龍臥亭事件

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評判

龍臥亭事件の評価:

4.11/5点 レビュー 36件。 A ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.11pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全73件 41〜60 3/4ページ
No.33
(3pt)

島田荘司の傑作

横溝正史の八墓村に出てくる津山事件を別の角度から書かれている。御手洗潔は脇役に徹しているところが面白い。
龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071759
No.32
(3pt)

島田荘司の傑作

島田荘司が創造した御手洗、石岡、里見、吉敷、通子の過去や未来と出会える楽しみがある。
龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071740
No.31
(5pt)

このときの石岡には

作者は昔、書き込みすぎると吉敷と石岡が似すぎてしまう事を心配していた。
実際この作品では捜査にのめり込む石岡の独白や言動がいつの間にか吉敷のそれに重なり、ああなるほどこういう事かと思った。
しかし全ての謎が解けてみると、この作品ではそれさえも必然だったのではないかと思えてくる。
このときの石岡には、御手洗ではなくたぶん吉敷が乗り移っていたのだろう。
龍臥亭事件〈下〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈下〉 (光文社文庫)より
4334728901
No.30
(5pt)

このときの石岡には

作者は昔、書き込みすぎると吉敷と石岡が似すぎてしまう事を心配していた。
実際この作品では捜査にのめり込む石岡の独白や言動がいつの間にか吉敷のそれに重なり、ああなるほどこういう事かと思った。
しかし全ての謎が解けてみると、この作品ではそれさえも必然だったのではないかと思えてくる。
このときの石岡には、御手洗ではなくたぶん吉敷が乗り移っていたのだろう。
龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071759
No.29
(1pt)

上巻は途中で挫折

上巻は途中で挫折してしまいました。とにかく長い、進展が遅い、龍臥亭に着くまで
も描写もやたらに長い。普通に書けば1ページくらいのところを強引に引っ張って長く
している感じ。

 島田荘司はただ長い小説にしたかったんじゃないか?と勘ぐってしまう。自己の最長
枚数へ挑戦みたいな・・・。
 一方、下巻は面白かったし、スラスラ読めた。でも、それは龍臥亭の事件に関する部
分ではなく、津山30人殺しの記述の部分のみ。

 この作品、最初から事件など起こさずに、「新解釈・津山30人殺し」みたいなタイ
トルで、ノンフィクションものとして、その部分だけを書きたいだけ書いた方が傑作に
なったんじゃないか?

 上巻を途中で挫折したのに、レビューなんて書いちゃってごめんね。
 でも下巻はちゃんと全部読んだから・・・。でも、それも通子が出てこなかったら手
をつけないままだったかも・・・。
 だって、上巻、ほんとにつまんなかったんだもん・・・。通子が出てくるらしいから、
下巻だけは全部読もうと思ったわけで、出てくること知らなかったら永久に挫折したま
まだったかも・・・。

 島田荘司ファンの人ごめんね。でも、俺もファンだから・・・。
龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071740
No.28
(1pt)

上巻は途中で挫折

上巻は途中で挫折してしまいました。とにかく長い、進展が遅い、龍臥亭に着くまで
も描写もやたらに長い。普通に書けば1ページくらいのところを強引に引っ張って長く
している感じ。

 島田荘司はただ長い小説にしたかったんじゃないか?と勘ぐってしまう。自己の最長
枚数へ挑戦みたいな・・・。
 一方、下巻は面白かったし、スラスラ読めた。でも、それは龍臥亭の事件に関する部
分ではなく、津山30人殺しの記述の部分のみ。

 この作品、最初から事件など起こさずに、「新解釈・津山30人殺し」みたいなタイ
トルで、ノンフィクションものとして、その部分だけを書きたいだけ書いた方が傑作に
なったんじゃないか?

