整形外科医ルディ・グレイヴラインは世の変身願望症患者から金を巻き上げることに余念がなかった。

与謝野金融社長・与謝野山陽は、事業後継者の候補として、市内に住む見ず知らずの独身男女五人を集めた。

柔術の達人で、文人でもある空中楼夢裡庵先生は、れっきとした八丁堀定町廻り同心。正月早々、絵師が殺された。

「やっと、見つけた…」ナルは湖畔にたたずみ、呟く。

「因果な癖だ。臭いものには必ず首を突っ込む」高樹はつぶやく。

麻薬の売人組織の元締めパップスのシマを乗っ取ったダリル・キングは、自動車窃盗で逮捕された。

麻薬汚染、犯罪、貧困、汚職―つねに複雑な問題をかかえる巨大都市ニューヨーク。

北陸本線で知り合った女は、夫に逃げられたまま新婚旅行中の花嫁だった…。

一人しかいない、あの女だ…。敵の正体を掴んだ美冴。

バビロンに不時着したコンコルドの乗客たちは防衛陣地を築き、リシュに率いられたアラブ人ゲリラへの必死の抵抗を開始した。

佐々木貢は福井県の東尋坊で死ぬつもりだった。商社マン生活に疲れ果ててしまったからだ。

ブラック・エコー。地下に張り巡るトンネルの暗闇の中、湿った空虚さの中にこだまする自分の息を兵士たちはこう呼んだ…。

ボッシュは身内であるロス市警の監視に邪摩されながらもFBIの女捜査官エレノアとの捜査を継続。

警視庁きっての射撃の名手だった村越健次は、その天才的な腕を買われ、レバノン系アラブ人・ムラート・ケンと名を変えてCIAの秘密諜謀報員となった。

LAの法律事務所での一年は、わたしを早すぎる中年の危機へと追いやった。

たこやき 『侵入』の続編となる一作。今回は、キットの妹・ホリィ夫妻はほとんど登場せず、王女らを襲う敵との戦いに。

「醜い顔に奇抜な服装、年は殆ど六十七…」幸せな気分で唄いながら、セーラはペンキを塗りたくっていった。

現職の判事寺沢信秀が、担当中の被告人の妻岩田歌江殺人容疑で逮捕された。

結婚の記念に人を殺そう。とんでもない夫婦もいたものだ。

平野汎―名前通り平凡な高校生である。ところがある出来事をキッカケに超能力に目覚める。

箱根空間美術館の庭園に、黄金色に輝く巨大な円筒が屹立していた。

高度に道徳的な思想に支配され、近隣同士の相互監視体制までもがゆきとどいた近未来社会。

あの女が私を殺そうとしている!売れっこデザイナーの妻・千鶴の周囲で次々と起こる不審な事故。

ドナー総合病院のオーナーが別荘で撲殺された。妻の証言によると、二人組みの強盗が入ってきて夫を殺害したという。

中東平和会議に出席するイスラエル代表団を乗せ、エル・アル航空のコンコルドはニューヨークへ向かっていた。

ご存じホーギー・ミステリ本邦第3弾。元超売れっ子のコメディアン、ソニー・デイの自伝執筆のためにロスを訪れたホーグ。

ふとした不始末からごろつき侍にゆすられる身となった与之助が、思いを寄せていた娘から身を引き、ごろつきを斬って切腹するまでの心の様を描いた表題作。

日残りて昏るるに未だ遠し――家督をゆずり、離れで隠棲の日をおくる清左衛門は、日録を記すことを自らに課した。

奇怪な迷路の館に集合した四人の作家が、館を舞台にした推理小説の競作を始めたとたん、惨劇が現実に起きた。

謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた。

赤かぶ検事の官舎に、大胆にも泥棒が入った。盗まれたのバーゲンでかみさんに買ってやった指輪がひとつだけ。

リンが消え、綾子が消え、そして、ナルも消えた。朽ち果てた校舎の中で、麻衣はひとりぼっち―。

リンが消え、綾子が消え、そして、ナルも消えた。朽ち果てた校舎の中で、麻衣はひとりぼっち―。

物語の冒頭に置かれた〈作者からの注意〉に、驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち四人のリストが公開されている。

