夢と現実のあわいに浮び上る「迷宮」としての世界を描いて、二十世紀文学の最先端に位置するボルヘス(一八九九‐一九八六)。

インディオと白人の対立が続く第2次大戦前のアマゾン。

上司に嫌気がさし一流企業の総合職を捨てた貴奈子は、叔父が主宰する鳶集団「有限会社日本晴れ」を手伝い始めた。

『イエスの古文書』につづく、アーヴィング・ウォーレスの名作！ 現代における奇蹟とは何かを問う、歴史サスペンス・ドラマ 19世紀に聖母が出現した、カトリック教会公認の聖地ルルドで、聖ベルナデットが残した古文書が発見された。

1939年、謀略と排日運動が渦まく中国。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

さあ、今こそ物語で旅に出よう。 豪華作家陣が贈るホテルを舞台に繰り広げられる珠玉のアンソロジー。

「迷宮」という名の秘宝・黒真珠をタヒチでようやく手に入れた画廊主舞子は、その安全を期してアルバイトの悠介を島に呼びよせる。

死の床にある父に古びた十字架を示され、これをジュネーブに亡命中の元ソ連反体制指導者、ウォルコフ教授に渡してほしい、と遺言されたルーシー。

ひょんなことから警察に追われるはめに陥った黒人家政婦のブランチは、身を隠すためにある富裕な一家の別荘で働くことにした。

本所の貸本屋・辰巳屋文三が辻斬りに襲われたところを、新内流しの門付け芸人であるおれんに助けられた。

「"くねくね”を見た者は精神に異常をきたすという言い伝えがある」 「『赤いはんてん、着せましょかぁ』と童唄が聞こえ応えると、喉を切られ殺される」 「メリーさんからの電話がかかってきて、振り返ると殺される」など、 オカルト現象になぞらえた殺人事件の数々。

真冬の八甲田山で4人パーティが吹雪にまかれ、3人が疲労凍死した。

大身旗本への奉公替えで更なる出世を果たした川端藤吉。俸禄も上がり、前途洋々かと思われた。

北アルプスを登山中のひとりの男が失踪した。遭難の可能性もあり、警察は捜索を始めた。

北八ヶ岳の天狗岳で男の転落死体が発見された。

高校二年生の愛梨は、バイトの帰りに何者かに拉致される。

あの人にも黄泉がえってほしい―。熊本で起きた不思議な現象。

偵察飛行に向かってから二日後に帰投したパイロットは、その間の記憶を失っていた。

私立探偵の葉山俊二は、青江糸子という若い女性から失踪した内縁の夫、花紋鶴吉の捜索を依頼される。

留守中の隣家の厩舎が火事になった。どうやら放火らしく、母屋も荒らされている。

第9回『このミス』大賞優秀賞受賞作品。

偽宗教で荒稼ぎしているベテラン女性詐欺師。その手管と首尾を描くトリッキーな一作、大石直紀「おばあちゃんといっしょ」。

想い人が行方知れずとなり、さらには母を失くし打ちひしがれていた祭実理科。

自殺する理由がない男女が、次々と飛び降りる屋上がある。

マドリードで盗まれたゴヤの名画。

歴史を変えるのは、神か、それとも人間か?ドイツのポーランド侵攻によって始まった戦争は、1941年、日本の真珠湾攻撃によって、一気に地球規模の大戦争へと拡大していく、はずだった。

かつて姉を殺された女刑事、音無レイカ。

終われぬ恋をすくう探偵と、恋をなくした見習い助手の織り成す、青春"失恋"物語。

穏やかな交際を続ける明里と秀司。

謎のカルト教団と革命の予感。自分の元から去った女性は、公安から身を隠すオカルト教団の中へ消えた。

年間四億円の赤字を理由に、地方小都市の市民病院は消滅寸前。

プリマドンナ尋深シリーズ第3作の舞台は長崎。実在した蝶々夫人の悲劇に織り込まれた謎を解く鍵は彼女が残した短刀。

学校をやめたその日、手に入れた“強制的に事件を終結させる”という『名探偵』のカードにより、マルタ・サギーは現代日本から異郷の街オスタスへと迷い込んだ。

ボブ・リー・スワガーは親友の記者キャシー・ライリーがモスクワから発したメールを読み、いたく興味を掻き立てられた。

ひとつだけ、過去を「再上映」できるとしたら。

ロッキー山脈山岳救助隊員のゲイブは、同僚ハルの恋人を救出できなかった自責の念から、行方をくらます。それから8ヵ月。

第三世界会議に出席中のエジプト・メキシコ両国の大統領、国連事務総長、そしてピットの父を乗せたヨットが消えた。

事実と虚構の間に浮かぶ真実。ノンフィクション・ノベルの傑作『小笛事件』の作者が暴く心の闇!『新青年』時代の作品を初集成。

伝説の傑作『殺人鬼』、降臨!!’90年代のある夏。

天才的な版画家が美しい蝶の木版画を残して失踪した。

サミー・デイヴィス・Jrを相棒に、LSDで錯乱するシナトラを道連れに、メキシコを暴虐の渦と化すスキャンダル記者の悪行を史上最高に狂った極悪狂騒文体で描く中篇をはじめ小説3本、異常犯罪の深層に迫るルポ、LAをめぐる叙情的なエッセイまでを収録。

没後30年、ますます鮮やかな人間ドラマ! 地唄の名人である盲目の父親と、アメリカに渡った娘との凄まじい愛情の確執、芸へのひたむきさを描いた著者初の記念的長編。

友人に部屋を貸した翌朝、見知らぬ女がベッドで寝ていた。その上、彼女はとある理由で「俺」の部屋に居座り始め…。

食品メーカーの副支店長の失踪、連続して起こる頭蓋骨ごと押しつぶされる凄惨な殺人事件。

広告会社の美人文案家ローラ・ハントが殺された。

平成51年の東京IC(インテリジェント・シティ)に一大事件が勃発した。

女子高生・浅倉ひとみの母・しのぶは元女優。これまで女手ひとつで、ひとみを育ててくれた。

平和な家庭に突如、嵐が襲った。父が銀行のお金を横領して失踪し、それが原因で母は入院。

ケイ・ノリスはニューヨークに住む魅力的な女性編集者。

真夜中。時計の針が十二時を過ぎた瞬間、病弱な青年アンバリーは無事に二十一歳となり、莫大な遺産を正式に相続した。

ルパンを名乗る3人の紳士。本物のルパンはどこに?メダルの暗号、疣鼻の男、ルパンの残した言葉…。

500年にわたり、世界最大の富と名誉を誇るケイヒル一族。

「警視庁最悪の警部」が帰ってきた! 本格ミステリーの“お約束"をことごとく踏み荒らしてきた大癋見警部の、今度の獲物は芸術の世界──名画、名筆、名曲をめぐる事件に、今度はあの「芸術探偵」も参戦。