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罪深き緑の夏



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【この小説が収録されている参考書籍】
罪深き緑の夏
罪深き緑の夏 (角川文庫)

罪深き緑の夏の評価: 4.27/5点 レビュー 11件。 Eランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.27pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(5pt)

最高

雰囲気が最高
ラストに向けてどんどん妖しくなっていく
美しくて儚い世界……
最後のほうで登場人物たちの本心をある程度知れた
この状態でもう1回最初から読み直したい

何もかもを種明かししてくれてる訳じゃないから想像の幅も広げ放題
舞台設定から絶対好きなやつだって分かってたので期待通りです…!
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
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No.10:
(4pt)

おもしろい!

とにかく、おもしろい! 一気に読めます。オススメです
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
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No.9:
(3pt)

美術知識がないと楽しめないかも

美術や芸術に興味もなく知識もない私は楽しむことができませんでした。
それらの固有名詞が多く登場しとにかく読んでいて情景を思い描くのが難しく、作品世界へとすんなりと入っていけませんでした。
凡人には難しい読み物に感じました。
またミステリー要素も多いですが、匂わせが多くスッキリと解決もしないのでモヤモヤが残りました。
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
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No.8:
(1pt)

内容以前の問題が気になってしまい。

服部まゆみさんの作品は、以前『この闇と光』を読んでいます。その際は特に気にならなかった憶えがあるのですが、こちらの作品は、内容以前に日本語の間違いの多さに辟易しました。蔦屋敷の住人である鷹原家は元華族のお家柄の設定なのですから、間違った敬語満載では、設定からしてもうオシマイです。「おっしゃられる」「見えられる」「伺わせていただく」「拝見させていただく」、すべて大間違いです。正しくは「おっしゃる」「見える」「伺う」「拝見する」です。中でも「見えられる」は流石に初めて見た間違いでした。最近はこうした間違いがまるで正しいかのように使われていますけど、こちらは90年代の作品なのに、ちょっと酷すぎますね。また百合が「仕方がございません」という場面がありますが、「仕方がない」で一つの言葉なので、丁寧に言うなら「仕方がないことでございます」です。
私は皆川博子さんの作品が大好きで、山尾悠子さんも好きです。「ファンが被る」という意見も聞きますが、服部まゆみさんについては、私はダメです。文章が美しいと書かれている方が多いのですが、私には頑張って耽美な世界を描こうとしているようにしか思えず、鷹原家の面々が出てくると、秋吉理香子さんの『暗黒女子』で描かれたふた昔前の少女マンガのようなお嬢様学校を思い出してしまい、むずむずしてきました。ついでに澁澤龍彦作品も大好きなので、鷹原龍由のモデルが澁澤さんなのはすぐにわかりましたけど、彼が出てくるたびに「いや、こんな得体のしれない気持ち悪い人じゃないと思うんだけど」と違和感が拭えませんでした。要は、全体に陳腐なのです。
多分、なのですが、このお話が外国の設定だったら、こんなに私もボロクソに思わなかったと思います。日本が舞台では、ありえないんですよ。無理がある。それにミステリーとしても、そこまで面白くもないです。太郎があんなにも淳を妬む理由が乏しいし、あのお屋敷の兄妹の近親相姦もお約束な印象です。『この闇と光』のオチも予想外というより、荒唐無稽でしたし、服部さんの作品は(この2作品のみで言えば)小説というより少女マンガに近いように思えます。
絶賛しているレビューが多い中、水を注すようですが、作家さんなら日本語はちゃんと書いて欲しいと思うので酷評となりました。そして、皆川さん、山尾さんファンとしては、お二人の流麗な文体と比べるのは、勘弁していただきたいです。
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
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No.7:
(5pt)

罪深き緑の夏

TANAKA AZUSAさんの魅惑的な装画
とあいまって、一生手元に置いて置きたい本です。

罪深き緑の夏。

禁断の果実を
少しずつ、
口の中に含んでいくような
感覚と錯覚。

生活感のない、
真空のような森の中の
洋館に棲む美しい兄妹
彼らに
魅了される異母兄弟。

物語は鋭利に場面展開していく。
あくまでも、美しく、、、

濃密で謎めいた
人間関係に失神しそうな夏が
終わった。
何も答えを残さずに‥

ただ、ただ、
ゴシックロマンに
酔いしれるような恥美と少しの不道徳さを持ち合わせる本だった。
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No.6:
(5pt)

