五匹の子豚

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

五匹の子豚の評価:

4.55/5点 レビュー 78件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.55pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全96件 61〜80 4/5ページ
No.36
(5pt)

回想の中の殺人を扱った初期の作品

女史の死後出版された「スリーピング・マーダー」の方がこの作品よりも先に書かれていたらしいが、どちらにせよこの作品が”回想の中の殺人”を扱った初期の作品であることに変わりはない。
新しいテーマに挑みつつもミステリとして王道な作品であり、また登場人物の心情描写なども含め素晴らしい出来だと思う。

おそらくこの作品がクリスティ女史の代表作として名が挙がることはないと思うが、女史の場合代表作とされる作品は乱暴に言えば”トリック=作品の内容すべて”となってしまっていることも多く、この作品のように読まなければ良さがわからない、味わい深い作品が広く読まれないのは残念に思う。

”五匹の子豚”たちの証言で明確な嘘をついているのは犯人だけ。
他の人物たちは会話の内容が意図するところを前後の状況から勘違いしたりしていたのだが、5人が再構成した過去の事件をすべて照らし合わせていくとその会話が実は全く別の意味を持っていたというところなどが興味深い。


また、本作品のポアロの目的はカロリンの無実を証明すること。
故に、ラストはあの終り方でよかったのだと思います。

ラストの犯人とポアロの会話、この作品のなかである意味もっとも印象的なシーンかもしれない。
『五匹の子豚』、この作品は何とも言えない哀れさを感じさせる犯人が印象的な作品だと思う。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.35
(5pt)

クリスティーに再会!

約20年ぶりで読んだクリスティーの作品でした。
この作品は、過去の殺人を扱ったもので、夫殺しの容疑者のまま亡くなった女性の娘が、依頼人としてポワロのもとを訪ねるところから物語が始まります。
決して多くはない登場人物たちは、いずれの性格造形も見事であり、証言の内容や話し方、そしてその服装や物腰によって、それぞれの抱える複雑な心理や性格を、巧みに描写しています。
人間の行動や言葉、そして夫婦、親子、兄弟、友人同士といった人間関係でも、決して表面上では分からない、二重三重の複雑に交錯する要素を、見事に解明していくところが印象的です。
また、身勝手な芸術家の夫と、夫を殺害した嫉妬深い妻とされてきた、夫婦の真実の姿が見えたところで事件が解決するという展開もとても好きなところです。
慎み深く、感情を抑制するのが美徳とされるイギリス人。本作はその本当の心理を探るという点で、まさに英国ミステリーの見本とも言うべき作品です。
小説の読み方も若い頃とはずいぶん変わったことも実感させられました。このタイミングで本書に出会えたことをとても嬉しく思います。
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.34
(5pt)

クリスティーに再会!

約20年ぶりで読んだクリスティーの作品でした。
この作品は、過去の殺人を扱ったもので、夫殺しの容疑者のまま亡くなった女性の娘が、依頼人としてポワロのもとを訪ねるところから物語が始まります。
決して多くはない登場人物たちは、いずれの性格造形も見事であり、証言の内容や話し方、そしてその服装や物腰によって、それぞれの抱える複雑な心理や性格を、巧みに描写しています。
人間の行動や言葉、そして夫婦、親子、兄弟、友人同士といった人間関係でも、決して表面上では分からない、二重三重の複雑に交錯する要素を、見事に解明していくところが印象的です。
また、身勝手な芸術家の夫と、夫を殺害した嫉妬深い妻とされてきた、夫婦の真実の姿が見えたところで事件が解決するという展開もとても好きなところです。
慎み深く、感情を抑制するのが美徳とされるイギリス人。本作はその本当の心理を探るという点で、まさに英国ミステリーの見本とも言うべき作品です。
小説の読み方も若い頃とはずいぶん変わったことも実感させられました。このタイミングで本書に出会えたことをとても嬉しく思います。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.33
(4pt)

