人気作家、哲村玲次郎の他殺体が発見された。捜査線上に、彼の恋敵である浅田利行が直ちに挙がった。

早川法律事務所に所属する失踪人調査のプロ佐久間公が、ボトル一本の報酬で引き受けた仕事は、かつて横浜で遊んでいた“元少女”を捜すことだった。

学園紛争、デモ、フォーク反戦集会。1960年代、杜の都・仙台。

警視庁捜査一課の北条早苗が旅先の「ひだ３号」の車内で毒殺事件に遭遇。

祇園祭の夜、京都・鴨川べりの納涼床で奇怪な事件が起きた。

失跡した青年、水町俊の後を追った元一等航海士・神尾修二はアフリカ・コートジボワールに降り立った。

4月30日金曜日の夜、昇進の知らせをもって家に帰ったが妻は留守。

「八人がわたしの手にかかって死ぬだろう。」こう告白する殺人者。

ニューヨークからロンドン転任を前に日本へ一時帰国した理矢子の父が行方不明に！　理矢子は父の最後の葉書を頼りに、京都から山口へ父の足跡を辿る…。

その執念深さで捜査一課の名物刑事と言われた奥田が、退職直後、木曾の宿場町で失綜した。

明朝未期の海商を父に、日本人を母に持った鄭成功は、海上貿易の巨利を背景に、父を屈伏させた清朝と対決する。

ワシントンの名門小学校に通う映画女優の娘マギーと財務長官の息子マイクル。

捜査を命じられたワシントン市警のアレックス・クロスは心理学の博士号を持つスター刑事だ。

旅行会社の辣腕営業マン姉小路公夫の愛人が旅行先のホテルで何者かに瀕死の重傷を負わされた。

ここは英国のカントリーハウスの一室。一堂に会すは、退役大佐、伯爵夫人、神父、英国の大富豪、等々。

わたしに命令できるのは、わたし自身だけよ―空手の達人にして美貌の女探偵V・I・ウォーショースキーは、『サマータイム・ブルース』でデビューして以来、ミステリ・ファンだけでなく、現代の女性たちに勇気と元気を与えつづけている。

杉原爽香、二十一歳の冬。中学時代の恩師・河村布子の家を訪ねた爽香は、河村家に居候中の女の子・由季と劇的に出会った。

天保十三年春。

スズキさんは40歳で、広告会社の副社長。妻と一人息子と暮らす、いまでは立派な中年だ。

都内のカルチャーセンターでミステリー教室の講師を務める売れない作家・与謝野憲吉は、人気作家の杠葉啓に異常な嫉妬を燃やし、講座でもつねに彼の小説を批判の槍玉にあげていた。

夏の夜を乱舞する哀愁と情趣に満ちた郡上躍り。

佐田教授を団長とする後鳥羽上皇の遺跡発掘調査団の様子をルポするため、浅見光彦は一員として隠岐・中ノ島を訪れた。

国文学を専攻する女子大学院生・佐治貴恵と担当教授の白倉が隠岐・中ノ島を訪れた。

常住坐臥、死と隣合せに生きる葉隠武士たち。佐賀鍋島藩の斎藤杢之助は、「死人」として生きる典型的な「葉隠」武士である。

鍋島藩に崩壊の兆しあり。藩主勝茂が孫の光茂を嫡子としたためだ。

慶国に、玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、忸怩たる思いに苦悩する陽子がいた。

濃い霧の夜、後輩に売春させていた女子高生がナイフで切り裂かれて殺されるという事件が起こった。

こんがり焼けた肌、すらりと伸びた脚と長い髪。夕暮れの海辺で出会った美少女の名は美奈。

『11枚のとらんぷ』を筆頭に、『乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品―それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。

