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(短編集)
砂の女
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【この小説が収録されている参考書籍】
砂の女の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全209件 41~60 3/11ページ
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レビュー遅れましたが凄く商品も良い状態で梱包状態も良く満足です。又機会あれば取り引きお願いします。 | ||||
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迅速・丁寧な対応に感謝。商品はとても気にいってますし、商品説明通りで気持ちが良い。 | ||||
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<ネタバレ有り> なんて不条理な世界なんだ。男は部落の人間に騙されて砂の穴に閉じ込められるのだが、その理由が判然としない。それとない理由が砂の穴から砂を外に出すこと。意味不明だ。男の立場に寄り添って、心底男がこの部落から脱出できることを願ったが、終いには男は砂の穴に安住してしまうのだ。 何という後味の悪さ。人間に生活適応力があるとは言え、心まで簡単に売り渡せるだろうか?「ショーシャンクの空に」ではないけれど、最後の最後まであがく姿こそ人間の本質ではないのか。砂の穴が「国家」や「組織」や「世間」の隠喩と考えれば尚の事そう思った。 ただ世界的に評価されてるだけあって、高尚な文学を読んでいるという感覚を味わえるのではないか。また、自分の読解力不足もあるので、再度読み込んでいけば別の解釈になるだろう。 | ||||
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一人の有名作家を知らないという部分を埋めるための努力はしたが、その努力が報いられたのかどうかは分からない。新コロナのお陰で時間があったので出来たこと。 | ||||
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読んでいると、心がじわじわと浸食されていくようなグロテスクな雰囲気に満ちている。 無意味とも思える重労働が延々と続く状況でも人間は、ある種の喜びや楽しみを見出すことができる。これは、安部公房によるシーシュポスの神話だ。 ところで、タイトルは何で『砂』じゃなくて『砂の女』なんだろう。 | ||||
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「砂の女」における砂のイメージとは何か?砂の村と主人公の住む都市の二項対立にはどのような意味があるのか?脇役である女はどのような機能を果たしているのか?なぜ男は砂の村に留まることを決意したのか?男が発明した溜水装置は何の象徴か?などなど、「砂の女」にまつわる様々な疑問に関して、多種多様な文学者が解説している。「砂の女」の本質を知るためには必須の教科書。 | ||||
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45年ほど前映画を見たが映画の方がどろどろした感じがあり強烈であった。 | ||||
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お気に入りの歌手が鈴木茂さんの「砂の女」をカヴァーしていて、それが何とも格好良かったので本書を買った。きっかけはさておき。 本書のテーマは「住めば都」である。と言ったら殴られるような気もするけど、当たらずと雖も遠からず、ではないかなあ(、もう1回殴られるかも)。 蟻地獄のような砂の穴底に、まあ言わば拉致られて、砂地の渇きと湿りに苦しみつつも、そこから逃れようとする。 何度もの脱出大作戦に希望を見出し、何度もへこまされ、喘ぐ。 意志をもって逃れようとする自分ではなく、挫け、喘ぐ自分が自分かなと思う。 砂に取り込まれていく。 住めば都、ではないな、居るところが在るところ、か。 読後も砂の感じが身体に残る。 思考実験のようにも感じる物語で、それをわたしは読んでいるだけなのだが、妙にリアルな感覚が身体にまとわりつく。 | ||||
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ブラック企業に就職してしまった社畜が、どんどん適応してなんならやり甲斐さえ見出してしまうような、 そんなアウトライン。 1955年を舞台にしているとのことで、現在(2019年)から考えるとさすがに舞台が古すぎて、 「ちょっと寂れた地方に行ったらありそうな身近なリアル」感は無い。 古典の名作として教養の部類に入るような一冊なので、そういうスタンスからなら、ぜひ読んでおくべき。 いわゆる「なろう小説」だったらなんか凄い展開になると思う。 | ||||
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"夢も、絶望も、恥も、外聞も、その砂に埋もれて、消えてしまった"植木等のスーダラ節が流行った1962年に発刊された本書は学生の時に読んだ時は終始ていねい語で話す女や部落の描写に"犬神家の一族"的な【直接的な怖さ】しか感じなかったが、今はシンプルな構成の中に社会や時代、あるいは資本主義へのメタファーが写実的な描写の中に込められているのを感じ、より息苦しく、深く刺さる。 個人的には、再読して【逃れられない】砂の描写の素晴らしさ、そして"男"の心理状況の変化が今なら少しわかる気がした。山形の某所がモデルらしいのだけど、一体どんな所なのだろうか。。 逃れられないしがらみを感じる誰か、あるいは物語を描きたい誰かにオススメ。 | ||||
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昆虫採集に訪れた砂丘で、部落の住民によって、砂穴の底にある家に閉じ込められた男。家が埋まらないように砂掻きをし続ける女。男は何度も脱走を試みるが、その度に失敗。主人公の男の視点で、奇妙な出来事の顛末が語られる話。 望んでもいないことを強要される不条理な世界に捕捉された男。読んでいて、「人間がこの世に生まれてくること」のメタファーだと感じた。人間は誰しも、生きたいと望んで産まれてきたんじゃない。強制的にこの世に産みだされ、生きることを強要される。生きていくうえでやっているすべてのことは、女がやっている砂掻きのように、無意味で徒労な行為にすぎないのかもしれない。メタファーに関しては、義務教育だとか、勤労だとか、他にも様々な解釈ができそうだ。 主人公が感じ、考え、やったことや、砂の女とのやりとりは面白い。様々な物や事に関する比喩表現もユニーク。 砂の女が、どこまでも受身で、自分の境遇を受容している姿にも考えさせられるものがあった。 最後に、主人公が「あわてて逃げだしたりする必要はない」と考えが変わったのはなぜか。 安部公房はノーベル賞候補になっていたということだが、そのことを十分に窺わせる作品だった。 | ||||
