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私の男
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私の男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全303件 161~180 9/16ページ
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桜庭さんはライトノベルの作家だと思っていました。今回初めて読んで圧倒されました。過去に進んでいく構成のうまさもありますが、文章がいきいきしています。続けて作品を読みたいと思います。 | ||||
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ネタバレ注意 主人公二人の絆はすごいが、だから数々の犯罪行為が許されるということにはならない。 最後の方で結局男の母親との不幸な関係が原因だったことがわかってもなお、感情移入したり共感する気持ちには一切なれない。 「おかあさん」といいながら自分の娘を犯す男、を文学的に描くならもう少しやりようがあるでしょうに。 ただ、読み返すとものすごく周到にあちこちに伏線が張り巡らされているのがわかって、そのテクニックだけはすごいと感心する。 | ||||
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主人公は腐野花(くさりの はな)24歳。明日結婚する。 その養父腐野惇悟40歳。花は自身で両親を失い、遠縁である惇悟に引き取られた。 その時、花10歳。惇悟25歳。惇悟は独身だった。 花と惇悟は、17彩都32歳になったときに、東京に出てきた。 そして花は、明日、尾崎美郎(おざきよしろう)と結婚する。 その挨拶のために腐野花と腐野惇悟と尾崎美郎は3人であった。 腐野当いうなの義理の親子、美郎という名の結婚相手。 その安易な命名はおいておこう。 小説は何を書きどう書いてもいい。ただし読者にも何をどう嫌っていいかの自由がある。 腐野花と腐野惇悟の「禁じられた愛と性の日々」が、僕は嫌いである。 『赤朽葉家の伝説』を最初に読んでよかった。直木賞のこの作品から読んでいたら、 桜庭一樹は僕の読書リストから外れていただろう。 | ||||
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どう評価していいのか本当に困る作品 すーごく悪くもなくすーごく良くもない 好き嫌いのはっきり解る小説かな〜 どんどん過去にさかのぼった物語だけど もし過去から現在で展開していった物語だったら好き???(うーーん)の部類に入るのかもしれない ただ物語が全部中途半端 すっきりしないし あの事はその後どうなんだよ!とか 作者狙いなのかもしれないけど本当中途半端 なのでもうこの作者の本には手を出さないと思います | ||||
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単行本のカバーがもの凄く良かったですね。 あの装丁の絵で読むと嫌悪感も魅力になるような。 星はつけづらいですねえ。強い魅力がある。 相当気持ち悪い部分もあるし子どもに読まれたらまずいな、と思うが 持っているのがヤダっていうことはない。☆2でもあるし☆5でもある。 死体を部屋にほっといて済むわけないだろう、 いかに最初は9歳でも5年たてば14歳と30歳の父娘の取り合わせで 孤児を引きとるのなんて、周囲が納得するわけないだろう。 という2点はさすがに変なんですが、まあそーいう野暮なことは 言っちゃいけないのかなあ? もっと幻想小説の域に踏み込んでくれた方がすっきりしたかな、その辺。 北の、最果ての地というべき空、海、氷の描写が圧巻でした。 | ||||
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凄い言葉に表しにくい作品です。 何というか、読んでると心の中でグルグルと何かが渦巻くんですよ。 不快感、と言っても過言じゃないです。 お互いが縋り合いながら生きてる、って印象が強いです。 | ||||
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薄暗さと気味の悪さを盛り込んだだけの、誰にでも書ける作品だと感じた。 文学とゆうより、おそらくはケータイ小説(読んだことはないが重めにしとけばいいよな的な)をディープにしたような安易さ。 そもそも腐野って名前…… 面白くないことはないけど、読まなくてもよかった作品のひとつ。文学だとは思わない。 | ||||