マザーグースはこじつけ

16年前、夫殺しにより服役中に獄死した母親カロリン・クレイルの無実を晴らして欲しいとその娘カーラから依頼を受けたポアロは、5人の関係者(容疑者たち)から当時の状況を聞きだした結果、真相にたどり着くという本書、「佳作」とか「小品」と評するものが多い。

面白いことは請合う。なかなかよくできており筋がしっかり通っている。しかし、真相がわかりやすすぎて意外性に欠ける。
まず、カロリンが誰かをかばっていること、またそれは誰かということは誰にでもわかることだろう。

また本書の構図は虚飾を剥ぎ取って見れば、結末までポアロはそれを明確にしないが「動機」対「機会」に集約される。

動機はあるが機会がない(ように見える)者、機会はあるが動機がない(ように見える)者、さらには両方ともない(ように見える)者。これらに着目すると、自ずとこの人物しか犯人として考えられないという結論に達してしまう。
こういうところが、本書がベスト10級の傑作に評されない理由なのだろうと思う。

なお、本書は作者が好むマザーグースものとしても知られるが、歌詞のとおりに殺人が起きる訳ではなく、登場人物たちからポアロがマザーグースを連想するのと、歌詞が章の表題に用いられているというだけのことで、ポアロの連想もこじつけくさい。
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.32
(4pt)

マザーグースはこじつけ

16年前、夫殺しにより服役中に獄死した母親カロリン・クレイルの無実を晴らして欲しいとその娘カーラから依頼を受けたポアロは、5人の関係者(容疑者たち)から当時の状況を聞きだした結果、真相にたどり着くという本書、「佳作」とか「小品」と評するものが多い。
面白いことは請合う。なかなかよくできており筋がしっかり通っている。しかし、真相がわかりやすすぎて意外性に欠ける。
まず、カロリンが誰かをかばっていること、またそれは誰かということは誰にでもわかることだろう。
また本書の構図は虚飾を剥ぎ取って見れば、結末までポアロはそれを明確にしないが「動機」対「機会」に集約される。
動機はあるが機会がない(ように見える)者、機会はあるが動機がない(ように見える)者、さらには両方ともない(ように見える)者。これらに着目すると、自ずとこの人物しか犯人として考えられないという結論に達してしまう。
こういうところが、本書がベスト10級の傑作に評されない理由なのだろうと思う。
なお、本書は作者が好むマザーグースものとしても知られるが、歌詞のとおりに殺人が起きる訳ではなく、登場人物たちからポアロがマザーグースを連想するのと、歌詞が章の表題に用いられているというだけのことで、ポアロの連想もこじつけくさい。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.31
(5pt)

古い版で最初は読んだので

ポアロもので、最初の方に読んだので、古い版で読みました。
本書は、文字も大きくなって、電車の中で読むのには読みやすくてうれしいです。

マザーグースが題材になっているので、マープルものかと思いましたが、
ポアロものなのですね。

結論はわかりませんでしたが、同じ筋でマープルものにしたらどうなっただろうかと感じました。
アガサクリスティは、この題材をなぜマープルで仕立てなかったのだろうかと。
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.30
(5pt)

古い版で最初は読んだので

ポアロもので、最初の方に読んだので、古い版で読みました。
本書は、文字も大きくなって、電車の中で読むのには読みやすくてうれしいです。
マザーグースが題材になっているので、マープルものかと思いましたが、
ポアロものなのですね。
結論はわかりませんでしたが、同じ筋でマープルものにしたらどうなっただろうかと感じました。
アガサクリスティは、この題材をなぜマープルで仕立てなかったのだろうかと。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.29
(4pt)

特にひねりはありません

アガサ作品の中では
この作品は珍しいのではないでしょうか?
犯人には残念ながらひねりはありません。
なので本格推理を望む人が読むのには
あまり向かないかと思います。

