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罪深き緑の夏



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【この小説が収録されている参考書籍】
罪深き緑の夏
罪深き緑の夏 (角川文庫)

罪深き緑の夏の評価: 4.27/5点 レビュー 11件。 Eランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.27pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(1pt)

内容以前の問題が気になってしまい。

服部まゆみさんの作品は、以前『この闇と光』を読んでいます。その際は特に気にならなかった憶えがあるのですが、こちらの作品は、内容以前に日本語の間違いの多さに辟易しました。蔦屋敷の住人である鷹原家は元華族のお家柄の設定なのですから、間違った敬語満載では、設定からしてもうオシマイです。「おっしゃられる」「見えられる」「伺わせていただく」「拝見させていただく」、すべて大間違いです。正しくは「おっしゃる」「見える」「伺う」「拝見する」です。中でも「見えられる」は流石に初めて見た間違いでした。最近はこうした間違いがまるで正しいかのように使われていますけど、こちらは90年代の作品なのに、ちょっと酷すぎますね。また百合が「仕方がございません」という場面がありますが、「仕方がない」で一つの言葉なので、丁寧に言うなら「仕方がないことでございます」です。
私は皆川博子さんの作品が大好きで、山尾悠子さんも好きです。「ファンが被る」という意見も聞きますが、服部まゆみさんについては、私はダメです。文章が美しいと書かれている方が多いのですが、私には頑張って耽美な世界を描こうとしているようにしか思えず、鷹原家の面々が出てくると、秋吉理香子さんの『暗黒女子』で描かれたふた昔前の少女マンガのようなお嬢様学校を思い出してしまい、むずむずしてきました。ついでに澁澤龍彦作品も大好きなので、鷹原龍由のモデルが澁澤さんなのはすぐにわかりましたけど、彼が出てくるたびに「いや、こんな得体のしれない気持ち悪い人じゃないと思うんだけど」と違和感が拭えませんでした。要は、全体に陳腐なのです。
多分、なのですが、このお話が外国の設定だったら、こんなに私もボロクソに思わなかったと思います。日本が舞台では、ありえないんですよ。無理がある。それにミステリーとしても、そこまで面白くもないです。太郎があんなにも淳を妬む理由が乏しいし、あのお屋敷の兄妹の近親相姦もお約束な印象です。『この闇と光』のオチも予想外というより、荒唐無稽でしたし、服部さんの作品は(この2作品のみで言えば)小説というより少女マンガに近いように思えます。
絶賛しているレビューが多い中、水を注すようですが、作家さんなら日本語はちゃんと書いて欲しいと思うので酷評となりました。そして、皆川さん、山尾さんファンとしては、お二人の流麗な文体と比べるのは、勘弁していただきたいです。
罪深き緑の夏 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:罪深き緑の夏 (角川文庫)より
4041785022

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