<おまえは殺されるのだ>素人演劇の公演を前に、三人の出演者に不気味な死の予告状が届く。これは単なる嫌がらせか。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

ウェールズ地方の牧歌的な農園で勃発した、奇怪な事件。二転三転する謎に挑む、チャッキー警部。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

『スペイン階段』のリヴァイヴァル上映を観た帰り道、サリーは一台の車があとをつけてくるのに気がついた。

伯母と犯罪学と切手蒐集から成る人生に安住していたチタウィック氏が、たまさか訪れた午後のホテルで毒殺の現場に遭遇する。

生前未発表だった幻のシナリオ、本邦初訳の短編、極上のショート・ショート、ブランド自らコックリル警部について語ったエッセイ等、バラエティに富んだ「ケントの鬼」ことコックリル警部ものの作品集。

裁判官による説示。被告人ハリエット・ヴェインは恋人の態度に激昂、袂を分かった。

殺人の疑いのある死に際会した場合、検視審問を要求するべきか否か。

出色の脚本を得て名プロデューサー復活の狼煙を上げるはずが、誤算続きのピーター・ダルース。

霧のロンドンに疑惑の渦を巻き起こしたフランス人の色男ラウールの撲殺事件。

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。

長編に劣らず短編においてもカーは数々の名作を書いているが、中でも「妖魔の森の家」一編は、彼の全作品を通じての白眉ともいうべき傑作である。

ある夜、自宅近くのたばこ屋でウィリングが見かけた男は、「私はベイジル・ウィリング博士だ」と名乗ると、タクシーで走り去った。

妻を亡くした衝撃からアルコール依存症になり入院中のピーターは、退院すべくリハビリがてら事件の真相究明に当たるが……。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

広告主が訪れる火曜日のピム広報社は賑わしい。特に厄介なのが金曜掲載の定期広告。

ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。

隠退した名探偵リングローズはイギリス海峡に面した旧領主邸ホテルに招待された。

一月四日の夕刻、ジェームズ・アンズウェルは結婚の許しを乞うため恋人メアリの父親エイヴォリー・ヒュームを訪ね、書斎に通された。

アメリカ随一の女流本格作家マクロイによる、趣向と技巧を凝らす短篇集が文庫化。

クリスティ、セイヤーズらと並び、四大女流ミステリ作家のひとりに数えられるアリンガム。

ふと知り合った脚本家志望の娘がピーターのアパートメントで首を吊っていた。

海軍中尉になったピーターが愛妻アイリスと久々のデート。ところが軍服の盗難に始まって、とうとう殺人の容疑者に。

ダレハムの海岸で男の溺死体が発見された。その六週間前、自殺すると言って姿を消した一人の旅芸人がいた。

探偵稼業は女には向かない。ましてや、22歳の世間知らずの娘には―誰もが言ったけれど、コーデリアの決意はかたかった。

イギリスの田舎町を豪雨が襲った夜、舞踏会からの帰途にあった二人の男は、急カーブの続く難所で自動車事故に遭遇した。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

年の瀬、ピーター卿は沼沢地方の雪深い小村に迷い込んだ。

わたしの仲間たちの中心的存在ともいえた友人が死んだ。病死なのか、それとも事故か殺人か。

9マイルは遠すぎる ｱｰﾑﾁｪｱ・ﾃﾞｨﾃｸﾃｨﾌﾞ・ｽﾄｰﾘｰの定番。

六月半ばの日暮れどき、ダートムアの採石場で、スコットランド・ヤードの敏腕刑事ブレンドンは、絶世の美女とすれ違った。

眠るようにベッドに横たわる母と二人の幼い子ども。だが喉の傷と大量の血が、彼らが殺されたことを物語っていた。

外海に流されようとしていた死体は地元出身の若い新聞記者だった。

1840年の春、イングランドの外れにある領主館。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。

屋上の絞首台に吊された藁製の縛り首の女―小説家ストラットン主催の“殺人者と犠牲者”パーティの悪趣味な余興だ。

目撃者の前で、少年が開けた荒野から忽然と消えた人間消失事件と、密室殺人――スコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が不可能犯罪に挑む謎解きの傑作。

共同経営者ハクストンの死は、他殺だった。

長閑な夏の昼下がり、田舎の名士の屋敷、赤い館で銃声が轟いた。死んだのは、15年ぶりに館の主マークを訪ねてきた兄。

ニューヨーク湾に浮かんだ死体は、行方不明だった大富豪ハッター家の当主ヨークのものだった。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

【名作ミステリ新訳プロジェクト】『Yの悲劇』の事件から十年後。

十一月の深夜、歴史教師のキャロラスはミンコット荘のレディー・マーガレット・ピップフォードから電話を受ける。

実直な建築家が住むフラットの浴室に、ある朝見知らぬ男の死体が出現した。

休暇をすごすため、イタリア周遊ツアーに参加したスコットランド・ヤードの名警部コックリル。

ソフィーの目の前に転がる男児の無残な死体。ああ、私はついに人を殺してしまった。

奇抜な言動と悪趣味ないたずらで、周囲に騒動をもたらす美女クローディア。

毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人からなる〈黒後家蜘蛛の会〉と給仕一名は、月一回〈ミラノ・レストラン〉で晩餐会を開いていた。

静かな田舎の村にこんこんと湧き出る泉。これに目をつけたのが、新進気鋭のミネラルウォーター会社だった。

小学校教師アン・ネルソンを三年ぶりに訪ねてきた母親。別れた父親が手にした遺産の話をし、毒づいて帰っていった。

ヨークシャーの炭坑町で三年前に起きた幼女失踪事件は、当時つぎつぎと幼女を暴行し、殺害していた殺人鬼の仕業だと考えられていた。