘で岩倉が深手を負った。

晩年に建仁寺の「雲龍図」を描いた男・海北友松の生涯とは。

武人の魂を持ち続けた絵師海北友松。浅井家滅亡、斎藤利三との友情、本能寺の変…。

孤独と怒りを抱えた少女が、崩壊寸前の家族を捨て、全寮制の中学校へ行くのは圧倒的なひらめきだった。

引退生活を送るピーター・ギラムは、かつて所属していた英国情報部から呼び出された。

美術(アート)という名のタイムカプセルが、いま、開かれる――。

「謎多き琳派の祖、俵屋宗達×バロックの巨匠、カラバッジョ」 ――雷神(ユピテル)と風神(アイオロス)が結んだ縁が、ここに完結! ! 織田信長の命を受け、狩野永徳による傑作『洛中洛外図屏風』をローマ法王に届けるため、天正遣欧少年使節ともにヴァチカンへの旅に

1944年満州。黄尚炎は馬賊の谷に女ひとりで飛び込んできた吉永紅子に呆れる。

天涯孤独で無職の三井は、放火に遭い家が全焼。途方に暮れていたところ、“捜し物屋”を営む間山和樹に助けられる。

7月7日。部活仲間5人のささやかな七夕祭りを、謎の爆発が襲った。

道が間違っているのなら、進むわけには参りません。

30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件。死刑 がすでに執行済みにもかかわらず、被告の娘 が再審を請求した。

禁裏付役屋敷に押し込み捕縛された南條蔵人は、 身柄を京都所司代に移された。 二条大納言に動揺が走る。

“ニーチェ女史"こと雑誌編集者・日枝真樹子は、 故郷の廃バス停の近くで真樹子の高校生時代にそっくりな幽霊が目撃されたことを聞かされる。

神奈川県警捜査一課生え抜きエリートの萩原哲郎に突然の異動命令が下された。赴任先は重大事件が希な湘南・鎌倉南署。