 上巻を途中で挫折したのに、レビューなんて書いちゃってごめんね。
 でも下巻はちゃんと全部読んだから・・・。でも、それも通子が出てこなかったら手
をつけないままだったかも・・・。
 だって、上巻、ほんとにつまんなかったんだもん・・・。通子が出てくるらしいから、
下巻だけは全部読もうと思ったわけで、出てくること知らなかったら永久に挫折したま
まだったかも・・・。

 島田荘司ファンの人ごめんね。でも、俺もファンだから・・・。
龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)より
4334728898
No.27
(5pt)

真相が明かされ、悲しみが積もる。

この著者の作品は前々から言ってはいますが読者に推理ということをさせてくれない作品です。おまけに、真相はわからないところへと言ってしまっているので完全推理はきわめて困難になっています。なので無理して推理なぞしないほうが楽しめることでしょう。下巻になるとまた新たな犯罪が見え隠れしてきます。そしてついに犯人らしきものの行動を目にすることとなりますが…現代に起きた事件もさることながら昔に起きた一人の男の30人以上の殺人事件もまた、恐ろしいものがあります。そう、これは実は実在の事件がモデルです。偏見ゆえに心のゆがみを抱えた一人の男の悲しき殺戮…そして現代…これも結局は悲しい結末となります。30人までは行かないもののやはり人間の裏切りが関係していたのですから。この作品は歴史ミステリーですね。そう、こんな痛ましい事件もあったのです。そして現代の事件は…もはやミステリーという範疇を越している作品です。
龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈下〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071759
No.26
(4pt)

薀蓄がない分冗長さを感じるかも。

ついに長さゆえに上下巻での刊行になってしまった作品です。そしてこの作品に関しては御手洗シリーズの分類となってはいますが多少趣が違います。それがどういう意味なのかはよく読めばわかるかと思います。そう、毛色が違うのです。それはここではあえて言いませんが明確な違いは確認できるはずです。そして事件現場もまたまた奇妙な雰囲気の漂う場所なのです。とかく殺されるものも多いですし…そして殺人のパターンもはじめは固定と思わせておいてある事件は硝煙反応が出る手法への変化と読者に犯人を追及させる隙はまったく与えてくれません。それがやっぱり島田作品なんですよね。ただし、残念なことに今回の作品は展開が冗長に感じてしまうことでしょう。そう、おとくいの薀蓄項目はほとんどないのですから。ただし、横溝作品が好きな人は確実に雰囲気が似ていますので面白く読める作品ではありますが。
龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071740
No.25
(5pt)

真相が明かされ、悲しみが積もる。

この著者の作品は前々から言ってはいますが読者に推理ということをさせてくれない作品です。おまけに、真相はわからないところへと言ってしまっているので完全推理はきわめて困難になっています。なので無理して推理なぞしないほうが楽しめることでしょう。下巻になるとまた新たな犯罪が見え隠れしてきます。そしてついに犯人らしきものの行動を目にすることとなりますが…現代に起きた事件もさることながら昔に起きた一人の男の30人以上の殺人事件もまた、恐ろしいものがあります。そう、これは実は実在の事件がモデルです。偏見ゆえに心のゆがみを抱えた一人の男の悲しき殺戮…そして現代…これも結局は悲しい結末となります。30人までは行かないもののやはり人間の裏切りが関係していたのですから。この作品は歴史ミステリーですね。そう、こんな痛ましい事件もあったのです。そして現代の事件は…もはやミステリーという範疇を越している作品です。
龍臥亭事件〈下〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈下〉 (光文社文庫)より
4334728901
No.24
(4pt)

薀蓄がない分冗長さを感じるかも。

ついに長さゆえに上下巻での刊行になってしまった作品です。そしてこの作品に関しては御手洗シリーズの分類となってはいますが多少趣が違います。それがどういう意味なのかはよく読めばわかるかと思います。そう、毛色が違うのです。それはここではあえて言いませんが明確な違いは確認できるはずです。そして事件現場もまたまた奇妙な雰囲気の漂う場所なのです。とかく殺されるものも多いですし…そして殺人のパターンもはじめは固定と思わせておいてある事件は硝煙反応が出る手法への変化と読者に犯人を追及させる隙はまったく与えてくれません。それがやっぱり島田作品なんですよね。ただし、残念なことに今回の作品は展開が冗長に感じてしまうことでしょう。そう、おとくいの薀蓄項目はほとんどないのですから。ただし、横溝作品が好きな人は確実に雰囲気が似ていますので面白く読める作品ではありますが。
龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)より
4334728898
No.23
(3pt)

