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【島田荘司】
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龍臥亭事件の評価:
7.71/10点 レビュー 7件。 A ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点7.71pt
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
胸打たれる津山事件の真相
この事件は、現実にあった津山三十人事件をモチーフにしているらしく、中盤でその事件を克明に描写。そのページ数は200ページ超。読んでいて、本編の内容がどうでもよくなりましたf^_^;津山事件はリアリティに溢れていて、優等生だった睦雄が結核に侵され、人から疎まれていく様子が書かれており、もちろん睦雄に非はあるものの、田舎の小さな閉鎖的な社会の怖さを感じさせられました。龍臥亭事件の結末はまぁトリックは島田さんらしい、そんなんありか?と思いつつも何となく予想ができたもので、むしろ津山事件に胸が打たれました。
読み応え抜群の大作「館ミステリ」
龍の彫像のある中庭を縁側状の廊下が囲むようにして多数の部屋が連なるという、特殊構造の元・旅館、「龍臥亭」を舞台に繰り広げられる連続殺人事件。館ものの超長編『暗黒館』『人狼城』には流石に及ばぬものの、それらに準ずるぐらいの分量を持つ大作です。横溝御代の有名作『八つ墓村』同様、有名な「津山30人殺し」がモチーフとして扱われていますが、この作品に関してはもはやモチーフというよりは、事実上あの事件そのものを取り扱った社会派ミステリの側面もあるかもしれません。(事実作者の島田氏は実在のあの事件を正しい形で知ってほしいという主張をあとがきでもされています)そしてこの作品の最大の特徴は『御手洗潔シリーズ』でありながら、御手洗潔は外国におり、最後まで登場せず、事件の渦中にいるワトソンくん役の石岡くんに対して一度だけ、短いごく簡単なヒントと激励の手紙を送るだけという完全に石岡が主役であり探偵役という物語です。次々と人が殺され、そのたびに謎が増えていく事件に、読者も石岡本人も「こんなの御手洗じゃなきゃ無理だろ~」と思ってしまう中、それでも手紙の御手洗の言葉を契機として、少しずつ石岡は自覚と自信が芽生えていきます。普段は頼りない石岡和己というキャラをみんなが見直すことになると同時に、手紙の中の言葉だけでも御手洗潔というキャラの存在感と影響力の大きさを改めて感じる一作です。 ▼以下、ネタバレ感想
龍臥亭事件の感想
島田荘司版「八つ墓村」といったところでしょうか。モチーフとした事件が同じですからね。ノンフィクションタッチに描かれているものの、壮大なトリックあり、失笑しそうなトリックもあり、御大らしさ満開といったところですかね。御大の作品で、かなりの長編というと、事件に直接関係ない、いつもの「冗長の二文字」が頭を過ったのですが、この作品にはそういう点はありませんでした。これ高評価ポイントです。で、御手洗シリーズなんですが、御手洗は登場せず主役は石岡です。登場せずというより「直接は」登場せず、と言った方がいいかも知れません。何れにせよ殆ど登場しません。その割に、事件の真相は複雑この上なく、本来こんなもの石岡くんに解けるわけないじゃないか、というレベルである。過去の事件をモチーフとした単なる連続猟奇殺人事件に見せかけておいて真相は相当に込み入ってます。なので面白いです。御手洗シリーズではかなり上位にランクされる作品になると思います。ただやっぱ「密室」って、読み手を引きつける1つの要素なんですよね。ワクワクしますから。そこをどれだけ上手く処理するかが、その作品の評価に大きく影響すると思うんですけどね。そこを蔑ろにはしてほしくないですね。この作品に限らず、最近、ほぼほぼ諦めながら読んでること多いんですけどね。それと、事件の真相に大きく関わっている人物をラスト近くまで隠しているのもどうかと。「誰?」ってなるじゃん、普通。まぁ色々不平不満言いましたが、面白かったのは間違いなしです。
御手洗のいなくなった石岡の身に起きた連続殺人事件
とにかくたくさん人が死ぬ。そして石岡がロリコンの気があって女性が化粧をしているかしていないのかがわからないことが判明する。
(上)島田荘司版「八つ墓村」。助手の石岡君が今までになく前面に押し出されてる作品。(下)解決編。意外な犯人も良かったが、やはりこれは石岡君の物語!
この事件は、現実にあった津山三十人事件をモチーフにしているらしく、中盤でその事件を克明に描写。そのページ数は200ページ超。読んでいて、本編の内容がどうでもよくなりましたf^_^;津山事件はリアリティに溢れていて、優等生だった睦雄が結核に侵され、人から疎まれていく様子が書かれており、もちろん睦雄に非はあるものの、田舎の小さな閉鎖的な社会の怖さを感じさせられました。龍臥亭事件の結末はまぁトリックは島田さんらしい、そんなんありか?と思いつつも何となく予想ができたもので、むしろ津山事件に胸が打たれました。