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私の男



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【この小説が収録されている参考書籍】
私の男
私の男 (文春文庫)

私の男の評価: 3.33/5点 レビュー 303件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.33pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全50件 1~20 1/3ページ
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No.50:
(3pt)

日本語がうつくしいです

文章力についてはさすが直木賞と思いましたが、内容はファザコン女の妄想話みたいです。不誠実なタイプだったはずの男性たちがなぜか主人公にはぞっこんになるという少女漫画チックな設定に加え、恋敵は無駄に醜い姿に成長し、唐突に凶暴性を現した主人公にボコボコにされます。母親にいたっては存在すら示唆されません。また、警察が見落とすわけないだろうという証拠を初動捜査で見落としており、ミステリーとしても成立していません。
余談ですが、映画はさらに低俗で、男性監督の視点を通してただのピンク映画になっていたのには脱力しました。
私の男Amazon書評・レビュー:私の男より
4163264302
No.49:
(3pt)

ほどほど感・基本気持ち悪いと思います

…恋愛期間中に「お前は俺のものだ」とか言われると舞い上がる時期ってあるよな…
知恵がついてくると気付いてしまうものだけど
異質な存在が家族からはじき出されて生き残るのがいかにもありそうな状況で
みなしご争奪戦をされるほど欲しがられてた子がなぜ弾き出される家庭内で育てられてんだろう
土地の実力者に一度は孫の嫁にと思われた子なのに、突出した「良い子」の描写もないからピンとくる部分がなくてその辺のニュアンスが分からなかった。「不憫」寄りで「嫁は下からとれ」みたいな感じなのかな?「天使」程にかわいいならラスト3Pのトコじゃなくてもっと前に出しといてくれれば分かり易いのに
これ程外で大っぴらにいちゃついてたら、ピンポイントに小町と大塩だけが気付くというのもヘン。あっという間に「公共の秘密」にならないか?
ミステリじゃないから整合性にうんぬん言うのもなんだけど、辻褄合わない部分がちょろちょろ気になって気持ち悪さから気が逸れがちだった
私の男Amazon書評・レビュー:私の男より
4163264302
No.48:
(3pt)

極寒の地の描写が美しい。

オホーツク海に面した流氷の到来する町の描写が美しくてつい繰り返し読んでいます。ただ物語自体はずっと暗いし、嫌いな人も少なくないと思います。
以下ネタバレ含みます。

恋愛と言って良いのか?な男女の愛のお話ですが、この2人の関係上、どう頑張ってももう明るい世界で一緒に生きることは無理でしょう。真面目に考えてしまうと、性的虐待とそれに洗脳された娘だよな、と思いました。
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4163264302
No.47:
(3pt)

構成はよいが、後頭部が熱くなる

現在から過去にかけて、主人公二人の過程を逆に描写していく構成。現在の状態に及ぶ流れと共に、その中にある伏線が解消されつつ、あいまいだったものが徐々に明らかになっていく部分でどんどん引き込まれた。が、描かれている関係性や気持ちが、自分の中で理解に苦しむ部分が大きく、頭がショートして熱くなるような感覚を覚えた
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No.46:
(3pt)

実写映画のビジュアルは見ず、文学作品として受け入れれば◎

「私の男」と聞くと、寒さの厳しい雪国とあの部屋の情景がぱっと思い出されます。情景を見てもいないのに脳裏に焼き付いてしまいました。凄まじい力を持つ書き手、作品だと思います。
話が現代から過去に遡っていく中で謎がどんどん紐解かれていく構成も面白かったです。

ただどうしても、作品の核である淳悟の思考が理解できませんでした。
また、自分の中にふわっとあった文学さを含んだイメージが、実写映画のビジュアルを見たことをきっかけにすっかり身近なイメージへと差し替えられてしまい、淳悟と花の情事や関係への気持ち悪さが強まりました。

そのため、桜庭一樹さんのファンではありますが本作は何度も読みたいとは思えません。
私の男Amazon書評・レビュー:私の男より
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No.45:
(3pt)

よせては返す波

最初の1文で、この本に引き込まれました。映画のように、リアルな情景が頭の中に浮かび上がってきて、とても不思議な感覚に陥り、そこから夢中で読み進めました。
正直に言うと、この作品は最初から最後まで歪んでいて、また世間のモラルに反したものと断言出来る作品です。耽美で退廃的な内容が好きな方にはいいかもしれません。けれども、矛盾してしまいますが、単純に耽美で退廃的な作品、とも言いきれないものがこの作品にはあります。

