悪魔の麦
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 | 1980年10月01日 悪魔の麦 (1980年) ※あらすじは登録されていません |
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| ある政府顧問の要職にある人物が殺され・・・というお話。 機密情報の漏洩に関する経済謀略サスペンスでした。よくある陳腐なサスペンスになりそうな所ですが、そこは巨匠だけあって、類型的なサスペンスにならずに最初から最後まで飽きずに読ませてくれます。 この人の小説をいつも読んで思うのは、まず登場人物を決めてから話を作るのではないか、と思える程、登場人物に精彩があり、所謂キャラ立ちというか、各登場人物が端役に至るまで、生き生きと描かれていて感心させられます。本人も自覚していた通り、プロットが複雑で読んでいる方で頭を使わないと意味が判らなくなりやすい部分もありますが、それを補ってあまりある面白い小説でした。 今読んでもかなり面白いのに本書を含めて殆どの作品が絶版なのは解せないし、未訳が多いのも不審ですが、取り敢えず読める物は全て読みたいと思います。 巨匠会心の経済サスペンス。機会があったらどうぞ。 | ||||
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