(短編集)
やぶからし
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武家の主婦すずの一人語りで物語が展開される表題作は読後も余韻が残る秀作です。前夫の暴力から逃れて幸せな家庭を得たすず、しかし前夫が再び現れお金を揺すられます。家庭を壊したくないすずの悲壮な決意、世間から爪弾きにされてきた前夫の苦悩など、人間の哀しみが心に突き刺さる作品です。 個人的に最も感動したのは「菊屋敷」です。藩士の娘志保が妹の子供を育てることになる物語。成長した子供晋太郎が実の両親の元へ帰る決意をする場面は涙必至です。志保に恋心を寄せていた塾生庄三郎と晋太郎との別れの後、志保が新たに生きていく決意をするラストが胸に響きました。 周五郎作品の素晴らしさを改めて味わうことができた短編集でした。 | ||||
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人物の設定が今までにない描写で、しかも面白い、楽しい。 | ||||
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小説の内容は別として、本はとても古くて紙色が黒く、文字を読むのに難儀しています。 | ||||
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山本周五郎『やぶからし』(新潮文庫)は江戸時代を中心とした時代小説の短編集である。他の短編集では町人や遊女の物語があるが、本書は武家の物語で構成されている。但し、最後の短編「ばちあたり」は現代が舞台である。 表題作「やぶからし」は「女心のひだの裏側をえぐった」と紹介される。しかし、本書の多くの短編は武士の精神を描いたものである。人情物よりも侍物が好きな読者に向いている。 主人公の侍達は世間的な優等生ではなく、逆に同輩から嘲られもするが、ある種の人物である。時代小説であるが、窮屈な組織に苦しむ現代人に重ね合わせることができる。「「こいそ」と「竹四郎」」では警察の裏金作りのようなことが行われている。山本周五郎は昭和の大衆文学であるが、21世紀人にも響く。 「やぶからし」は、やぶからしのように役に立たない人間と自嘲している。樹木の「あすなろ」になぞらえた「あすなろう」と類似する。紹介文には「幸せな家庭や子供を捨ててはしる」とあり、どうしようもない人間の話かと思ったが、紹介文がミスリーディングであった。 | ||||
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人の生き方や選択には、 その人なりの体験や考え方、感じ方が影響している為、 他人には理解できないこともよくあるわけですが、 司馬さんのように 第三者的に掘り起こして解剖してしまうのではなく、 寄り添う立ち位置が、 顕著になっている一冊のような気がします。 許したり受け入れたりするおおらかさは、 弱さを認めることから始まるのかもしれません。 | ||||
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