そのうえ殺人も起きません。
静かです、静か過ぎるぐらいです。
しかしその分、その依頼主の母親に対する憎悪の感情は
恐ろしいものがあります。
特に何人かは憎しみの感情むき出しです。
人間の恐怖の一面を見せ付けられた気がしました。

残念ながら、ひねりがないので星はマイナス1です。
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.28
(4pt)

特にひねりはありません

アガサ作品の中では
この作品は珍しいのではないでしょうか?
犯人には残念ながらひねりはありません。
なので本格推理を望む人が読むのには
あまり向かないかと思います。
そのうえ殺人も起きません。
静かです、静か過ぎるぐらいです。
しかしその分、その依頼主の母親に対する憎悪の感情は
恐ろしいものがあります。
特に何人かは憎しみの感情むき出しです。
人間の恐怖の一面を見せ付けられた気がしました。
残念ながら、ひねりがないので星はマイナス1です。
五匹の子豚 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-21) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-21)より
4150700214
No.27
(5pt)

人を殺すって事は、自分を殺す事

あくまで個人事で悪いのですが、この一冊程、僕がミステリーを読了した時に求める理想の余韻に当て嵌まる作品はないなぁ。。ゾッとくるんだ
けど、不思議に胸を撫で下ろしてしまう様な安心感があるのは何故なんだろうなぁ。。黒でもない白でもない灰色の余韻、、そこにこの一冊の妙
があると個人的には強く思える....

16年前に起こった殺人事件の犯人として逮捕され裁判にかけられた末に獄中死した母をもつ娘がポアロに事件を再調査して欲しいと依頼する所
から始まる本作は、当時の関係者への聞き込みがメインであって起伏には欠け、同じような回想の連続に多少長ったらしさを感じてしまうかも
しれませんが、立場が違えばそれぞれに違う心理の齟齬を、優れた観察眼で相手の人となりを見抜いた上で、手を替え品を替え追求するポアロの
粘り強さと人間心理への深い傾倒、そして言うまでもなく卓越した推理によって感慨深いクライマックスまで面白く読めるでしょう。

あなたもポアロといっしょに過去への謎解き旅行へ出かけてみませんか?
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.26
(5pt)

人を殺すって事は、自分を殺す事

あくまで個人事で悪いのですが、この一冊程、僕がミステリーを読了した時に求める理想の余韻に当て嵌まる作品はないなぁ。。ゾッとくるんだ
けど、不思議に胸を撫で下ろしてしまう様な安心感があるのは何故なんだろうなぁ。。黒でもない白でもない灰色の余韻、、そこにこの一冊の妙
があると個人的には強く思える....
16年前に起こった殺人事件の犯人として逮捕され裁判にかけられた末に獄中死した母をもつ娘がポアロに事件を再調査して欲しいと依頼する所
から始まる本作は、当時の関係者への聞き込みがメインであって起伏には欠け、同じような回想の連続に多少長ったらしさを感じてしまうかも
しれませんが、立場が違えばそれぞれに違う心理の齟齬を、優れた観察眼で相手の人となりを見抜いた上で、手を替え品を替え追求するポアロの
粘り強さと人間心理への深い傾倒、そして言うまでもなく卓越した推理によって感慨深いクライマックスまで面白く読めるでしょう。
あなたもポアロといっしょに過去への謎解き旅行へ出かけてみませんか?
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.25
(4pt)

「事実を曲げ、それによって悲しみからのがれたところでなんの意味もありません。」(本文から)

また、またクリスティーおばあちゃんにやられちゃいました。
物語の構成もさくさくした章立てで、
合間合間で考えながら、
考えながらおばあちゃんが仕掛けた置石をたどり、
登場人物に心寄せながら読み進めました。

でも、やはり最後にあ・アー!となるんですね。
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.24
(4pt)

