罪深き緑の夏



※タグの編集はログイン後行えます

【この小説が収録されている参考書籍】
オスダメ平均点

1.00pt (10max) / 1件

5.50pt (10max) / 2件

Amazon平均点

4.27pt ( 5max) / 11件

みんなの オススメpt
  自由に投票してください!!
0pt
サイト内ランク []E
ミステリ成分 []
  この作品はミステリ?
  自由に投票してください!!

0.00pt

18.00pt

0.00pt

73.00pt

←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)1988年12月
分類

長編小説

閲覧回数2,914回
お気に入りにされた回数0
読書済みに登録された回数2

■このページのURL

■報告関係
※気になる点がありましたらお知らせください。

罪深き緑の夏 (角川文庫)

1991年03月01日 罪深き緑の夏 (角川文庫)

12年前の夏、“蔦屋敷”と呼ばれる熱海の洋館で、淳は白いドレスの少女百合に出会った。幼い少年の日の、謎めいてエキゾチックな邸での記憶そのまま、今、淳の目の前に百合が居る。兄の婚約者として、事故で動かなくなった体を横たえ眠っている―。画廊の火災を発端に度重なる災厄、死までも華麗な舞台装置とし、耽美な物語世界を独得な個性で描く。森村誠一氏、夏樹静子氏絶賛の、横溝賞受賞女流の長編ミステリー。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点1.00pt

罪深き緑の夏の総合評価:7.92/10点レビュー 12件。Eランク


■スポンサードリンク


サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

自分には全く合わなかった。

横溝正史賞受賞後第1作の本書はなんとも幻想味溢れるミステリ。

熱海にある「蔦屋敷」と呼ばれる洋館をひょんなことから訪れた画家の山崎淳はそこで百合という美少女に出会う。12年後、淳の腹違いの兄の婚約者として百合と再会して以来、奇怪な事件が続発する。画廊で火事が起こり、淳の絵が焼失し、画廊の主人が焼死してしまう。さらに百合の兄はドライヴ中に事故を起こし、百合を半身不随にしてしまう。

全編貫かれるのはデビュー作『時のアラベスク』の世界観を更にもっとディープに耽美の方向へ推し進めた幻想的なミステリ。『時の~』はちょっとBL系の香りが漂っていたが、本作ではロリコン趣味を巡る兄弟の狂気の愛という味わい(すみません、こっち系の世界は疎いので、独断と偏見で書いてます。大いに勘違いしていたらゴメンナサイ!)。
森に佇む洋館にそこに住まう美少女という設定からして禁断の匂いを感じさせるし、その彼女に恋する腹違いの兄と父親の弟子と主人公の三つ巴というのも既にカタストロフィの予兆の足音が聞こえてくるのが解る。一種毒気ともいえるこの怪しい世界はなんとも現実離れしている。綺麗なバラには棘があるというが、本書はまさにそれ。
こういうのが好きな人には本書は堪らないかもしれない。秘密の果実の味わいに加えて、ミステリとしての謎と真相が盛り込まれているのだから、没頭すれば没頭するほど、陶酔感とカタルシスが得られるだろう。

しかしやはり私はこういうのはダメ。どうにものめりこめなく、生理的に受け付けない。好きな作家トレヴェニアンでさえ、同趣向の『バスク、真夏の死』は受け付けられなかった。
従って本書の評価は完全に私の趣味と嗜好の違いによる物だ。
本書の表紙も天野氏であるが、既に絶版である。私も既に売ってしまい、手元にない。作者もすでに亡くなっている事から、本書もまた出版界の奔流に飲まれて消え去る1冊になっていくだろう。もし持っている方がいれば、もはや手に入らない1冊なので、私の評価を参考せず、新しい目で読むことを願っている。

Tetchy
WHOKS60S
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11:
(5pt)

最高

雰囲気が最高
ラストに向けてどんどん妖しくなっていく
美しくて儚い世界……
最後のほうで登場人物たちの本心をある程度知れた
この状態でもう1回最初から読み直したい

何もかもを種明かししてくれてる訳じゃないから想像の幅も広げ放題
舞台設定から絶対好きなやつだって分かってたので期待通りです…!
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
4041785022
No.10:
(4pt)

おもしろい!

