東京・目黒の喫茶店で中年セールスマンが毒殺された。

鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。

湯田真壁という珍しい名前の男が熱海の旅館で殺された。

早朝の鳥取砂丘に突き出た“足”。マネキンかと思われたその足は女性のものだった。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

五つの時計／白い密室／早春に死す／愛に朽ちなん／道化師の檻／薔薇荘殺人事件／二ノ宮心中／悪魔はここに／不完全犯罪／急行出雲／の十編を収録。

秋田市内の公園で男性の絞殺死体が発見された。被害者は東京の印刷会社勤務のサラリーマン。

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。

衆人監視の白木の箱の中から突如消えた“人形の首”。

井の頭公園に隣接する植物園で、音響機器のエンジニアとバレリーナの惨殺死体が発見された。

CM制作者・日下が骨董市で偶然手に入れた、古いフライフィッシング用のリールとスチール缶。

「これは貸しだからな」。謎の言葉を残して、債権回収担当の銀行員・坂本が死んだ。

性欲絶倫の豪商・西門慶は絶世の美女、潘金蓮を始めとする8人の妻妾を侍らせ、酒池肉林の日々を送っていた。

旧友・大龍の招きでマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川。

あの「灰色熊」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。

高校生・向井広幸は、公園で戸浦という男と知り合う。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

資産家の人知れぬ楽しみが、取り返しのつかない悲劇を招く表題作。

玩具会社部長の馬割朋浩は、降ってきた隕石に当たり命を落とす。

はじめに袋とじのまま、短編小説の「消える短編小説」をお読みください。

わたし、ミは、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし一命をとりとめたが、一緒にいたドは焼死。

『11枚のとらんぷ』を筆頭に、『乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品―それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。

遠藤慶太は29歳。大航ツーリストの企画課から成田空港支所に「飛ばされて」きた。

「買いなさい。損はさせないから」話題騒然の表題作「ペルシャ猫の謎」。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が姿を消し、マンションの自室で撲殺死体となって発見される。

二人は学生同士の恋人だった。女は妊娠しており、男は結婚を迫られていた。

美しい異国の蝶が天井を埋めた部屋で殺害されていた男。何のために蝶の標本が天井に移されたのか。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。

トップ屋集団「メトロ取材グループ」の杉田兼助は、同僚の高森映子とともに銀座のキャバレーで取材をするが、協力した映子の友人のホステスが屍体となって発見された。

地球の人類は鋼鉄都市と呼ばれるドームのなかで、人口過密に悩まされながら生きていた。

村上和久は孫に腎臓を移植しようとするが、検査の結果、適さないことが分かる。

軽井沢の豪奢な別荘「白樺荘」に、莫大な遺産を相続することになった四人の男女が集まった。

紅一点会員のマリアが提供した“余りに推理研的な”夏休み―旅費稼ぎのバイトに憂き身をやつし、江神部長以下三名、宝捜しパズルに挑むべく赴いた南海の孤島。

とある社長邸のパーティに招かれた推理作家・有栖川の目前で毒殺事件が発生!邸内にいた10人の中でグラスに毒物を混入できたのは誰か、そして動機は…。

魔術師リュウがやってのけた一世一代の大奇術。

月世界開発用に調整されたロボットが地球上で行方不明になって起こったとんでもない大騒動を描く「AL76号失踪す」、地球から派遣されたロボットと木星人との奇妙な遭遇「思わざる勝利」、美男子の召使いロボットのトニイと女主人クレアのただならぬ関係を描く「お気に召す

丸高物産に勤めている曾根俊平が二十五歳の独身女性と情死した。

はたして、奇怪な殺人事件を解く鍵はどこにあるのか?雪深き北海道・月寒で瀕死の怪我人を助けた海里昭子。

他人を寄せつけず奥深い山で芸術家たちが創作に没頭する木更村に迷い込んだまま、マリアが戻ってこない。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

鮎川哲也の作品「死者を笞打て」に盗作の嫌疑がかかる。十年前に謎の女流作家が書いた作品そっくり、というのだ。

総合商社の秘書課長・悪田に突然かかってきた電話。柴崎さよ子と名乗った女は知られたくない過去を握っていた。

日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞ダブル受賞 寒村でおきた殺人事件の犯人と疑われた大学生・静馬を救った隻眼の少女探偵・みかげ。

ロボットは人間に危害を加えてはならない。

雇い主の車で初めての南仏を目指した女が巻き込まれた事件。

吉敷竹史の元妻・加納通子は、「首なし男」に追われる幻影に悩まされていた。

連続する幼女誘拐事件の捜査は行きづまり、捜査一課長は世論と警察内部の批判をうけて懊悩する。

街中で知り合い、親しくなってゆく金持ちのオールドミスと青年レナード。ある夜そのオールドミスが撲殺された。

眉目秀麗、頭脳明晰、白面の貴公子。輝かしい形容に彩られた名探偵、神津恭介。

大阪・枚方のアパートで女性が殺害された。

“今宵、汝の娘は一人、水に浮かびて殺さるべし”紅霊教教祖の孫娘は、湯槽の中で血まみれとなって殺され、予言は的中する。

推理作家の美袋三条は、知人の別荘で出会った佑美子に刹那的に恋をする。