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主人公の花と結婚することになる美郎の回想の中に、(かつての)恋人菜穂子が「チェイン・ギャング」という名の絵を見て「こんな風に誰かと結ばれてみたい」ようなことをつぶやくところがあった。菜穂子のようにおそらく恵まれて育ったであろう娘にもそんな渇望がある。・・・女は誰も心の奥にただ一人の男と一体になってしまいたいという望みを持っているのではないだろうか。人は皆一人で生まれ一人で死んでいく。孤独から逃れることはできない。だけどこの世にただ一人の「私の」男と思える相手と強く結ばれることができたらどんなに幸せだろう。 ただ、多くの女にとってそれは必要でもないし、その望みをかなえることが危険なことだと本能的に知っている気がする。でも中にはそれほど強い一体感がないと生きていけないような女もいるだろう。作者はそれを求めざるを得ない境遇・環境・事件を主人公の周りに用意し、そして相手は「この世にただ一人の」自分の父親だった。どちらにも他の人には代わりようのない存在。 物語の初めのころ、花が街を歩く多くのカップルをみて「この中のどれほどの人たちが今の相手をこの人しかいないと信じているだろう・・・」と思う。花はまさしくこの人しかいない、まさに私の男といる幸福感をかみしめる。その幸福感が別れの絶望を深くする。 私はいちど最後まで読み、第1章をもう一度読み返した。それが正しい読み方のような気がして。 深い一体感は必ず引き裂かれ、この上ない歓びは耐え難い苦しみをつれてくる。心にも、きっとおそらくからだにも。 ずっとどきどきしながら読んだ。近親相姦というより、ありえないほどにひとつになった男女の話だと思った。二人の強い孤独に引きずり込まれてしまった。 | ||||
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出版社は賞を取らせ、作者はいろいろと小細工をしているが、これは文学でも小説でもない。 殺人事件の顛末、淳悟と母親の関係まで書くべきではないか、二人が近親である必然性も感じられない。 作者のねらいは理解できるのだが、文章が稚拙すぎて中途半端、素人はだしの文章を読むのは苦痛だった。 ただ、こういう未熟でご都合主義な物語を、好む人がいるというのもわからなくはない。 | ||||
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内容も読まずにただ買った作品。 全編を通して描かれるのは、父と子の歪んだ一つの形です。 ただ、その歪みが何故いけないのか… 単にインセストタブーを犯しているからいけないのかどうか…… もちろんインセストは一般論、文化社会的には許される行為ではない けれども、この親子の小さな幸せは確かにそこに有る。 内容自体はあまり私は得意では有りませんでしたが、ライトノベル寄りでは無い桜庭一樹の作品を始めて読みました。 ただ、少し個人的に過去へと遡った先に 淳悟と花の最後の描写が欲しかった。 一章の最後が、あの二人の最後の描写としては少し物足りない…… | ||||
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実に巧い!桜庭一樹の長編小説を読むたびに感じることである。読者はまんまと乗せられてうまく桜庭魔術にかかって抜けられなくなっている。気が付けば軽い疲労とともに読み終えてしまっている。 桜庭魔術の特徴。「少女⇒女性⇒女」が物語の核になっている。しかし、小説は「女⇒女性⇒少女」と遡る形式で進行する。これが実に巧みである。 女性が書いたとは思えない圧倒的な筆力・文章力、しかし女性にしか書けない、桜庭にしか書けない微妙な部分部分がある。 ヒロイン花の出生の秘密がもう一つのこの小説の核になっている。しかし、それは読者の前には明瞭に明らかにはされない。周囲の人々の語りから推測される。「ああいう生まれ方をしたから、いやらしい子になったんかも」 誰が話した言葉?「ああいう生まれ方」って? | ||||
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2008.9父さんと娘。ありえない話とは思うが 絶対無い話でも無いのかも・・・。狂気を感じながらも引き込まれていきます。桜庭 一樹・初めて読んだけれど また読みたい!と思いました。強烈な話です。よく読んだ後に忘れることが多いけれどこれは忘れないだろうなー。 | ||||
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桜庭さんの本は初めて読みました。文章はすごく上手いですね。ただ何が言いたかったのか、私には解らなかった。近親相姦をテーマと考えるなら、内田春菊のファザーファッカーの方がはっきりしていて、良いです。こちらは主人公二人は普通のカップルみたいだし、私には血のトリックも訳がわからなかった。花の結婚も浅いものにしか思えなかった。終わり方もあっけないし。ただ性行為が書きたかった訳ではないですよね?読み取れない私が悪いのか。北海道の情景なら、海猫を読んだ時の方がリアルだった。なんでこれが直木賞なのか。 | ||||
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言葉が乱暴で申し訳ないのですが、女性として全く受け付けないです。「胸糞悪い」の一言です。この作品が直木賞を取ったなんて信じられません。何でこんなもの書いたんだか。普段はレビューなど書かないのに、書かずにはいられませんでした。他の方も気持ち悪いと書いている通り、本当に気持ち悪いです。ただ、子供は被害者なので、かわいそうです。かわいそうだけど、やはり気持ち悪い子です。男は最低野郎です。読んでいて真剣に2人共死んだらいいのにと思ってしまいましました。怖っ。自然や風景の描写も必要以上に多く、イライラしました。飛ばして読みましたが。読む方にここまで嫌悪感を抱かせる点で、凄い作者だなってことを評価して星1つ。 | ||||
