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蜜蜂と遠雷
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蜜蜂と遠雷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全736件 201~220 11/37ページ
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コンクールの緊張感がずっと続き、息つく間もない。ピアノに人生を捧げてきた参加者が無残にふるい落とされる残酷な現実をこれでもかと描く。 音楽家が人生を捧げ、気の遠くなるような時間をひたすら練習することでようやく発揮できるすばらしいパフォーマンスに我々は感動する。 プロの作家も同じように気の遠くなる時間をかけて文章を磨き上げてきたはずだ。 著者はこの作品を書くのに10年の歳月をかけたとネットで読んだ。作品に込められた「熱量」からさもありなんと思う。推敲に推敲を重ねた文章なのだろう。 すばらしい作品でした。 | ||||
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はじめてこの小説に出会ったときは、本屋に平積みされたハードカバーでした。 一目でタイトルと表紙に惹かれ、あらすじに惹かれ、文庫になったら買おうと決めていました。 次に出会ったとき、いつの間にか文庫になった本が、やはり本屋で平積みをされていました。 約束の時が来たことにワクワクしながら、私は今控えている試験が終わったら買おうと決めました。 そういうことを何度か繰り返しました。なんと三年近くの年数。 結局のところ、私はあまり読書家な人間ではないのです。 一度夢中になれば次の日仕事だろうが徹夜して読んでしまうようなところはありますが、あまり難しい話だと入り込めなかったり、選ぶのはサスペンスかファンタジーばかり。本を読むのが好きだと思いながらも選り好みしてしまうし、趣味が読書というにはちょっとはばかってしまう。 今回も、ようやく買おう!と決意したくせに、レビューを覗く。自分でも「美味しいものだけいただこうとするんじゃないよ」というい気持ちになります。 レビューをみてみると、星の数は高いのに、上位にあるコメントには不安な気持ちにさせられました。低い評価でも「このレビューが役立った」人数もすごく沢山。 私はこの本を楽しめるんだろうか。読んでから決めればいいのに、それが不安なのです。最近何を買う・レンタルするにしても自分の選択が正しいのかどうかを気にしてしまう、アタリだけを求めてしまう。 特に今回は、実のところ恩田陸の作品が苦手だったのもあります。まぁ、私が中学生くらい、遠い昔の話です。 けれど、一目ぼれの本なのです。根拠のない直感というのは、どうしてかとんでもない誘惑をもっています。 それにずっと続けていたピアノの話、自分の人生に深く関わったものがテーマになっている。 第一恩田陸をたいして読んでもないのに苦手も何もないじゃないかよ、「ねじの回転」(恩田陸の作品)はものすごく面白かったんだろう?えぇ?(姉の勧めで読んだんですがね、物語の最後の収束が最高でしたよ) 第一に、レビューで低い評価だった人は、私の学生時代のように恩田陸の読書に向いてなかっただけ。そう自分を慰めました。振り返ってみれば、もうこの時点でだいぶ読みたいんですよね。なにをうじうじしていたんだか。 結局、思い切って書籍を購入するに至りました。それからはもう、ちょろいものです。 面白かった。とまらなくなった。一日で上下巻すべて読んだ。 天才が登場した導入部分で、これからすごいことが起こるぞという期待感。スポットライトが当たる人が複数いて、その人たちの情熱や事情が重なって、物語が大きな螺旋を書くように段々と収束していく。 巻貝をフィボナッチ数列という海辺のシーンがあるんですけど、まさにこの小説も同じだなぁと思いました。 (逆なのかな、螺旋を描くように物語が大きくなっていくのかな、どっちだろう) とにかく蜜蜂と遠雷、あまりにも面白くて、そして今回初キンドルデビューだったもので、普段は読まない解説まで読み込みました。たぶん読了の勢いです。 編集者の方が書かれているんですが、裏話的な内容で、編集者の方まで文章が面白く読めるって言うのはなかなかに嫉妬でした。 ともあれ、読んでよかった。迷っていた自分が馬鹿みたいだった。 やっぱり読んでみないとわからない。読んでみたら犯人が宇宙生物っていう話だって過去にはあったし……(ミステリーってなかなか新鮮な気持ちにさせられるジャンルです。たぶん私の伏線の広い方が悪かったんだろうけど、子供心にはショックをうけたものですよ) あとは電子書籍で買ってしまったので家族友人にどう布教するか。文庫を買うか、否か。またしても最初の悩みを抱えてしまいました。 | ||||