自由に愛して、不自由に愛して、落とし穴にはまる―。ひやりと研ぎすまされた男と女10の物語。

自由に愛して、不自由に愛して、落とし穴にはまる―。ひやりと研ぎすまされた男と女10の物語。

由利江は驚いた。気がついたら自分の心臓が止まっている。

出世の道を絶たれ、漫然と日々を送る英国領事官員のルウェリンに殺人事件の調査が命じられた。

浪人生・益子竜夫が何者かに刺殺された。死の直前に啄木の歌をつぶやいて…。

世界的巨大テロ組織「世界革命党」から警視庁に脅迫状がとどいた。

山口市の名刹・瑠璃光寺に遠足に来ていた資産家の小学4年になる息子、若杉博之が誘拐・殺害された。

「小さかった頃にはまだ町ん中に原っぱがあって…」先輩の原口さんが、呑み屋で知り合った男と思い出話に意気投合しているのを、ぼくはぼんやりと聞いていた。

若くて美人で柔道初段の塚原婦警と、女房に逃げられた酔いどれ警察医の花井先生の名コンビ。

剣に将来を託し、武市半平太の命ずるままに暗殺剣を振るい続けた岡田以蔵の末路(「魔剣」)。

“十二年前に九歳で失踪した金井和恵になりすまし、母親の智子が今は再婚している三浦家を訪ねよ”―これが役者の卵・戸張美里が、友人の代役で受けたオーディションでもらった最初の仕事だった。

一日じゅうヴィデオの貸出しなんてうんざり―レンタル・ヴィデオ店で働くルーンは、おとぎ話と冒険が大好きな二十歳。

名アンソロジスト鮎川哲也が選んだ珠玉の13編。読者の思考を巧みにミスリードして構成した「密室」。

六人組にいじめられて死んだ登。周囲はこの事件をうやむやにするが…。

北アルプス・槍ケ岳の観光開発をめぐり、鎬を削る若手エリート―国井、村越、弓場。

西麻布のマンションで女が殺されているとの通報が所轄の麻布署に入った。被害者は銀座のバー「やしろ」の経営者である。

人探し専門の私立探偵・桐沢香代の事務所に依頼に来た、死相ただよう佐藤志摩子が所持していた水晶の印鑑が妖しく光って…富士の裾野の自然歩道で、車に排ガスを引き入れた心中死体が発見され、事件は意外な方向へ。

スウェインズヘッド丘陵の懐深い懸谷で、ある日、腐敗し相好の区別もつかなくなった死体が発見された。

赤松と名のる怪しい男に誘われて、現金強奪に加わった北沢勝平。

芦屋の古びた洋館で新婚初夜に惨殺された花婿。半狂乱の花嫁は、庭のヴィーナス像が犯人だと証言するのだが…。

美貌の天才外科医ローアン・メイフェアは、一族の莫大な財産を相続し、ついに建築家マイケル・カリーと結婚する。

火と善行の神・プロメテウス。

日本ジャンプ界期待のホープが殺された。ほどなく犯人はコーチと判明。

18歳の売れないタレント、石川ひかりの今後の仕事はTV番組のレポーター。

信州毎朝新聞・牧田の絞殺死体が水内ダムで発見され、部下の中島が疑われた。

チェルノブイリ原発事故による放射能汚染食品がヨーロッパから検査対象外の別の国経由で輸入されていた。

次々と興信所を訪れては、およそ事件とは思われない奇妙な依頼をしていく謎の女・平林貴子。

私は戻ってきた。希望のかけらもないマンハッタンのスラム街へ。

映画界の鬼才・大柳登志蔵が映画の撮影中に謎の失踪をとげた。すでにラッシュも完成し、予告篇も流れている。

将棋の世界では現金を賭けて対局する者を真剣師と呼んでいる。その真剣師の大会が東北と関西で開催された。

「胃と腸が、体の中で切断されている」―高松病院院長・高松良一が腹部に激痛を訴え急死。

M航ジャンボ機の貨物室から、アルミ合金をとかす特殊細菌があふれだし飛行困難に。

夏休み、麻衣子は、ついに海外旅行初体験。

ショッピングに出かけたのに、いつのまにか墓地へ迷いこんだ、日下くんと麻衣子。

夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやってきた英都大学推理小説研究会の面々―江神部長や有栖川有栖らの一行を、予想だにしない事態が待ち構えていた。