淳吾の歪んだ花に対する感情、認識。
花の暗く、排他的な思想。

これらはすべて、2人の境遇から生まれたものだというのはすぐにわかります。淳吾の父親は海で死に、そのあと母親が父親代わりに厳しく育てたために、淳吾は一番多感な時期に母親からの愛情を感じられなかった。そのために、自分と同じ血が流れている花に、母親の面影や愛情を求めてしまう。なぜなら淳吾の血が花に流れているということは、淳吾の母の血も流れているわけで。
なによりも血の繋がりを大切に思っている淳吾にとっては、花という女の子は自分が失ったもの全てを持ち合わせた運命共同体だと感じたとしても無理はないでしょう。
淳吾が言った、血の人形というのは、花は娘にもなれて母親にもなれる、いわば着せ替え人形のようなものであり、またそのままの意味で血が流れた単なる人形、つまり淳吾の所有物でもあるのかもしれません。
淳吾にとっては9歳の女の子の体をまさぐることも、それを確認するための行為なのかな、と思いました。けれどもいつしかそこには肉体的欲求も加わるようになり、満たされない寂しさや飢えを埋めるための手段に変わっていったのかも。

花も淳吾に似たような境遇で、家族の一切を亡くしたこと、また淳吾しか頼る相手がいないということから淳吾と闇に堕ちていく姿は必然的にも感じます。淳吾の原始的とも言える愛情、憎悪、寂寥を一心に受け止め、それを理解し解こうとする花の方が、もしかしたら淳吾より一層狂気じみているようにも思えます。淳吾の方が本能で行っているのであれば、花はもっと理性的にそれを行っているように感じました。けれども花も根本的には本能で淳吾という男を理解しており、淳吾とすべてを分かち合うためにどうしたら良いかわからず、ずぶずぶな関係を選択してしまうところは花はやはり淳吾の娘なんだと思ってしまう点でした。
親子だから何をしたっていい、花のこの発言には淳吾と本当にひとつになるためなら手段を問わない、そんな思いが滲み出ていて痛々しくも感じます。

2人はお互い同じ渇望や愛情の飢えを抱えて、持ち寄れば持ち寄るほど飢えに飢えて、満たす手段がわからず、ただ身体を重ねることで紛らわし、擬似的にひとつになることしかできなかった。

淳吾は父親を海で亡くし、また自身も海で死ぬことを悟っており、花は震災の津波で家族を失い、海というものは2人にとってかかせないものです。海は常にそこにあり、引いてはまた返ってくる。二人の関係も、寄せては返す波のように、ずっと変わらずそこにある。恐らく東京に行かず、ずっと北の大地で海を見ながら生活を送っていたなら、2人は分かれることにならなかったのでは、と思います。

淳吾と花には最後まで共感なんて絶対にできませんでしたが、随所にはっとさせられるところもあり、単純にいい内容、悪い内容、と言いきれない作品です。
けれども筆者が何を伝えたかったのかがわからず、ただどうしようもなくなった親子を描きたかっただけなのかな、と感じました。
また文章力はとても高く、むしろそっちで楽しませてもらったためこの評価にしました。
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No.44:
(3pt)

良し悪しは別として、何度か読み直してみたくなる作品

映画を先に見て、原作が気になったので読んで見ました。

各章はそれぞれ主要人物の視線で描かれ、時系列を遡る構成だったので、読みやすかったと思います。

最終章には強い違和感を感じました。状況説明が必要なのでやむを得ないのでしょうが、それは別の章で補足しながら9歳の女の子の目線を上手く表現できれば面白かったと思います(難しいか)。

読後は何だかスッキリしないので、もう一度読み直してみます。
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No.43:
(3pt)

まさしくタイトル通り「私の男」の話

一章から息苦しくて沼の底に引きずり込まれて底に住んでいる人なのか妖怪なのか分かんない生き物に「私の一生を聞いてくれ」って言われてる気分だった。
表現やストーリーの進め方は凄く巧みなので余計に、花の大人らしさと子供らしさが入り混じった語り草がいつまでもしんどい。
平仮名使いが多かったり、冷めた感情をぶつけたり、嫌悪感を覚えるほど拒絶しているのに恋しがったり。
ただひたすらに求め合う姿は真っ当からは外れているけど、手探りで重ねていく二人を逆行して見れたことで徐々に重石が外れて行くような気がして読み進められました。
過去に逆行することで「こういう理由があるから歪んでるんですよ」って納得するんじゃなくて、過去にさかのぼることで二人の雪解けの様子を見たような。
重苦しい二人を取り巻く空気はこうやって濃くなったんだなぁと感じられた気がしました。