秋葉原通り魔事件

本格ミステリー!とあまり期待しすぎると裏切られる。当方、寡聞にして、この作品のネタとなった津山事件について何も知らなかった。この作品の意義は、ほとんど、津山事件を世に知らしめることに尽きている。津山事件についてご存知ない方には是非お薦めしたい。読みながら思い浮かべたのが昨年(2008年)の秋葉原通り魔事件。大量殺人ということで津山事件を秋葉原の事件と並べて語ること自体、議論は分かれるところであろうが、いろいろ考える契機を与えてくれた、当方にとっては価値ある作品。
龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071740
No.22
(3pt)

秋葉原通り魔事件

本格ミステリー!とあまり期待しすぎると裏切られる。当方、寡聞にして、この作品のネタとなった津山事件について何も知らなかった。この作品の意義は、ほとんど、津山事件を世に知らしめることに尽きている。津山事件についてご存知ない方には是非お薦めしたい。読みながら思い浮かべたのが昨年(2008年)の秋葉原通り魔事件。大量殺人ということで津山事件を秋葉原の事件と並べて語ること自体、議論は分かれるところであろうが、いろいろ考える契機を与えてくれた、当方にとっては価値ある作品。
龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)より
4334728898
No.21
(3pt)

秋葉原通り魔事件

本格ミステリー!とあまり期待しすぎると裏切られる。当方、寡聞にして、この作品のネタとなった津山事件について何も知らなかった。この作品の意義は、ほとんど、津山事件を世に知らしめることに尽きている。津山事件についてご存知ない方には是非お薦めしたい。
読みながら思い浮かべたのが昨年(2008年)の秋葉原通り魔事件。大量殺人ということで津山事件を秋葉原の事件と並べて語ること自体、議論は分かれるところであろうが、いろいろ考える契機を与えてくれた、当方にとっては価値ある作品。
龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071740
No.20
(3pt)

秋葉原通り魔事件

本格ミステリー!とあまり期待しすぎると裏切られる。当方、寡聞にして、この作品のネタとなった津山事件について何も知らなかった。この作品の意義は、ほとんど、津山事件を世に知らしめることに尽きている。津山事件についてご存知ない方には是非お薦めしたい。
読みながら思い浮かべたのが昨年(2008年)の秋葉原通り魔事件。大量殺人ということで津山事件を秋葉原の事件と並べて語ること自体、議論は分かれるところであろうが、いろいろ考える契機を与えてくれた、当方にとっては価値ある作品。
龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)より
4334728898
No.19
(4pt)

この子誰の子。

御手洗が石岡君の許を去り、そして犬坊里美が登場する、思えば「御手洗潔シリーズ」の分岐点となった長編作品。
序でにファンの意表を衝く人も登場しますが。
「コード多用型の館ミステリー」を今(1996年)描かなければ、という想いに突き動かされて?世に問うた作品であるそうで、
その通りケレン味溢れるトリックと、詩情ある余韻を残すプロットが炸裂する、島田荘司本格ミステリの粋が味わえる好篇であると思います。
で。
ある意味本筋以上に力が入ってる(ような気がする)のが、あの「津山三十人殺し」に関する考察と、描写。
横溝正史『八つ墓村』の下敷きとなり、松本清張『ミステリーの系譜』中の作品(「闇に駆ける猟銃」)でも描かれた、この本邦史上最大級の事件が、
『秋好英明事件』(島田荘司)を彷彿とさせる克明な筆致でもって語られます。
物語作家・島田荘司の真骨頂(多分)。
あと特攻隊とかも。
石岡君のお蔭で大長編になってしまったという声もありますが、ともあれその分(?)読み応えは約束された(筈の)逸品。
龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)より
4334728898
No.18
(4pt)

この子誰の子。

御手洗が石岡君の許を去り、そして犬坊里美が登場する、思えば「御手洗潔シリーズ」の分岐点となった長編作品。
序でにファンの意表を衝く人も登場しますが。
「コード多用型の館ミステリー」を今(1996年)描かなければ、という想いに突き動かされて?世に問うた作品であるそうで、
その通りケレン味溢れるトリックと、詩情ある余韻を残すプロットが炸裂する、島田荘司本格ミステリの粋が味わえる好篇であると思います。
で。
ある意味本筋以上に力が入ってる(ような気がする)のが、あの「津山三十人殺し」に関する考察と、描写。
横溝正史『八つ墓村』の下敷きとなり、松本清張『ミステリーの系譜』中の作品(「闇に駆ける猟銃」)でも描かれた、この本邦史上最大級の事件が、
『秋好英明事件』(島田荘司)を彷彿とさせる克明な筆致でもって語られます。
物語作家・島田荘司の真骨頂(多分)。
あと特攻隊とかも。
石岡君のお蔭で大長編になってしまったという声もありますが、ともあれその分(?)読み応えは約束された(筈の)逸品。
龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071740
No.17
(4pt)