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直木賞と本屋大賞を受賞、2019年に映画化された作品。 音楽の神様に愛された4名の天才が頂点を目指してピアノコンクールを戦うあらすじ。 登場する挑戦者は、一度はピアノから距離を置くも復活を期す栄伝亜夜、由緒正しい音楽教育を受けたマサル、彗星のように現れた少年・風間塵、サラリーマンで一念発起した高島明石。 風間塵の才能に嫉妬しながらも魅了されていく審査員、幼なじみの亜夜とマサルが惹かれていく展開、風間塵の師匠が生前「爆弾を送り込んだ」ことの意味、自分のやりたいことに正面から向き合う明石。クラシックや音楽の知識がなくても、微細な心情、会場の雰囲気が伝わってくるような描写でぐいぐい読ませ下巻へ続きます。 | ||||
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コンクールの第二次予選から本選まで。 風間塵の亡き師匠が仕掛けた「爆弾」とは、風間塵の演奏を触媒に才能を秘めた天才を弾けさせることにあったことが明かされます。 音楽を連れ出すという師匠に与えられた命題に向かうために生け花の先生に教えを乞い、「生け花は殺生をして植物が生きているように見せかけることだ」と風間塵が矛盾を突く場面には芸術家の鋭い感性を、「自分を音楽の世界に引き戻してほしい」と亜夜が風間塵を心の底で求める場面には天才同士の共鳴を見るようでした。 コンクールの順位は穏当なもので四人の明るい未来を予感させる終わり方だったのも良かった。音楽に素養がなくても読者を引きつける描写は圧巻の一言。風間塵の演奏に「根こそぎ持っていかれる。遭難するぞ」と審査員に語らせる表現が印象的でした。 | ||||
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素晴らし作品 | ||||
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国際的なピアノコンクールを舞台とした物語。様々な異なるタイプの天才たちの個性あふれる演奏が文章で表現されているが、自分のなかでうまく消化できなかったのが残念。音楽をかじっている人なら面白いかもしれない。 | ||||
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待ちに待った直木賞受賞作品を読了。ピアノコンクールの予選から本選までのピンポイントを綺麗に描いてるんですね。世界から上手なピアニストが集まり、競うということを描いただけで、こんなにも話題となった理由がイメージと違いました。約500ページの長編にしては、あっと言う間に興味深く読めました。しかし、この作品がなぜ直木賞って言うのは分かりませんでした。映画はもっと大変でしょう。他の作風の小説を読みたいです。 | ||||
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映画の宣伝を見て面白そうと購入しました。文体が自然・きれいなのと演奏状況と演奏者の心理が畳みかけるような筆致で描写されて、とても面白かったです。CDも買ってしまいました。 | ||||
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音は音、文章では表現出来ない。 | ||||
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まったく面白くない。だらだら長く盛り上がりもない。音楽を小説で表現するのは無理な話。 | ||||
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演奏の描写とコンクールの結果が一致しない。なぜあの結果なのか、審査員は何を感じ、どう判断してあの順位なのか。そこにこそ大きなドラマがあったはずなのに、描かなかったのは逃げだよなあ。あれだったら審査員のエピソードなど無いほうが良かった。直木賞、本屋大賞、どちらもこんなものかという感じ。 | ||||
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読み始めて程なく、作品の構成や人物設定についての著者の設計図が透けて見えて来てしまう。説明的と言うか記述的文体で分かり易いとは言えるのだが、小説を読む時の楽しみ、例えばワクワク感とか、ドキドキ感を期待すると落胆してしまう。当然のことながら深い沈黙に陥ることなぞはない。ABCの三段階評価で、「B-」か「C+」程度の作品だと思う。音楽と言う、言語表現とは必ずしも馴染まないテーマの2段組500頁超の大作を、纏め上げた「腕力」には経緯を表するが、直木賞作品としては、拙い部類と感じた。 | ||||