「事実を曲げ、それによって悲しみからのがれたところでなんの意味もありません。」(本文

また、またクリスティーおばあちゃんにやられちゃいました。
物語の構成もさくさくした章立てで、
合間合間で考えながら、
考えながらおばあちゃんが仕掛けた置石をたどり、
登場人物に心寄せながら読み進めました。
でも、やはり最後にあ・アー!となるんですね。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.23
(5pt)

アガサ・クリスティの秀作の一つだと思う

一気に読めた。5人の人間の証言から浮かび上がる16年前の事件の画家夫婦。
その2人の「夫婦愛」をポイントにポアロが5人の証言から矛盾を浮かび上がらせる
という興味をそそられぱなしで続く展開。

今回は、途中で、犯人が「この人だ」と思った人が犯人ではなかった。
私は犯人を外してしまったわけだが、ポアロは、私同様が「その人を犯人だ」と思った
登場人物がいた事を示す(だから、面白い!)
読後感が何とも言えない。
人生とは何なのか?幸せとは何なのか?考えさせられた。秀作だと思う。

比較で言うと、「葬儀を終えて」、「そして誰もいなくなった」、「アクロイド殺し」、
「ナイルに死す」などを面白いと思えた読者なら、この作品について、読後、面白かったと
感じると確信しています。
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.22
(5pt)

アガサ・クリスティの秀作の一つだと思う

一気に読めた。5人の人間の証言から浮かび上がる16年前の事件の画家夫婦。
その2人の「夫婦愛」をポイントにポアロが5人の証言から矛盾を浮かび上がらせる
という興味をそそられぱなしで続く展開。
今回は、途中で、犯人が「この人だ」と思った人が犯人ではなかった。
私は犯人を外してしまったわけだが、ポアロは、私同様が「その人を犯人だ」と思った
登場人物がいた事を示す(だから、面白い!)
読後感が何とも言えない。
人生とは何なのか?幸せとは何なのか?考えさせられた。秀作だと思う。
比較で言うと、「葬儀を終えて」、「そして誰もいなくなった」、「アクロイド殺し」、
「ナイルに死す」などを面白いと思えた読者なら、この作品について、読後、面白かったと
感じると確信しています。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.21
(3pt)

人間関係・・・入り組んでるか?

なんかベタベタを通り過ぎて印象が無い。証拠を探るのではなく人間関係の中から正式な動機を探っていくタイプ・・・にしてはシンプルすぎる関係性。
このタイプで前半にこれほどハッキリと情報を示してるのは女史にしては珍しい。だから話は物凄くわかりやすいんだがなんか浅い。
その割にはよーく読むと話の整合性も今一つだし結論に至る明確なポイントというのも実は無い。構成自体はストーリーを見せる物・・・
死が最後に〜辺りよりは遥かに読みやすいが心理描写モノの中ではイマイチな出来。
このタイプはしばらく断続的に出た後に「象は忘れない」で完成系となる。正直こちらの方が遥かに出来が良い。女史の場合心理描写に関しては晩年の方がしっかりしてる。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.20
(5pt)

クリスティに感服

自分の母は無実なのです・・・16年前、夫殺しの罪で収監中に死んだ母。だが、それをどうやって証明するか?この問題はまじかに控えた彼女に結婚にまで影を落としていた。うら若き女性の訴えにポワロは調査に乗り出すが・・・

 古い裁判資料を探り、関係者に合い・・・ポアロが捜査していく過程が読ませる。クリスティの作家としての腕が冴え、関係者の聞き込みから過去の事件を浮かび上がらせてく。単調になりがちな展開だが、読者を飽きさせない・・・やはり、このひとただ者でない。

 自分は、膨大なクリスティの山脈をすべて制覇した訳ではないが、それでも半分以上は読んだ。その中ではこれが一番のお気に入り。「ナイルに死す」『白昼の悪魔」「葬儀を終えて」などの傑作に比べるとパズラーの達成度は客観的に見て落ちる小品といわれても仕方がない作品だが、何とも言えない味わいがある。最終的にポアロが暴く真相もそれ程意外という訳でもない。しかし、巧みに引かれた伏線、何気ない見えたものが実は恐ろしいモノを象徴していると知る驚き・・・そこから浮かび上がる人間ドラマ。クリスティの持ち味が遺憾なく発揮されている。