津山事件を知るテキスト

「津山三十人殺し」についてはフィクションも含めてこれまで多くの文献で語られて来ており、本作品の事件に対する切り口自体に真新しさは見られませんが、フィクションとノンフィクションを巧みに交錯させた構成と60年前の事件と現代の事件を結ぶギミックの面白さで一気に読ませます。下巻の約半分を使って語られる津山事件の迫真のノンフィクションパートは、島田氏本人も語っているように筑波昭氏の名著「津山三十人殺し 村の秀才青年はなぜ凶行に及んだか」の強い影響下にあります。事実関係はもちろん犯人・都井睦雄の台詞回しまでが同書から引用されていますので、事件に興味を持った方は是非こちらもご覧ください。
島田壮司のミステリーとしては、御手洗シリーズの奇想と吉敷シリーズの社会性を融合させたような作品ですが、著者側からは津山事件とその時代を分析総括した一種の近代史論的な意味合いが込められているように思います。島田氏お得意の日本人論やメッセージ性は今回影を潜めているので、純粋に津山事件を知るテキストとして興味深く読めるでしょう。
龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)より
4334728898
No.16
(3pt)

通過点

本格ミステリーとしては落第であります(…と巨匠に対して言い放ってしまう不遜なワタシ)。
無理があり過ぎ、偶然が重なり過ぎ、心理的動機がアンチョコ過ぎ、何よりミステリーを読みまくっているような読者からは、犯人の推測すら、初期のうちから容易だろうと思われる。
どんでん返し(と言うか、「ヤラレタ」という感じ)を感じるのは、最後に "ある登場人物の正体"が本人の口から語られる時くらいか・・・(推理モノなのであまり詳しくは書けません)
ただ、この一作から 島田荘司の御手洗シリーズが 新たな方向へと向かいだす、、、その通過点としての一作だと思うと,やはり外せない作品だと思う。
石岡が列車に乗ってからの最後の2ページは、文学として素晴らしい後味を残しているし。
龍臥亭事件 Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件より
4334923011
No.15
(2pt)

創造力の行き詰まり

現実の犯罪に題を採った作品であり、御手洗(電報でだけ登場する)ではなく石岡が主人公を務めるという趣向がある。だが、独創性を売り物にして来た作者が、現実の事件に題を求めるという事は、自らの創造力の枯渇を意味しており、実際物語は退屈この上ない。これは、一般の作家が書けなくなった時、歴史物に逃げるのと似ている。
「龍臥亭」と言う宿屋を主な舞台に事件は起こり、元々石岡は悪霊払いという名目でここに来ているのだが、相変わらず事件の謎は偶然性に頼ったもので、呆れる他はない。主人公を石岡にしたのも、この程度の事件で御手洗を出すのはさすがに気が引けると思ったからではないか。
作者のデビュー当時の独創性とミステリに掛ける情熱を知っている者にとっては、寂しい作品である。
龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (カッパ・ノベルス)より
4334071740
No.14
(2pt)

創造力の行き詰まり

現実の犯罪に題を採った作品であり、御手洗(電報でだけ登場する)ではなく石岡が主人公を務めるという趣向がある。だが、独創性を売り物にして来た作者が、現実の事件に題を求めるという事は、自らの創造力の枯渇を意味しており、実際物語は退屈この上ない。これは、一般の作家が書けなくなった時、歴史物に逃げるのと似ている。
「龍臥亭」と言う宿屋を主な舞台に事件は起こり、元々石岡は悪霊払いという名目でここに来ているのだが、相変わらず事件の謎は偶然性に頼ったもので、呆れる他はない。主人公を石岡にしたのも、この程度の事件で御手洗を出すのはさすがに気が引けると思ったからではないか。
作者のデビュー当時の独創性とミステリに掛ける情熱を知っている者にとっては、寂しい作品である。
龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫) Amazon書評・レビュー: 龍臥亭事件〈上〉 (光文社文庫)より
4334728898