耽美なゴシックミステリ

蔦屋敷―。猛々しいまでの蔦の群生に覆われた孤高の舘につどう、画家、作家、美男、美少女…。世俗の匂いから隔絶したような舞台と人物を配して構築されたゴシックミステリである。横溝正史賞受賞後の第二作ということで、新人らしいこなれ切れない硬さがやや感じられるものの、大きな瑕疵とはならず、丁寧に選ばれ組みあげられた言葉のアラベスクが、蠱惑的な幻影の舘を構築している。

舘もののミステリとはいえ、綾辻行人などの新本格的な、トリッキーな謎解きの醍醐味をもとめる作品ではない。無言の静謐を守りながらも、獰猛にもつれ合い絡みあう緑の叢生のような、愛と美と背徳が萌えたつ異界のドラマに、しばし真夏の蜃気楼の妖しい美しさを見て、静かな酩酊を楽しむのが正しい読み方だろう。インパクトのあるカバー画も美しい…。
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No.5:
(5pt)

美と狂気

主な登場人物は四人。腹違いで二人とも駆け出し画家の兄・弟と、共同で悪魔的な小説を書いている兄・妹。それぞれが美意識にこだわりある芸術家気質で、そんな四人の運命が交差すれば事件が起こらないはずもなく・・・・・・という物語。
なかでも小説家の方の兄が強烈。キレッキレの危ない奴なのだけど、カリスマがひしひしと伝わってきて、こんな人物に実際会ったら怖いけど魅了されてしまうだろうなと思う。読後はなんだか切ない気持ちになる、夏に読むに最高の小説でした。
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No.4:
(4pt)

感想文です

『ハムレット狂詩曲』のラストが明るく痛快、『この闇と光』のラストが切なさや哀愁を想わせるものなら、この『罪深き緑の夏』は多くの謎が残るラストだと思いました。一作品目の『時のアラベスク』は全てのカラクリが解ける内容のものだっただけに、二作品目であるこの作品には敢えて明瞭のなさを取り入れたのだろうかと考えました。個人的な読解力や推理不足等もあるかもしれませんが、言葉や科白のニュアンスから登場人物達の過去や関係性をイマイチ読み取る事が出来なかったので、星を一つ引かせて貰いました。人によってはそのせいでモヤモヤ感が残る作品かもしれません。
主人公は醜く、主人公の兄は美しいような表現で書かれていましたが、主人公に対して具体的な醜さを表現する言葉が無いのと、基本的に主人公が自分で自分をそう評価しているだけの描写が多いので、目立たないけれど実は可愛らしい(や整った)顔をしている等の設定を主人公につけて読んだりするのも面白いかもしれません。
耽美や背徳感といった要素がありますが、雰囲気を比べると個人的にはこの闇と光の方が好みでした。
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No.3:
(5pt)

美しいミステリー

古い洋館と美しい兄妹、子どものころの夏の記憶…少女漫画的な美しい設定でありながら、屈折した内面故に起こる様々な事件。 色々な人の思いが交錯して悲劇へ。 とても良くできたストーリーで面白かったです。 読み終わってすぐに二回目読み直しました。 鷹原氏は何が「君だと思っていた」のでしょうか。 由里香が読んでいた紙束は何だったのでしょうか。 オススメの一冊です。
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No.2:
(5pt)

服部氏特有の、上質な耽美の世界

 氏の最高傑作「この闇と光」から入り込み、一時期入り浸った独特の美しい世界。はっきり言ってしまえば耽美小説なのだが、この方が描くとどんな題材も上質な光を発するようになる。舞台となった美しい洋館、真夏の草の匂い、頭のすみに残るミステリアスな記憶の断片、すべてが夢のようで、どこかに残酷さを秘めている。
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No.1:
(5pt)

お伽噺のように美しいミステリー

この小説には、私が考える「ミステリー」の全てが詰まっています。
まるで詩の一節のような美しいタイトルそのままのストーリーです。
「眠りの森の美女」を思わせる洋館に住む美しい兄妹、そしてこの妹の「百合」に惹かれる醜い主人公と美男の異母兄。子供の頃の夏の日の一日の秘密が、愛憎でタペストリーのように美しく複雑に紡がれて、12年後の放火や殺人事件へと繋がっていきます。近親相姦や同性愛など、下手をすれば安っぽい耽美小説に堕する要素が繊細で美しい文章にお陰で効果的に散らばり、上質の小説に仕上がっています。読者と知恵比べするような捻ったトリックは用意されていませんが、私はそのような物理学の試験のような長々としたトリックの説明はかえって小説としての流れを損なうと思いますので、これで十分だと思います。それよりも、童話にひっかけたロマンティックともいえる(どういう意味かは読んでくださればわかります)なトリックに初めて出会い、感心しました。ミステリー小説、というよりはミステリを味付けにした珠玉の耽美小説と読んだほうが正しいのかもしれません。
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
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