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一握りの天才と大多数の凡人… 等しく与えられた音を楽しむ権利や、楽しみ方が多彩な視点から楽しめて、久しぶりに夢中で読んでしまいました。 | ||||
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上巻は結構時間かかりましたが、下巻はあっという間に読んじゃいました | ||||
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さて、ご存じ、 ・史上初の本屋大賞と直木賞のW受賞 ・史上初の同一作家による2回目の本屋大賞 ・今年10月の映画化 という話題の作品の下巻です 下巻は、2次予選の途中から始まります で、その結果、本作の中心であった4人のピアニストのうち、1人は脱落しています ところが、上巻では、「誰が、勝つのだろう」ということに注目が集まったのですが、ピアノ演奏の描写・人間関係の描写等の素晴らしさで、勝敗は気にならなくなってきます 実際、コンクールの勝敗は、単行本化されて、ようやく巻末に、1Pついただけで、連載中は明らかにされませんでした さて、どうして、こんな作品が書けたのか。「著者ももしかしてピアニストを目指していたの?」と思ったのですが、後書きを読むと、本作の参考となったピアノコンクールに4回、10年間も通って、ピアニストの情景を観察したそうです うーん、作家というのは、取材対象にのめりこむとすごいですね ということで、上巻までの読み方と変わるかもしれませんが、4人のピアニストの演奏の描写を中心に、非常に読み応えのある作品でした 実際に、4人が何の曲を演奏したかが記載されているのですが、それらの楽曲を聞いてみたくなった作品でもあります | ||||
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2005年「夜のピクニック」で本屋大賞を取った著者による、2作目の「本屋大賞」受賞作品(2017年)で、今年、映画化もされた作品です さて、本書の舞台は、近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール そこで、優勝争いをする4人を中心に、コンクールの実態、審査員らスタッフの葛藤・・・を描いた作品です といっても、やはり、中心は、以下の4名のてピアニストの心の動き ・自宅に楽器を持たない天才少年で、その独創性で、審査員の評価も分かれる風間塵16歳 ・かつて天才少女としてデビューしながら、突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳 ・楽器店勤務のサラリーマンながら、その人生経験を活かしたピアノを弾く高島明石28歳 ・完璧な技術と音楽性を持つ、一点の曇りもないといってよいマサル19歳 コンクールは、第一次予選・第二次予選・第三次予選・本選と進み、そのたびに、人数が減っていくのですが、上巻では、第二次予選の途中までが描かれます 上巻を読んで思うのは、 ・天才といわれながら、審査員受けする天才と、評価が真っ二つに分かれ、審査員自体も、その評価に苦悩する天才がいること ・早々と、プロの音楽家の道をあきらめ、サラリーマンに進んだ人間でも、その人間性で、味のあるピアノを弾き、予選を勝ち進む様子 等 「コンクール」「音楽会」の状況がよくわかる作品となっていたのが印象的です また、「本屋大賞」は若い作家が獲得することが多く、「内容」は斬新でも、「文体」が粗削りな作品も多いのですが、著者は2回目の獲得だけに、文体もこなれていて、思わず、彼らが引く曲を聴きたくなります また、本屋大賞と直木賞を、初めてW受賞した作品であることも付け加えておきます | ||||
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はっきり言って、出だしはやや緩慢。 ただコンペティションに向けて加速していく中盤以降は、一気に緊張感が高まっていく。 後は誰に感情移入するかで、評価の分かれるところか。 | ||||
