癌で入院している会社の後輩。

故郷に住む高校時代の同級生・聡美から「あなたの幽霊を見た」と告げられた“ニーチェ女史”こと雑誌編集者・日枝真樹子。

中途半端にリアルなウサギのぬいぐるみラビラビは、 大事な香苗ちゃんを地球に残して宇宙へと旅立っていた。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

横浜で、ミッション系のお嬢様学校に通う、野々原茜(のの)と牧田はな。

大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。

いっぺんしか願いを叶えない神様を探す少年とその友人の奇跡を描く感動の表題作「いっぺんさん」、田舎に帰った作家が海岸で出会った女の因縁話「磯幽霊」とその後日譚「磯幽霊・それから」、山奥の村で、ほのかに思いを寄せた女の子に起きた出来事「八十八姫」など、じんわり

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。

雷の季節に起こることは、誰にもわかりはしない―。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

オゾンホールの拡大を食い止めるために、女性科学者テレサが開発した化学物質ウェアジゾン。

ここは女たちの地上の楽園?! シングルだけど、〝一人〟じゃない。

母と二人で大切にしてきた幼い妹が、ある日突然、大人びた言動を取り始める。

俺たちは踊れる。だからもっと美しい世界に立たせてくれ！　極道と梨園。

十一月七日水曜日。女子大生の藍は秋のその一日を何度も繰り返している。

兄妹と母さんが暮らす家に料理上手のモヒカン男がやってきた。

夜行の鉄仮面、瞬間移動する引ったくり、謎のチンドン屋…相棒は犯罪マニアの押しかけ美女。

昭和48年、小学校3年生の裕樹は県境に建つ虹ヶ本団地に越してきた。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

世紀の奇書『熱帯』に惹かれ、秘密を解き明かさんと集まった“学団”によるソウダイなる追跡劇。

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。

「小国ナスミ、享年43。」宿り、去って、やがてまたやって来る―感動と祝福の物語。

人の心は、 鬼よりも不可思議で恐ろしい 恐怖、哀切、妖艶、感嘆―― 鬼にまつわる説話を大胆に脚色した、奇想と怪異の短編集。

誰もが抱える水銀虫。彼らは人の心に寄生し、自殺へと導くのだ。

歴史的大惨事となった脱線衝突事故から10年。このところ不可解な事件が相次いでいた。

★ラスト1ページですべてがひっくり返る。

静岡のゴミ屋敷の焼け跡から、3年前に東京で失踪した若い女性の遺体が見つかった。

大正三年、東京。画家を志して家を飛び出した槇島功次郎は、雪の無縁坂で、容姿端麗な青年画家・穂村江雪華と出会う。

市原玲人が光恵から託された写真に写っていたのは、顔が犬のような「狼人間」だった。忽然と姿を消した光恵。

昭和40年代、太陽の歩みが今よりも遅くて、1日が十分に長かったあの頃。

長江、渚、夏美は大学時代からの飲み仲間だった。

人間界に紛れ込んだフクロウの化身に出会ったら、同じ鳴き真似を返さないといけない―“都市伝説”に憑かれた男の狂気を描いたオール讀物推理小説新人賞受賞作「フクロウ男」をはじめ、親友を事故で失った少年が時間を巻き戻そうとする「昨日公園」など、人間の心の怖さ、哀し

「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導し……。

美しく平和な小国で、王城にメイドとして仕える少女、恋塚愛理。

姉さまが亡くなって、もう30年以上が過ぎました。

しんと静まった真夜中を旅する怪しい集団。

仲良し4人組で作った秘密基地。誰も知らないその場所に、少年たちは毎日のように入り浸っていた。

「宮部みゆき流ハードボイルド」杉村三郎シリーズ第5弾。

のほほんと生きる金満寺の次男・春馬は金に汚く横暴な住職代行の兄に寺の無理難題をふっかけられがち。

人の世はなんとおぞましく、美しいのだろう―。

日本裏面史を「貫通」する公安警察小説! 昭和・平成の日本裏面史を「貫通」する公安警察小説! かつて田中角栄邸を警備していた警察官・砂田修作は、公安へと異動し、時代を賑わす数々の事件と関わっていくことになる。

「死刑囚の孫」である二人の女性――出自に縛られ気弱なアキと芯の強いジャーナリストの莉菜は祖父たちの「事件」の真実を追う。

東京都内で連続殺人が発生。凶器は一致したものの、殺されたタクシー運転手やお年寄りに接点は全くなく、捜査は難航を極めた。

東京・杉並区で男性の腐乱死体が見つかり、法医昆虫学者の赤堀と岩楯刑事が司法解剖に立ち会うことになった。

暑い日になぜか起こる奇怪なある出来事、風鈴の音が呼び覚ますもう一人のわたしの記憶、死んだはずの母が見えるわたし、病院から届いた友人のSOS、旧いブザーを押す招かざる客…。

世界には物語があふれている―直木賞作家が贈る、ちょっと不思議で懐かしい連作短篇集

時代も場所もバラバラな世界を「箱庭」に見立てて、短編の妙手である直木賞作家が紡いだ、笑いあり、涙ありの少し不思議な連作小説集。

不思議なことが起きる、東京の下町アカシア商店街。

ジュンは霊能力者シシィのもとで除霊のアシスタントをしている。仕事は霊魂を体内に受け入れること。

五人全員が死んだとき――本当の「事件」が始まる。

ヘルペスウイルスの研究をしていた大学教授の首なし死体が発見された。

逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密「カンナカムイ」をめぐり、 軍需工場の関係者が次々と毒殺される。

推理はできるけど、会話はできない。探偵界に異色のニューヒーロー誕生!? 藤村京はいわゆるコミュ障。

大学4年生の高橋真矢は、映画研究会在籍の実力を買われ、アルバイトで民俗学者・布目准教授の助手となった。

小さな喫茶店を営む女性が殺された。 加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。