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現実にはないことを描いて、現実にある事象の特徴を認識させる小説でなのかと思った。幅広くいろいろなことに当てはまるような感覚になる。描かれているのは現実にはありえないことではあるのだが、人の内面的な観点をもってすると思い当たるような、ちょとした重圧を常に感じ続ける小説である。文章を細かく噛みしめるようによまなかったので、再読しようと思っている。また、一つの文章に新たな発見があるのだろうと思える。 | ||||
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学校でも習う超有名作家さんですが、お初でした。さすがやなぁと素直に感じました。 映像化されたこともあったらしく、見てみたくなりました。 | ||||
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映画化もされた有名な作品である。映画も見た。異様な迫力に惹きこまれた覚えがある。 昆虫採集を趣味とする男が、砂に覆われた寒村を訪れる。 蟻地獄のような窪地に閉じ込められ、女と二人で砂から村を守る作業を強要される。 男はなんとか脱走しようとするが。 陰鬱な閉塞感が続く。黙々と掟に従う女との暮らしは、不自由ゆえに妙に艶めいている。 空しい作業を強いられ、外には出られない。 すべての現代人が感じる抑圧の象徴ーとか深読みはいくらでもできるが、意味を探る小説ではない気がする。 悪夢のような状況をあるがままに味わえばよいのだろう。映画を先に見たため、衝撃が薄れてしまったのは残念だ。 | ||||
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心情の変化を丁寧に描いているからであろうが、場面転換がほとんどないこともあって、ただただ長く、退屈な内容と感じた。読み終わった後、心に何も残らなかった。 海外でも高評価とのことで読んでみたが、私には良さがわからなかった。 | ||||
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不条理よりももっと怖いのが習性であることを嫌という程分からせてくれる。蟻地獄のような砂の穴に落ちた高校教師は、女と食事を共にし、条項まで交わしてしまう。こうなるとかつての家族も仕事もどうでもよくなり、彼女との生活が彼の習性となる。逃げるチャンスがあるのに逃げずに止まってしまう。ギリシア神話のアキレスは、あの世で生けるオデュッセイアに出会い、一旦あの世の食事をするともう二度と現世には戻れなくなると告白する。人の性の恐ろしさを感じさせる傑作だと思う。 | ||||
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日本文学と呼ばれる作品でここまで面白く引き込まれた作品はこれが初めて。 読んでて全てが重くて息苦しかった | ||||
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地域社会の共同体の一員として、細々と生活を支える糧を得る何処にでもいる人々。 社会(誰か)は、それらの人々に与えられた責務を全うさせるため、逃げ出さないように何かで縛ろうとする。 その縛りは不条理な条件で人々の自由と生活を切迫する。(=梯子が外された砂で囲まれた穴の底)それに加えて、日々積み重なってきて、必死で対処し続けないと生活を脅かす様々な問題が追い打ちをかけて日々を忙殺させる。(=絶え間ない砂を掻き出す労働による飢え渇き、砂だらけの不衛生な環境による病) その中で、この不条理から不意に抜け出そうと抜け駆けする人間を見張る社会(誰か)が居る。 小説上では、これらの描写を含め異質な世界や非日常が描き出されていると感じるかもしれないが、まぎれもなく「砂」を根源とした比喩、隠喩を交えた現実世界の社会の仕組みを描写していることに気づくだろう。 このような小説が世界で高く評価されたという事は、どの国、地域でも共通する人間社会の成り立ちにおける琴線に触れる何かが描かれているという点が、非常に興味深い。 この小説を読み終えたとき、いままで開けた日常で感じていなかった閉塞感を現実で感じるような、奇妙な体験ができる。 しかし、それは決して絶望だけではない。 その光を、あなたは見つけられることができるだろうか。 社会の根幹をえぐる問題作。お勧めです。 | ||||
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レビューというと、なぜか文章にしてしまう。いとう・奥泉両氏は語り倒している。 ボクたちは、いつから作品を語り合うことをやめてしまったのだろう。 両氏の語り 個人的には、「砂の女」における性描写に生き生きとしたものを感じる。なかなかおおっぴらにはできない話題だが、否それゆえに、語りは伸びやかである。 世界的知的財産と評して良い(と思う)「砂の女」をかくも楽しく語り倒してくれた。 | ||||
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タイトルやあらすじなどから、空気系の、美意識に訴えかけるタイプの作品を想像していたけど、違った。砂にまみれた生活の描写は情感たっぷりと言えなくもないのだが、そんな環境において主人公がどう行動するか、というのが主たる見所だろう。砂は、象徴としての意味を持ちつつも、箱庭的アプローチを用いて人間の本質をあぶり出す道具として機能している。本作が有名なのは、様々な思想家が叩き台に使ってきたからであろうと推測する。 ちなみに、自分の心に最も残ったのは、「女」が砂穴から抜け出そうとしない理由を聞かれ「歩きくたびれてしまいました」と語る場面。1つの場所に定住するため引っ切り無しに砂を掻き出し続ける彼女の姿は、日々の雑務をこなす我々そのものだ。進化論における”赤の女王仮説”を思い出したりもした。 | ||||
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