スターを夢見る二人の男、修吉と一矢。それを見守る一人の女、倫子。

十八世紀の昔、村人を殺して目をえぐり出し、魔術的儀式を行なったとして火あぶりになった女性エヴァンジェリン―新作の題材を探していた歴史作家のわたしは、彼女のたどった数奇な運命に興味を惹かれた。

円城寺実矢と麻堵―それが妖精のように美しい兄弟の名だった。

二十二世紀。木星太陽化計画の調査主任本田英二は宇宙考古学者バーナード博士の突然の訪問を受けた。

木星太陽化計画の停滞に疲弊する調査主任・本田英二。

ロサンゼルスの私立探偵エルヴィス・コールは、映画監督のピーターから無名時代に別れた妻子を探してくれと依頼される。

精神ダイバー九門鳳介は、不死の秘密を探るため、秘密結社“ぱんしがる”が聖域高野山から盗んだ空海の即身仏に潜ることを決意した。

二十一歳の夏、作家志望の青年ブーンは、ジェニファとの恋を失った。

ホールを埋めた聴衆の前から、オーケストラのメンバー全員が消えた。

浅見光彦と名乗る男の、妙に手慣れた110番通報で始まった新宿歌舞伎町の殺人事件。

有能な教師にして模範的市民のコンラッドの運命は、あの夜から大きく狂いはじめた。

親友モーラの結婚式でマイアミを訪れた探偵リーガンは、老人アパート〈たそがれ荘〉に住むモーラの伯父リッチーの身辺警護を頼まれる。

犠牲者の耳は切り取られ、別の男から切断された小指が差し込まれていた。

血なまぐさい風が吹く居合道場、一心館。完全な密室状態の中で、二つの白装束の惨殺死体が発見された。

ピムは希代の詐欺師だった父のもとで、幼いころから二重生活を送り、しだいにスパイの適性を身につけていった。

失恋の痛手を癒すために、ヨーロッパ・ツアーに参加した穂積裕希子。

『スペイン階段』のリヴァイヴァル上映を観た帰り道、サリーは一台の車があとをつけてくるのに気がついた。

嵐の夜、悪魔は18歳の美少女スター松永栞に襲いかかった。毒殺、絞殺、撲殺、刺殺、溺殺。

白馬岳山頂で偶然に出会った三人の若者は、「青春の抵抗の記念」を理由に、大金を強奪し二度と会わない約束で下山した―。

坂本龍馬の命日十一月十五日、その墓前で切腹事件が起きた。

下北半島の付け根にある町で、新婚間もない若妻が刺殺された。

聖地に巡礼に出たが旅の途中で死んだ商人の柩が修道院に着いた。

湯原直子がある邸から持ち帰った稀覯本は、直子の勤める古書店の客磯部の蔵書から消えた品だった。

都内のホデルで謎の男に死の直前、赤ん坊の入った篭を渡された私立探偵・冴木涼介と隆の親子は、男と赤ん坊の身許を探る。

海の下の、奥の奥で眠っている神の夢。大地をうごめき、すべてを食い尽くす不快なブガン。

脳移植手術を受けた青年にしのびよる灰色の恐怖。君を愛したいのに、愛する気持が消えてゆく…。

東京・国立市の豪邸で謎の殺人事件が起きた。

そもそも一杯の酒につられて素性の知れぬ男の話なんかに耳を傾けたのが間違いだった。

美貌の探偵・唐渡美知子は原宿の自宅マンションでサイレンサー付きの拳銃に狙われた。

地面に縛りつけられ無残に殺された犠牲者たち―カップルばかりを狙った三件の連続殺人の容疑者が逮捕された。

〈プタ・クリーク連続殺人事件〉の公判が始まるが、訴訟を指揮するポールら検事局の前には、さまざまな難問がもち上がる。