 クリスティの恐るべき点は映画化、TV化やジュブナイル版に再編集されていない、ある意味埋もれた作品の中にこうした作品が数多くある点だ。「死が最後にやって来る」「ねじれた家」などなど・・・全くクリスティには感服されっぱなしだ
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.19
(5pt)

クリスティに感服

 自分の母は無実なのです・・・16年前、夫殺しの罪で収監中に死んだ母。だが、それをどうやって証明するか?この問題はまじかに控えた彼女に結婚にまで影を落としていた。うら若き女性の訴えにポワロは調査に乗り出すが・・・
 古い裁判資料を探り、関係者に合い・・・ポアロが捜査していく過程が読ませる。クリスティの作家としての腕が冴え、関係者の聞き込みから過去の事件を浮かび上がらせてく。単調になりがちな展開だが、読者を飽きさせない・・・やはり、このひとただ者でない。
 自分は、膨大なクリスティの山脈をすべて制覇した訳ではないが、それでも半分以上は読んだ。その中ではこれが一番のお気に入り。「ナイルに死す」『白昼の悪魔」「葬儀を終えて」などの傑作に比べるとパズラーの達成度は客観的に見て落ちる小品といわれても仕方がない作品だが、何とも言えない味わいがある。最終的にポアロが暴く真相もそれ程意外という訳でもない。しかし、巧みに引かれた伏線、何気ない見えたものが実は恐ろしいモノを象徴していると知る驚き・・・そこから浮かび上がる人間ドラマ。クリスティの持ち味が遺憾なく発揮されている。
 クリスティの恐るべき点は映画化、TV化やジュブナイル版に再編集されていない、ある意味埋もれた作品の中にこうした作品が数多くある点だ。「死が最後にやって来る」「ねじれた家」などなど・・・全くクリスティには感服されっぱなしだ
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X
No.18
(5pt)

Pigs may shine

犯人が当たったためしがないので、ミステリを読まなくなって久しい。久しぶりにひもといたのが、この1冊。関係者から事情聴取するだけで、16年前に起こった殺人事件の真相を解くポアロ。多少、苦しいこじつけや強引な展開があるかと思いきや、人物描写、エピソードの持つ説得力が、疑心暗鬼な読者をも納得させてしまう。そして、私にはめずらしく、途中から犯人が分かった(嬉しい)。思うに、ゆっくり時間をかけて少しずつ読み進めば、ちゃんと分かるように計算され、書かれているのではないだろうか。いたずらに読者を混乱させる無駄な描写というものが、一切ない。クリスティーの原文をなぞるがごときとても丁寧な翻訳文が、読み易い。原作に星4つ、翻訳にひとつ進呈させていだたく。
五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (1957年) (世界探偵小説全集)より
B000JAYY8A
No.17
(5pt)

Pigs may shine

犯人が当たったためしがないので、ミステリを読まなくなって久しい。久しぶりにひもといたのが、この1冊。関係者から事情聴取するだけで、16年前に起こった殺人事件の真相を解くポアロ。多少、苦しいこじつけや強引な展開があるかと思いきや、人物描写、エピソードの持つ説得力が、疑心暗鬼な読者をも納得させてしまう。そして、私にはめずらしく、途中から犯人が分かった(嬉しい)。思うに、ゆっくり時間をかけて少しずつ読み進めば、ちゃんと分かるように計算され、書かれているのではないだろうか。いたずらに読者を混乱させる無駄な描写というものが、一切ない。クリスティーの原文をなぞるがごときとても丁寧な翻訳文が、読み易い。原作に星4つ、翻訳にひとつ進呈させていだたく。
五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫) Amazon書評・レビュー: 五匹の子豚 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)より
415130021X