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何かを失った時、失った今を起点に、それがあった時を振り返って、人は切なさを覚える。章ごとに時代をさかのぼって行く構成自体に新味は無いが、その形式の必然性の高さが出色である。切なさは細部に渉っていて、小町という脇役の失われた美しさも切なさを醸し出し、単なる語り部には終わっていない。そうして女性の登場人物たちが確かに生きていることが、セリフ回しのこなれの悪さなどの多少の傷を気にさせない。(男性の登場人物は、やや拵え物めいている。)頭の中で時系列に並べ替えて読んではいけない。6つの章を逆に、つまり時系列に並べ換えると、小説の価値の過半は消失する。それだけ形式をもって語らせる筆力は見事。文章家ではない。たしかに小説家がここにいる。 | ||||
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禁忌の筈なのに、どうしても二人を責められない。むしろ応援したくなる。何故かしら。不思議です。ねじ曲がっているにも関わらずそこにはどうやら愛があって、暗い痛みに顔をゆがめながらも互いが互いを手放せないで苦しんでいました。例えば、後ろ暗さのないカップルたちの愛の振りをしたお付き合いよりずっと、必死で懸命な姿だと。何だかよく分かりませんが泣きました。 | ||||
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インモラル作品のラストは崩壊あるいは描かれないというある種のお決まりを覆した本作.ねっとりとした文章もあいまって,濃厚な作品に仕上がっている.「 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」「少女には向かない職業」など暗い結末を迎えることの多い桜庭一樹の作品.はまった時は面白いが,読後感の悪い著者の作品だが,本作は時系列を逆から順に書いていたために結末は早い段階で示される.殺人が行われるし,インモラルな描写も多々見られたが,それでも時系列的な意味でのラストでカタストロフには至らない点に,ある種の安心感を持ち読み進めることができた.以前著者の私の男に関するインタビューで「若いころは不幸な少女の未来を思い描くことができず,救いを与えることができなかった.年齢を重ねてこのような結末を描くことができた」と語っていた.かつてのライトノベル作家の面影は途上人物に対するふざけた名前くらいのものだ. | ||||
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正直言って作者がこの本で何を言いたいかよくわからない。いや、言いたい事なんてはじめからないのだ。作者はただ、筆で書くのも憚られるような恐るべき禁忌の世界をリアルに書いてみたかっただけなのだ。その意味ではこの小説はとても成功している。近親相姦小説は過去からいろいろとあるが、この作品はその中でもっともリアルなものに違いない。男女の、そして親子の、救いようのないどろどろの世界。それが恐るべきリアルさで描かれている。そしてこの作品を読んでしまった読者は、もう背徳の道に一歩踏み込んでしまっているのだ。社会によって刷り込まれた近親姦への嫌悪感、自分の中に刷り込まれた道徳律、それらが本当に正しかったのかと見直しを迫られる。それこそが作者の狙いではなかったろうか。 いや、やっぱり作者はただこの「世界」を描いてみたかっただけなのかもしれない…。 | ||||
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女の子は、誰かの娘、恋人、母親。それを一度に経験する運命は、やっぱり異常なんだろうか。子供、恋人、親に対する愛情は、海みたいに大きなひとつのものでみちひきが境界線をあいまいにして、いろんな顔を見せながら、ときには凍った刃を他人に向けて、自分自身を飲み込むものなのかも「誰かとずっといっしょに、どうしようもない生き方がしたい」おんなじ海に、一緒にまるごと飲まれたとき、お互いの愛情の境界線自体がわからなくなったときそんな生き方ができるのかもしれない。 | ||||
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桜庭一樹さんが女性であることも、この本が直木賞受賞作品であることも知らずに読みました。ただ本の表紙がかっこいいなあ、きっとおしゃれな男女の恋愛小説なのだろう思って選びました。自分の知識の無さで、とんでもないテーマを描く小説を選んでしまったものの、ページをめくるのがもう止められない、どんどん先へ先へと読み進めてしまいました。桜庭さんの筆力が素晴らしいのですね。夢中でページをめくってエンディングまで読ませるパワーに飲み込まれてしまいました。不思議なのは、文中には「ぬめり」「湿気」「臭気」などモイスチャー度の高いワードが大判振る舞いされているにも関わらず、なぜか全体の印象は乾いています。ごく個人的な感想ですが、「さらり」とした読みやすい仕上がりです。この点が桜庭さんの魅力、実力でしょうね。だからこういうテーマも選べるのでしょう。素晴らしいです。他の作品も読んでみたいと思いました。ただこのようなテーマを選ばれる作家さんなら、読後の読者の心に「爪痕」を残してほしいなあ。読み捨てられる作品では決してないですが、再読するほどでもなく、でもこんな素晴らしい文章を書くのにおしいな、と思いました。 | ||||
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