金田一耕助、パノラマ島へ行く
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金田一耕助、パノラマ島へ行くの総合評価:
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パノラマ島も獄門島も明智も金田一も | ||||
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芦辺拓氏の作品は実はミステリはまだ未読、ホラー幻想系のものを2作読んだだけです。本格ミステリの域にはおさまらないちょっと風変わりで凝った作品が多い印象です。こちらもそうですが、明智と金田一を中心にしたこんなシリーズがあるとは今まで知りませんでした。 作品の土台については、レビューアの腐乱鬼博士様がとても丁寧に説明してくださっていますね。 元になった江戸川乱歩作「パノラマ島奇談」と横溝正史作「獄門島」、それぞれで活躍する探偵役の明智小五郎と金田一耕助を入れ替えて登場させたらどうなるか?という試みで、非常に斬新だと思います。乱歩も横溝も大好きなファンとしては「これは絶対読まなくては!」と思ってしまいました。 コミカルな部分もあり、ストーリーの出来がどうとか、犯罪やトリックがすぐれているかどうかというよりは、そのアイデアと雰囲気を楽しむ小説だと思います。 特に「獄門島」の方は小説だけでなく、何度もドラマ・映画化されているので細部まで記憶に深く刻まれていて、久々に登場人物に接して「おお、お久しぶり!」となつかしくなったり、島の風景描写にかつて旅行に行った場所へ戻ってきたような気持ちになりました。ファンにとってはたまらない作品だと思います。 未読の方は「パノラマ島奇談」と「獄門島」の後(映画でも)に本書を読まれた方が楽しめると思います。 | ||||
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ミステリ好き、コアなファン向けの作品で、これだけ読むと、どこが面白いのと言うことになりそう。本歌がかなり長いが、面倒でも読んでから・・と言う作品だろう。 | ||||
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今回は「島」をキーワードに明智と金田一の両者が互いの代表作の舞台となった島(『パノラマ島奇談』『獄門島』)を……つまりは江戸川乱歩が創造したパノラマ島へ横溝正史が生み出した金田一耕助が…、横溝正史が創造した獄門島へ江戸川乱歩が生み出した明智小五郎が……訪れてそこで起こった事件に挑んだ活躍を描いている。 ・ 三重県志摩郡、伊勢湾の南端に浮かぶ「パノ ラマ島」!菰田家の当主である源三郎が造り上げた巨大な楽園は今や廃墟となっていた。この地を一大ワンダーランドとする計画のもとに建設会社社長の風間に誘われた旧友の金田一耕助だが……「金田一耕助、パノラマ島へ行く」 ・ 岡山、広島、香川の三県の県境の瀬戸内海に浮かぶ「獄門島」!かつて世間を騒がす大きな犯罪の舞台となったその島へ妻の文代、助手である小林少年を連れて旅の途中の興味本位で訪れた明智小五郎だが……「明智小五郎、獄門島へ行く」 『』は定職にもつかずに理想郷を夢見る売れない小説家・人見広介が大学の同級生で自分と瓜二つの大富豪である菰田源三郎が病死した事を知った事により、蘇生して源三郎に成りすました広介が自身の思い描いていたある壮大な計画を実行に移す物語だ。 『』は瀬戸内海に浮かぶ「獄門島」においてその島の大地主であった鬼頭家が本鬼頭と分鬼頭に別れて対立していた。本鬼頭の跡取り息子である千万太の死を知らせに訪れた戦友の金田一耕助だが、その事が鬼頭家の間で大きな災いをもたらすこととなる物語だ。 どちらも元の原作は読んでいたので本作を読んでいくうちになんとなく元のエピソードを思い出して懐かしかった。『パノラマ島』だと人見広介と菰田源三郎、『獄門島』だと本鬼頭と分鬼頭というキーワード……。 以前、金田一耕助シリーズの映像化の話の時に演者が変わっても物語は『』『』を始めとする定番モノを繰り返しリメイクされるのでだいたい物語の展開がわかってしまうので『』『』のようにオリジナルのストーリーを作ればイイのに常々思っていたが、今回たまたま本作を目にして読んでみて面白かったのでこれからもこのような二次創作がどんどん作られて金田一耕助シリーズ(明智小五郎も)の作品の幅が広がって、その時代その時代の名作が生み出されて、未来永劫に金田一耕助も明智小五郎も語り継がれると思うのでこれからもこのような二次創作が作られ続けてほしいと思います。いずれは本家を超えるような傑作が生み出されるのではないかと思います。 ちなみにこのシリーズは過去に二度映像化されているので本作もぜひ金田一耕助:、明智小五郎:で第3弾をお願いしたい。 あと、本件関連の映像化作品として『』〈1969〉『』〈1977〉はオススメです。 | ||||
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芦辺拓先生描く、金田一耕助&明智小五郎パスティーシュ第三弾。 といっても、本書ではオリジナルの作風に寄せるのはやめてしまい、登場人物と舞台設定を拝借した程度で全開の「芦辺節」であります。 オリジナルの金田一や明智たちなら有り得ない言動やあの事件のあの舞台であんなことが起きてしまうプロットに、オリジナルのファンは大笑いするのか、それとも激怒するのやら。金田一&明智よりも、使い勝手がよかったのか、風間俊六と文代さんが何だか生き生きしています。 廃墟と化したパノラマ島で事件が起こる表題作は、原典では背景としてしか描かれなかった「無名の脇役たち」をクローズアップするという着想がまことに素晴らしい。なるほど、これは思いも寄らなかった視線でした。 後半は舞台を移して、すっかり観光気分の明智夫妻+小林少年の獄門島訪問記。原典の雰囲気は微塵も残っておりません。完全に少年探偵団が獄門島を食ってしまって、いつ怪人二十面相が出てくるのかハラハラさせられます。そして何より、「あのテーマ」を本当にBGMにしてしまう(!)小林少年+αの活躍はおっさん世代感涙モノ。 でも、一番印象深かったのは、金田一視点から言及される明智の履歴の気味悪さ(メタ的には設定変更の節操のなさ)だったり。 | ||||
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