淳悟の愛が歪んでいようと肉欲だろうと愛情をただ欲しかったであろうと花の生活面の面倒を(食事面とか身の回りとか)きちんと見ようとしていた光景が見れたのが唯一の救いでした。

こんなに感想が纏まらない本は初めてだ……。

登場人物全てに感情移入できなくて、淡々と雪国の風景を見てるようでした。
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No.42:
(3pt)

くさり

娘と父。
ひどく歪んだ家族の形を描いています。
少し爪の甘い部分(花の結婚生活、死体の処理、淳吾の行方等々....)もありますが、
この作品の重点はリアリティではないのだと思います。
色んな登場人物の目線から物語を描き、
時系列を逆さまにして過去を遡らせる構成にした事によってぐっと2人の関係性や愛に目を向けることができます。
妙に大人っぽい花の受け答えや情念深い小町とのやりとりも女性ならではだと感じました。
ですが、読者を選ぶ作品ではあるので星3つを選ばせていただきます。
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No.41:
(3pt)

湿度、体温、吐く息の白い生温かさが感じる

父娘の近親相姦物の小説は過去に「聖少女」倉橋由美子著を読んでいたから、インモラルであっても読み始めの最初はありかな~。と思った。
この親子、一人にしても2人にしても外を出歩く様子は抒情的な描写で好きだ。
でも倉橋作品と決定的に違うのは湿度、体温を感じる事。2人で肌を合わせていると人間の体温、人間から発せられる湿度が2人の間に生じて来る。
倉橋作品は唯唯観念的。でもこの2つの父娘カップルの共通することは、このままでは何も進展しないで、破滅になってしまうこと。
倉橋作品の聖少女はタイミング良くパパは前立腺がんで死亡(だったかな)?美紀は「僕」と結婚する。
腐野親子は名前のとおり、殺人を犯しながらも逃避行して2人の絆を深めていったが、このままでは、2人とも共倒れになると、花が一般的には理想的な結婚相手を見つけてこの閉塞した関係を抜け出す。(抜け出し切れたかどうかは読者の想像)
倉橋作品は、硬質で感想した世界。男女間の湿度、体温を感じられるような関係描写はみられない。あくまで淡々と。

本作は花、淳吾が2人きりになると、「腐野」になる。まるで腐敗した、水草が富裕しているアクアリウムの中みたいである。
これは抜け出さねばならないであろう。でも淳吾は限りなく不器用ながら、限りなく母をもとめながらも花を求める。

これが、血がまといつく、閉塞感のある関係なのだろうか。
倉橋作品は個人的意見を述べさえて頂くならば、パパと未紀の関係は個人主義があった。
でも腐野父娘には個々人の境界線がたびたび切れる。これが、湿度で熱感で、寒い外でも、淳吾が花に浮気を着せる意味なのだるか。体温、湿度、お互いの鼓動、呼吸、これを実感してしまうのが私には倉橋作品との違いであり、家をテーマに追及する桜庭一樹の作品なのだと思った。
外の景色の情景描写は大変美しかった。私自身、映像が浮かんできた。
でも、9歳の花に淳吾のあの行為はちょっと、さすがに。
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No.40:
(3pt)

よく出来た作品だが名作ではない

直木賞受賞作にして映画も国際的な賞を受賞した作品。
名作と思い読んだが、どうも納得できないところも多い。
確かに桜庭一樹は文章表現はメチャクチャ上手いが、技巧に走りすぎて、読者に感情移入させる力はイマイチだと思う。
細かい点で言うと、
・第1章が微妙
・時系列をさかのぼる手法は、成功してるとは言いがたい
・殺人の部分が、そんなに効いていない
・一番重要な「近親相姦」に、そんなに強いインパクトがない
という感じだろうか。
とはいえ、小説としてはよくできている分類に入る(当たり前だが)。
また、東日本大震災の遙か以前に、震災孤児を主人公にしている作者の洞察力にも敬意を表したい。
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No.39:
(3pt)

薄っぺらい

「情景描写がくどい」という意見が多いが、私は良かったと思う。
北国の情景が鮮明に浮かび、聖地を巡礼したくなった。
また情景描写は、二人の心理をも雄弁に物語っていたと思う。

