血塗られた赤い舟を、鎧武者が漕いでいる。これは幻なのか?服部は思わず駆け出していた…。

群馬県北部の寒村、首ノ原。村の名家神月家の長女、彩が結婚式の前日に首を切られて殺害され、首は近くの寺に置かれていた。

孤児院育ちの美女から生家を探してほしいとの依頼を受けた弁護士・川路。

東北の寒村・不亡村に、古くから伝わる「三つの奇跡」。調査に訪れた探偵の海老原浩一は、術を操る糸瀬家に翻弄される。

自殺とされた資産家夫人の不審死。彼女に呼び寄せられるかのごとく、法要のたびに少女が殺される。

殺したはずの女が蘇り、のっぺらぼうが林に立つ。

神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。

瀬戸内海の兜離の浦沖に浮かぶ鳥坏島。鵺敷神社の祭壇“大鳥様の間”で巫女、朱音は神事“鳥人の儀”を執り行う。

首なし死体、密室、蘇る、死者、見立て殺人……。

忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。

殺し屋の前に自称発明家が現れた。

奈良の山奥、波美地方の“水魑様”を祀る四つの村で、数年ぶりに風変わりな雨乞いの儀式が行われる。

女は裂かれた腹から胃腸を抜き取られ、男は冒されるはずのない高山病で死んでいた。

憑かれたように描き続け、やがて自殺を遂げた画家・東条寺桂。

奥多摩の山村、媛首村。淡首様や首無の化物など、古くから怪異の伝承が色濃き地である。

短編を書かせては当代随一の名手の代表的短編集。奇抜な着想、軽妙なプロット、論より証拠、まず読んでいただきましょう。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

奇妙に傾く狂気の城、奇傾城――血と内臓と腐肉が主題の絵画が集う一室に幽霊が出没する噂がたち、「探偵」亜久は心霊特番に協力して城を訪れる。

オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。

とある湖畔の別荘に集められた6人は、やがて全員が死体となって発見された。なぜか死亡時刻も死因もバラバラだった。

旧家の猪丸家に現れた記憶のない謎の女・葦子は、開かずの間だった蔵座敷で“狐狗狸さん”を始める。

傲岸不遜で超人的推理力の探偵・メルカトル鮎。教師殺人の容疑者はメフィスト学園の一年生、二十人。

西洋風の荒れ果てた古い洋館の地下室には、首なし死体が転がっていた。そして今また、少女の首が…。

帰宅途中、浮浪者ふうの男に襲われた葉子は、無我夢中で抵抗した結果、男を死に至らしめてしまう。

私立探偵カーデュラの営業時間は夜間のみ。

ホラー作家が旧友を訪ねると謎の美少女に出合い・・・。鮎川哲也賞受賞作家がおくる本格ミステリー。

中堅調査会社が併設する探偵養成所に、決して笑わぬ美少女・紗崎玲奈が入校する。

吹雪に閉ざされた山荘で若い男の死体が発見される。だがそれは、続く惨劇の序曲に過ぎなかった。

弟・襾鈴の失踪と死の謎を追って地図にない異郷の村に潜入した兄・珂允。襲いかかる鴉の大群。

奇妙な同人誌「迷宮草子」の恐怖！恐怖！　古書店で主人公は奇妙な同人誌を入手する。

村の駐在所勤務を夢見る浜中康平は強運で事件を次々を解決する群馬県警捜査一課の切り札。

全国で「死体が消える」という不可解な事件が続発していた。犠牲者の数が130人分足りない飛行機墜落事故。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

「己が出生の秘密を知りたくば、山口県鳴女村の灰王家を訪ねよ」という手紙をもらい鳴女村を訪ねた慶四郎は、すでに廃業した温泉旅館灰王館でもてなされる。

奇妙な原稿が、ある新人賞に投稿された。“私”は友人から応募者の名が「三津田信三」だと知らされるが、身に覚えがない。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

信州の山荘で、鍵の掛かった密室状態の部屋から会社社長の遺体が発見された。

埼玉県と長野県の境近く、かつては個人の別荘であった寮「リラ荘」を、日本芸術大学の学生七名が訪れた。

アウトドアが趣味の公務員・沖らは、 仮面の男・黒沼が所有する孤島での、 夏休み恒例のオフ会へ。

梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。

「私は遠隔のこの地にいたまま、目的の人物を思念によって殺してみせる」降霊会の夜、霊媒師によって宣言された殺人予告と、その恐るべき達成。

忌まわしい和音島の殺人事件の後遺症で記憶喪失になった如月烏有は、記憶をとり戻そうと寺社に連続放火。

“私の事を、父は「ガラスの人形」だと呼んでいた。脆い、脆い、透き通ったガラスの人形だと。

幼い頃、引き取られた百巳家で蛇神を祀る奇習と怪異の只中に“私”は過ごす。成長した“私”は訳あって再びその地を訪れる。

家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。

お父さんもお母さんもどこかに消えた。 この島にはぼくとお姉ちゃんしかいない。

独自の「本格ミステリー論」を提唱する島田荘司と気鋭の継承者小島正樹。

“やりすぎミステリー”の旗手が贈る、100パーセントの推理小説!“血の池”に浸かった死体には両手首がなかった。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

衆人監視の白木の箱の中から突如消えた“人形の首”。

推理小説と絵画とが融合した本格ミステリーの新境地！

作家兼編集者の三津田信三が紹介された男、龍巳美乃歩が語ったのは、旧家、百巳家での迫真の実話怪談だった。

鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む―『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。

江戸川乱歩の造語である“奇妙な味”は、ミステリにもSFにも怪奇小説にも分類不能の、異様な読後感を残す小説を指す。

現在、過去、未来。別々の時を刻む三つの大時計を戴くクロック城。