失踪人調査人・佐久間公。六本木の帝王にして、僕の長年の悪友、沢辺が突然失踪した。

智佐子の勤める三良旅行社が社運を賭けて企画したグルメツアーは、一流料亭で鮎づくしのフルコース、お泊まりは老舗旅館という豪華版。

長崎オランダ村のハウステンボス、この巨大観光地には遊園地から衣食住まで、生活のすべてがつまっている。

「大衆文芸勉強会」は、毎月一回講師を招いて二十人前後の会員が集まる地味なグループである。

ジョーダンじゃない、なんとあの飯田隆の目がハートマークになってしまった。

ソ連の2重スパイはもう1人いたのだ、それも上層部に―。

〈たぬきに天ちゅう〉―不動産会社社長宅に放火した犯人が電柱に残した貼り紙だ。

クィラランはもうすぐ父親になる男のようにそわそわしていた。ムース郡で新しい新聞の創刊に携わることになったのだ。

冬の八ケ岳山麓の別荘で、深夜、可憐な女子高校生の死体が発見される。現場は密室状態で、不可能犯罪に見える。

男を撥ね殺してしまった芽衣子の頭に悪魔の様な計画が過る。死者を甦えらせればいい。

有明海三角湾で東京在住の画家大田垣信也が水死体で発見された。熊本県警は他殺とみて警視庁に応援を求めた。

ワンマン社長の女婿ゆえに屈辱的な日々を送る野々村。

南の無医島に赴任した青年医を待ち受けていたのは、島の奇妙な風習。それは美しい自然に似合わぬ人間くさいものだった。

ジャーナリスト・風間隆平の変死に疑惑を抱いた星野昇子と柚木哲也は隆平が生前追っていたテーマを手がかりに親友の怪死の謎を解くため調査に当たる。

孔雀城―無頼の少年たちは、自分たちの寝ぐらをそう呼んだ。戦争直後の東京、焼けくずれた工場の跡地である。

標的はマフィアのボスの金庫―。

隕鉄は誰かの恋をかなえて落ちた流れ星―。ロマンチックを気取っても、一尺八寸環は女子大生にあるまじき刀鍛治。

杉原爽、19歳の春。大学へ進学した爽香は、家計の足しにと中学生・志水多恵の家庭教師を始める。

警視庁捜査一課の荒竹十三は、大学の後輩村松から、山仲間の野中恒利が北アルプス・槍ヶ岳から北穂高岳への縦走ルートで遭難したことを知らされた。

結婚を二週間後に控えたわたしにとって、その事件は他人事とは思えなかった。

山陰の名湯をめぐる一行九人の親睦旅行中、メンバーの一人が殺害された。事件は未解決のままの一年後、追悼旅行が企画され―。

ロシア革命後の国内戦で白軍の最高統治者だったコルチャーク。

第二次大戦中、コルチャークの金塊の存在を知ったナチは、それを奪い取ったという。そして、その金塊は…。

祭り見物の赤かぶ仮装行列殺人に遭遇！！ 信州名物、五平餅の“元祖と本家”争いをめぐる複雑な人間模様が！？ 祭りに沸く木曽妻籠宿。

子供たちの玩具に隠された秘密を見つけだせ。地球輸入基準局はやっきになった他の星から送られてくる輸入玩具をチェックする。

精魂こめて執筆し、受賞まちがいなしと自負した推理小説新人賞応募作が盗まれた。

聖京大学医学部講師として嘱望されている優秀な外科医の夫が死んでくれたら…。

新日本航空の花のスチュワーデス、通称・エー子とビー子。同期入社でルームメイトという誰もが知る仲よしコンビ。

最新設備を誇るアラスカの石油基地にパイプライン破壊の予告状が届き、次いでポンプ・ステーションが爆破された。

名推理を発揮し続ける笹谷美緒&黒江壮の名コンビシリーズ初登場の記念碑的本格ミステリー長編。

二階堂警部の妻でタロット占いの名手・日美子は、上越新幹線「あさひ」の車中で瀕死の綾乃木亜以を発見した。

奥田信治は若い新聞記者。時は明治20年代。

1代で財をなした早川卓次は熱烈なSLファンでもあった。

実業家・黒住泰造のもとに、“殺されかけたお前の息子より”という奇妙な脅迫状が届いた。

事件の発端は京都・島原での華麗なる大夫道中のさなかだった。桔梗大夫が殺されたのだ。

ニューヨークの喧噪を離れ、ペンシルバニアの片田舎で、執筆活動のかたわら夫や息子と穏やかに暮らすことを夢見たイーディス。

寝たきりの生活を続ける伯父ジョージと成人後も無気力でまったく働く気のない息子クリッフィー。

初めはよくある事件に思えた。まだ若い主婦の、突然の失踪。

奇妙な首吊り死体だった。その男は口にティッシュを詰め、コマのように回転していた。

奇術とミステリーのみごとなドッキング。

“五族協和の王道楽土を築くため満州を奪る”関東軍参謀石原莞爾の夢に共鳴した元陸軍大尉賀屋達馬は、莫大な軍資金工作を引き受けた。

宣教師ルイス・フロイスは怖ろしい日本の魔術を見た―。

鬼女紅葉が敵将平維茂に毒酒を飲ませたという伝説ゆかりの長野県戸隠・毒の平で、県実業界の首領武田喜助の毒殺死体が発見された。

男は、重役秘書である恋人のコネで、大会社に入社後、専務令嬢と知り合い、結婚にこぎつけた。

「私を、異界へ喚んだのは、誰?」海に映る美しい月影をぬけ、ここへ連れてこられた陽子に、妖魔は容赦なく襲いかかり、人もまた、陽子を裏切る。

琵琶湖畔、ひとり旅を楽しむ史絵のまどろみは唸るような男の歌声で破られた。

北海道の最北端、宗谷岬の高台に斜めに傾いて建つ西洋館。

広重は幕府に暗殺された?若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。

卒業か留年かの瀬戸際に立つ高校生の冴木隆と、不良中年私立探偵の父・涼介。

クレアは怯えていた。合衆国大統領として任期終盤を迎えた夫ニコラス。

とある地方の高校に伝わる奇妙なゲーム。三年に一度、学園祭で行われるそのゲームは、学校の運命を占えると言われていた。

四谷にある老舗の呉服屋の座敷に、亡くなった先代の主人とおかみが現われたり、米沢町の江戸染屋の娘が、龍神さまの申し子だという噂が広まったり…。

神戸の異人館に住む日本人の若い女の元へ英国の大富豪ジョン・ポール・ゴッティの使いだという男が現われた。

教会の礼拝の最中に信者が刺殺され、つづいて礼拝をとりおこなった牧師も謎の死を遂げた。

“額田王の秘密を教える”との謎の手紙を遺し、一人の女が殺された。筑波山や潮来を巡る〈万葉の旅〉の参加者・山際房江だ。

田園調布の路上に乗り捨てられた朱いジャガーの中で、一流デパートの重役夫人が絞殺されていた。

白昼のテニス・クラブで、女性の焼死事件が発生。死者として18年前に忽然と姿を消した女子大生が浮上する。