とにかく、おもしろい! 一気に読めます。オススメです
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
4041785022
No.9:
(3pt)

美術知識がないと楽しめないかも

美術や芸術に興味もなく知識もない私は楽しむことができませんでした。
それらの固有名詞が多く登場しとにかく読んでいて情景を思い描くのが難しく、作品世界へとすんなりと入っていけませんでした。
凡人には難しい読み物に感じました。
またミステリー要素も多いですが、匂わせが多くスッキリと解決もしないのでモヤモヤが残りました。
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
4041785022
No.8:
(1pt)

内容以前の問題が気になってしまい。

服部まゆみさんの作品は、以前『この闇と光』を読んでいます。その際は特に気にならなかった憶えがあるのですが、こちらの作品は、内容以前に日本語の間違いの多さに辟易しました。蔦屋敷の住人である鷹原家は元華族のお家柄の設定なのですから、間違った敬語満載では、設定からしてもうオシマイです。「おっしゃられる」「見えられる」「伺わせていただく」「拝見させていただく」、すべて大間違いです。正しくは「おっしゃる」「見える」「伺う」「拝見する」です。中でも「見えられる」は流石に初めて見た間違いでした。最近はこうした間違いがまるで正しいかのように使われていますけど、こちらは90年代の作品なのに、ちょっと酷すぎますね。また百合が「仕方がございません」という場面がありますが、「仕方がない」で一つの言葉なので、丁寧に言うなら「仕方がないことでございます」です。
私は皆川博子さんの作品が大好きで、山尾悠子さんも好きです。「ファンが被る」という意見も聞きますが、服部まゆみさんについては、私はダメです。文章が美しいと書かれている方が多いのですが、私には頑張って耽美な世界を描こうとしているようにしか思えず、鷹原家の面々が出てくると、秋吉理香子さんの『暗黒女子』で描かれたふた昔前の少女マンガのようなお嬢様学校を思い出してしまい、むずむずしてきました。ついでに澁澤龍彦作品も大好きなので、鷹原龍由のモデルが澁澤さんなのはすぐにわかりましたけど、彼が出てくるたびに「いや、こんな得体のしれない気持ち悪い人じゃないと思うんだけど」と違和感が拭えませんでした。要は、全体に陳腐なのです。
多分、なのですが、このお話が外国の設定だったら、こんなに私もボロクソに思わなかったと思います。日本が舞台では、ありえないんですよ。無理がある。それにミステリーとしても、そこまで面白くもないです。太郎があんなにも淳を妬む理由が乏しいし、あのお屋敷の兄妹の近親相姦もお約束な印象です。『この闇と光』のオチも予想外というより、荒唐無稽でしたし、服部さんの作品は(この2作品のみで言えば)小説というより少女マンガに近いように思えます。
絶賛しているレビューが多い中、水を注すようですが、作家さんなら日本語はちゃんと書いて欲しいと思うので酷評となりました。そして、皆川さん、山尾さんファンとしては、お二人の流麗な文体と比べるのは、勘弁していただきたいです。
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
4041785022
No.7:
(5pt)

罪深き緑の夏

TANAKA AZUSAさんの魅惑的な装画
とあいまって、一生手元に置いて置きたい本です。

罪深き緑の夏。

禁断の果実を
少しずつ、
口の中に含んでいくような
感覚と錯覚。

生活感のない、
真空のような森の中の
洋館に棲む美しい兄妹
彼らに
魅了される異母兄弟。

物語は鋭利に場面展開していく。
あくまでも、美しく、、、

濃密で謎めいた
人間関係に失神しそうな夏が
終わった。
何も答えを残さずに‥

ただ、ただ、
ゴシックロマンに
酔いしれるような恥美と少しの不道徳さを持ち合わせる本だった。
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
4041785022



その他、Amazon書評・レビューが 11件あります。
Amazon書評・レビューを見る     


スポンサードリンク