疑惑の霧
- コックリル警部 (9)
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久しぶりにブランドを読んだが、本格ミステリの書き手としての腕前に改めて唸らされた。 事件自体は派手でもないし容疑者が多いというわけではないのだが、容疑者が転々と変わり、事件の様相を五里霧中にする錯綜したプロットはお見事。 読み終わってから、矛盾がないかをしばらく考えてみたが、いったん矛盾に思えても考え直すとそうでもないと気づくこともあり、結論としては破綻していないと思う。 ただし、最後の最後に明かされるトリックはやはりご都合主義の感が否めないし、ストーリーもやや停滞気味であることが残念でした。 | ||||
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深い霧に包まれたロンドンの夜の街を、自動車 で彷徨する男女――という場面から始まる本作。 性的に奔放で、トラブルメイカーの娘が妊娠したことを端緒に、“乳状突起槌 (マストイド・マレット)”――すごい名前ですねw――という凶器を使った撲殺 事件が発生します。 関係者の間で容疑を転々とさせ、事件の様相を二転三転とさせていく作者お得意の 手法は本作でも健在ですが、道行きが長すぎて正直冗長&退屈な感は否めません。 しかし、最後の段落で、それまで作品全体を覆っていた深い“霧”を一瞬の内 に吹き飛ばし、時間を冒頭へと巻き戻す《最後の一撃》を仕掛けているあたり、 やはり一筋縄ではいきません。 | ||||
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作者は本格ミステリの女傑である。本作や「緑は危険」のようなパズラー物。「ジュゼベルの死」や「はなれわざ」のようなトリッキーなもの。いずれに対しても心理描写やストーリー展開に卓抜な手腕を見せる。 本作も登場人物が限られ、考えうる動機も絞られるといった状態で、読者に犯人を特定させない技巧は見事である。ここから先は、トリックを明かしてしまう恐れもあるのだが、タイトル自身がトリックを暗示しており、かつトリックが1ページ目から仕掛けられているという大胆さには驚嘆させられる。そして、不可能と思われていた犯罪の真相がタイトルに絡んで最後の1ページで明かされるという構成はまさに脱帽もの。 ミステリ・ファンには見逃せない女史の傑作。 | ||||
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ブランドのシリーズ探偵、コックリルとチャールズワースが競演する作品。相変わらずの細かく、意地悪なほどの人物描写。たまりません。濃霧の中のフランス人の撲殺事件。この事件自体は単純なものだが、それに関するディスカッションはブランドならでは。 読みなれた読者なら冒頭の部分でこれは何かあるんだろうと思われるだろうが、それでも読者を引っ掻き回すところはさすが。 ただ、これでもブランドとしては及第点クラスの作品と言える。 | ||||
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あんまり「本格」にこだわる人にはちょっと辛い作品かもしれない。ただ、個人的には非常に好き。霧の中に潜む殺人者の影にぞくぞくしながら、最後に必殺の一撃を食らってひっくり返る。これがこの本の楽しみ方だと思います。 | ||||
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