が、情景描写だけでは物語は成立しない。
直接的な心理描写が、この小説には不足している。
故に薄っぺらい雰囲気が終始漂っているように感じた。
何が言いたいかというと、もっと丁寧に描いてほしかった。

以下はネタバレ。

インモラルな点については特に文句はないが、実の親子である必要はなかったと思う。
ショックを盛り込めば良いというものではない。
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No.38:
(3pt)

なんとも

一気に読んで、
おもしろいことはおもしろかったけど、
もう一度読み直そうとは思わなかった。
なんにも心に残らなかった。
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No.37:
(3pt)

平たくいえば

まあ、平たくいえば、マザコン男との、近親相姦の話。実写化して、なにか訴えるものがあるかなぁ。
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No.36:
(3pt)

暗すぎる、哀しすぎる-----

淳吾から煙草を、小道具を取り上げたら描写に困ってしまうのではないか? 心の動きがこの小道具では描ききれておらず代弁しきるのは無理があろう。反面、女の子、花の心理描写等、海の描き方は見事と言うほかない。-----どこかで、一章だけでも、海や母性の明るい面、快く楽しい側面を述べて欲しかった。遡る叙述形態は、冒頭部位の印象を薄めて、悲哀を増す方向に作用したように思う。
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No.35:
(3pt)

映画を見る前に

あまり好きな作家ではないのですが、映画化ということで読みました。読み順が時間を逆行してる効果は上手くは無いけど成功だと思います。前評判で近親相姦の女子高生もの、と聞いて読むか悩みましたが、最後まで読めば内容は納得できます。しかし殺人事件は全然ミステリーじゃないし、文や構成が特に優れてるわけでもない。ただアンモラルなエロ描写があるからこれに賞を上げたなら選考委員はダメですね。この程度ならネットにゴロゴロありますよ。ある程度名前のある作家がアンモラルな作品を書いたことが評価されたんでしょうかね。
一気に読めますが自分の中で消化するためには映画に行って映像で見てみたいと思います。
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No.34:
(3pt)

概ね楽しく読めました

全編に漂う湿った空気感は独特で面白かったが、後半のしりすぼみ感が物足りない気がした。
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No.33:
(3pt)

そんなでもない

直木賞ってことで期待してたんだけどなぁ、こんなもんなのかな。
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No.32:
(3pt)

あこがれ

可もなく不可もなく。読後感はそんな感じ。今時、キンシンソーカンをテーマにしたところで、そんな衝撃でもないでしょう。少女漫画なんてこれくらいの事は当たり前みたいに描いてますし、BLなんかの滅茶苦茶ぶりと比較すれば、まだモラルを感じられるほう。肝心の謎(「お・・・」)も、結構早い段階で予想がついた。しかし、桜庭一樹という人は相当な読書家だそうですが、「良く読む作家」の悪い面が出ている気がする。この小説は明らかに倉橋由美子の「聖少女」みたいな小説を書きたい!という作者の願望が見えすぎるように感じられた。この本を読んだ後に、インスパイア源として挙げている「聖少女」を読んで、あ〜、はいはい、これをやりたかったんだね・・・と分かり過ぎて、何だか醒めた気持ちになった次第。ラノベ作品と比べて、文体にかなり癖があるのも、そのせいだろう。「聖少女」は「キンシンソーカンという、ありふれた卑しい行為を聖なるものに変換する為」に書かれた小説で、その為にありとあらゆる手段が使われている。凝りに凝った文体が鼻につく位だが、結果として、どうしようもなくキザで イカした小説になっているけど、本作はそこまで考え抜かれているようには私には読めなかった。結局、あの小説に充満している雰囲気を出したいだけでしょ?志が低過ぎる。
私の男Amazon書評・レビュー:私の男より
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No.31:
(3pt)

もっとコンパクトに!

めでたく(?)結婚することとなった
主人公 : 腐野花が

記憶から切り離したいけど、切り離したくないといった
矛盾の感情を抱く父親 : 淳悟との

『回想』を、ただひたすら綴った物語

なので、物語に新たな進展など無く
むしろ、第1章が最も近況であることが
この小説の面白い点であります

また、桜庭一樹特有の
章によって、主人公を変えて、物語を綴っていく
のも、面白い

しかし、途中でだれてしまったので
もっと、コンパクトにまとめれた様な気がします

そして、最後の
『この手を私はずっと離さないだろう』
この"結局は感"も、どうも否めません
私の男Amazon書評・レビュー:私の男より
4163264302

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