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(注)このレビューは上巻・下巻共通です。 私は平成期の小説なんてほとんど読まない。恩田陸の小説だって『夜のピクニック』しか読んだことはない。それにもかかわらず、平成時代を代表する文学は『夜のピクニック』だと信じている。あきらかに偏見である。でもそう断定することで平成時代をこころ静かに終えることができると思っていた。ところが平成の最後の辺りでこの『蜜蜂と遠雷』が出てきた。しかも評判がすこぶる良い。直木賞と本屋大賞のダブル受賞も受けた。私のなかで、平成を代表する小説をこの本にすげかえないといけないのだろうかという疑問がわいた。この長編小説を手に取った理由である。 人間には3種類あると思う。音楽で飯を食うひと、美術で飯を食うひと、それ以外の普通の人の3種類。前者ふたつとそれ以外の違いは「神に愛されている」あるいは「神のかたわら近くに仕える選ばれた」人かどうか。この本のテーマは音楽。文章を綴ってひとをだまくらかす小説家恩田陸は普通の人に属す。この普通の人が、神の領域である音楽をいかに描くかがこの小説の肝。主人公たちは4人の若い天才ピアニスト。恩田陸はキャラクターを創造しない。道端で発見し、拾ってくる。おそらくアイルランドかどこかの草深い草原のなかで見つけている。一度見つけると彼らは勝手に動き出し、物語を紡ぎ出す。それをじっと観察し詳細に書き記す。これが恩田陸の商売である。まあイタコさんみたいなものかもしれない。 ヒロイン栄伝亜矢。挫折したもと天才少女。物語の最期の方でこう吐露している。 ・・あたしは戻ってきた。帰ってきた。ここ数年の道草と迷子を経て、 再び歩くべき道に戻ってきたのだ。のんびりした、苔むした脇道ではなく、 前を向いて皆が進む広い幹線道路に。広いけれど、決して楽な道ではない。 競争がはげしく、その遥か先には道なき道が待っていて、誰もが自分で その道を造らなければならない。・・ そうか栄伝亜矢は夜のピクニックの途中で迷子になって、やっと戻ってきた子どもなのか。もしそうならばこの物語は『夜のピクニック』の続編そのものと言ってもよい。吉ケ江国際ピアノコンクールは子どもがおとなに脱皮するときの通過儀礼のようなものだ。やはり平成時代の最高傑作は『夜のピクニック』のままでよいと思った。 | ||||
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(注)このレビューは上巻・下巻共通です。 私は平成期の小説なんてほとんど読まない。恩田陸の小説だって『夜のピクニック』しか読んだことはない。それにもかかわらず、平成時代を代表する文学は『夜のピクニック』だと信じている。あきらかに偏見である。でもそう断定することで平成時代をこころ静かに終えることができると思っていた。ところが平成の最後の辺りでこの『蜜蜂と遠雷』が出てきた。しかも評判がすこぶる良い。直木賞と本屋大賞のダブル受賞も受けた。私のなかで、平成を代表する小説をこの本にすげかえないといけないのだろうかという疑問がわいた。この長編小説を手に取った理由である。 人間には3種類あると思う。音楽で飯を食うひと、美術で飯を食うひと、それ以外の普通の人の3種類。前者ふたつとそれ以外の違いは「神に愛されている」あるいは「神のかたわら近くに仕える選ばれた」人かどうか。この本のテーマは音楽。文章を綴ってひとをだまくらかす小説家恩田陸は普通の人に属す。この普通の人が、神の領域である音楽をいかに描くかがこの小説の肝。主人公たちは4人の若い天才ピアニスト。恩田陸はキャラクターを創造しない。道端で発見し、拾ってくる。おそらくアイルランドかどこかの草深い草原のなかで見つけている。一度見つけると彼らは勝手に動き出し、物語を紡ぎ出す。それをじっと観察し詳細に書き記す。これが恩田陸の商売である。まあイタコさんみたいなものかもしれない。 ヒロイン栄伝亜矢。挫折したもと天才少女。物語の最期の方でこう吐露している。 ・・あたしは戻ってきた。帰ってきた。ここ数年の道草と迷子を経て、 再び歩くべき道に戻ってきたのだ。のんびりした、苔むした脇道ではなく、 前を向いて皆が進む広い幹線道路に。広いけれど、決して楽な道ではない。 競争がはげしく、その遥か先には道なき道が待っていて、誰もが自分で その道を造らなければならない。・・ そうか栄伝亜矢は夜のピクニックの途中で迷子になって、やっと戻ってきた子どもなのか。もしそうならばこの物語は『夜のピクニック』の続編そのものと言ってもよい。吉ケ江国際ピアノコンクールは子どもがおとなに脱皮するときの通過儀礼のようなものだ。やはり平成時代の最高傑作は『夜のピクニック』のままでよいと思った。 | ||||
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面白いです | ||||
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