門前通りのカラス
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このシリーズ 順番に購入して2年かけてやっとここまで。気長に続きを探します。 | ||||
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毎回愛すべきカドフェルとヒューの事件の解決方法は心温まるものがありますが、今回はエイルノス神父の葬儀の際に話したラドルファスの説教が素晴らしかった。自分自身にまた教区の人々に、そして読者にも響く内容のものだった。「---完全無欠の追求さえも、それが他人の権利や必要を侵害する場合には、罪となりうるからだ。-----例え仕事ぶりが不完全で、少々の誤りがあろうとも、つまずいたものを助け起こす人間の方が、他人をかえりみずに一路邁進する者よりはるかによいのである。」ラドルファスは修道院長にふさわしい尊敬と敬愛に値する人物として描かれていると思う。 エイルノス神父は教区の人々に対し、愛ではなく罰を与えるという厳しい神父であったので、恨みを抱く人も多かった。それ故川の中で死体で発見された時、誰にも殺す動機はあり殺人者になりうるケースだったので、一気に最後まで読んでしまいました。 前任の優しかったアダム神父の元で働いていたシンリックが最初にエイルノス神父の死体を発見したのだが、彼はそのことを最後まで黙っていた。そのことにシンリックの怒りが表現されているように感じます。あるいは作者のエリス女史のエイルノス神父に対する鉄槌であったかもしれない。 エイルノス神父が殺されたか、事故か最後まで分からないところがこの事件を面白くするツボかな?と思います。 | ||||
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1141年12月、シュルーズベリ大修道院院長ラドルファスはヘンリー司教から公会議への出席を求められる。そこで、アダム神父の死後、空席となっていた教区司祭の後任として、エイルノス神父を伴って帰り、エイルノスは家政婦ハメット夫人とその甥ベネットを連れて司祭館に落ち着く。 エイルノス神父は学識、見識ともに高い人物であったが、教区司祭として何より必要な資質──謙虚さと寛容に欠けていた。未熟児として瀕死の状態で生まれた赤ん坊に洗礼を授けるよりもみずからの祈りを優先した。洗礼を受けることなく亡くなった者は教会の墓地に葬ることはできないため、遺族は深い悲しみと憤りを隠せない。また、若干軽率ではあるが小鳥のように明るい娘を「改心していない」という理由で教会から追い出し、絶望した娘は水車池で死んだ。子どもたちは神父を恐れて近づこうともしない。 降誕祭の前夜、修道院への帰途を急ぐカドフェルは怒り狂ったエイルノスを見かける。翌朝、エイルノスが水車池で溺れ死んでいるのを発見される。 エイルノスの死は事故であったのか、殺人だったのか。カドフェルの推理が展開される。 聖職者との確執、そこから生じた哀しみ……聖職とは何なのか、何のためにあるのかを考えさせられた。 | ||||
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中世のイギリスの修道院を舞台に修道士カドフェルの活躍するシリーズ12作目。 今回は修道院の門前通りを含む教区に新しく任命された司祭が来たことから事件がはじまる。この司祭、前任者のようにおおらかな心の持ち主ではなく、とても厳しい人物。人々に「カラス」とあだ名され嫌われていた。が、ある日死体となって見つかった。住民は大喜びだったが、真相を知らなくてはならぬとカドフェルは捜査に乗り出す。町の人々は口が固く、スパイ事件まで絡んできて事件はドンドン複雑になっていく。指紋の検出などの科学捜査のない時代、ちょっとした表情の変化や言葉の端々に注意を払いながらカドフェルは捜査を進めていく。 このシリーズの魅力の一つに、中世修道院の暮らし振りがわかるということがあ!ります。修道院というと神につかえる者が静かに暮らすところという印象がありますが、さにあらず。派閥どうしの権力争いや、地位を高めるために国王に利用されたりと、けっこう大変なんだな、神に仕えるというのも。 長編で全20作のこのシリーズ、残り8冊を早く読みたいような、読むのがもったいないような、すばらしい作品集です。 | ||||
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