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蜜蜂と遠雷
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蜜蜂と遠雷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.01pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全736件 521~540 27/37ページ
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音楽を文章で表現する試みが面白いと思いました。 特に、蜜蜂の羽音と雨だれの音を音楽に見立てたところなどは、絶対音感がある人が言いそうな表現です。 クラシック音楽に詳しくない自分でも、ちょっと聴いてみようかと思いたくなる本でした。 亡くなった尊敬する恩師が特別扱いした ただ一人の弟子である風間塵に対して、嫉妬のような複雑な感情を持っていた審査員の一人が出てくるんですが その審査員の心情で思わず泣いてしまいました。 たった数行の描写だし、泣かせる場面でも何でもないところだと思うんですが、琴線に触れる言葉って人によって違うことを改めて思い出させてくれた良本です。 | ||||
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非常に美しい物語だが、やや冗長。 このシーンがクライマックスならば傑作だったのに、と思わせる場面が何度も何度も出てくる。 特に後半は、作中の天才達に感化され作者自身が暴走、気持ちよくなってしまったような印象を受けた。 作中で語られる【ラフマニノフの3番】と全く同じ状況に陥っているのはわざとなのだろうか。 | ||||
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主要三人の天才の内、マサルと亜夜は納得はできないまでも説明がありましたが、超能力レベルの天才、風間塵については最後までなんの説明もなく あの超能力はどうやって実現できたのかもやもやしたまま終わりました。 | ||||
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音楽と情景が溢れ出てくるような文章でした。文章を読んでいるはずなのに、早く、亜夜の演奏が聞きたい、早く、風間塵の演奏が聞きたいとはやる気持ちが抑えられない、ワクワク感が体験できます。私は子供の頃に習い事の一つとしてピアノを弾いたことがあるレベルで、知っているクラシックの曲も僅かですが、読んだ後には聞きたい、弾きたいと思わせてくれる良著でした。 | ||||
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この小説はとあるピアノコンクールの1次予選から本選までを綴ったものであるが、8割ほどがその演奏を言葉で表現している。しかも、その全てが登場人物の心象風景によって描かれているため、1曲、1曲がその音程やリズムを音楽用語で解説するのではなく、音楽が具体的なイメージを伴って表現されており、ブリティッシュロックとウエストコーストサウンド(古い。。)をこよなく愛しクラッシックのことなど全く疎い私にも、まるでその曲がリアルに聞こえてくるような錯覚に陥った。ところどころに挟まれる、その曲の時代背景や作曲家の生き様なども曲のイメージをより具現化するための絶妙の役割を果たしてくれている。音楽を文字で表現することは、何度も試みられてきたが、今回はその表現方法と著者の音楽への造詣の深さが、その試みを成功に導いたといえよう。ストーリーは裏切りのない安心の出来レースだが、小説で音楽の海に溺れてみたいなら、必読の一冊であろう。 | ||||
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素晴らしかった。 かつて富士市に通っていたピアノ教室を思い出す。フランスを感じさせる 教室。 そこのレッスンはグランドピアノと 音の響く音楽堂。ぜいたくなレッスン。 もっと弾いたい。初心者のわたしも思いました。この本を読んでまた音と触れ合いたいと掻き立てられました。 | ||||
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読み始めから読み終えるまで、失速せずに途切れることなく、集中して世界観に入り込むことができました。 | ||||
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読みやすい が 中身が無い。 というか これが昨今のベストセラー小説なら、 日本はやばくない? でも、この本は形容詞の辞書代わりにはなるかもしれない。 | ||||
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他の方が書かれているように、やはり過去の漫画作品を彷彿とさせてしまう内容でした。 コンクールものとなると、やはりどうしても大筋は似てしまうものなので、その部分はしょうがないと思います。 ただ、登場人物が新鮮だったかというとそうでもなくて、まさに類型的でよくある人物造形、あるいは ピアノの森、果てはミスター味っ子から借りてきたかのように人々です。 そしてその登場人物の心情を丁寧に描けているかというとそうでもなくて、結構軽い感じで掘り下げがない。 (ただし、描写の表現力などは、おおっというセンスを感じさせるものです) じゃあ、何が面白いかというと特に目立ったものはなく、とりあえず全体的に標準以上のレベルでまとめられた作品ということと、もう購入しちゃったからと言う理由で読みました。 しかも無駄に長い。 まとめると、ああっ、読んで良かった!という本ではありませんでした。 この作品は直木賞受賞作と言うことですが、この作者なら別の作品での受賞の方が相応しかったのではないかと思いました。 | ||||
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ピアノが奏でる音に対する表現が素晴らしいと褒め称える声をよく聞き、何かずっと腑に落ちないものを感じていました。 それでこの作品と同じ回にノミネートされた『また、桜の国で』を読んで感動し、いろいろ検索していたところ、 『蜜蜂と遠雷』の直木賞選評に、 「また、数十曲もの楽曲とその演奏を言語化する困難にも、作者は力業で挑んでいるが、どんなに大量の比喩が重ねられても、そこから音楽は立ち上がってこなかった。これは端的に、言葉の連なりが音楽の響きをもってくるような文章には仕上がっていないということだろう。」 というのを発見し、得心しました。 『ピアノの森』や『羊と鋼の森』と同じレベルのものを求めてしまうと、劣ってみえるのかもしれません。 | ||||
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キャプテン翼みたいだと思いました。でも、だから人気なんでしょうね。結局最後まで一気に読みました。 | ||||
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第6回芳ヶ江国際ピアノコンクールに集う出場者と審査員たちが、音楽と、そして人生と向き合う群像劇です。 主な主人公は4人のコンテスタントたち。 日本人の血を引く英才マサル・カルロス・レヴィ・アナトール。 楽器店に勤めながらもピアニストへの夢を断ちがたい高石明石。 かつて天才少女といわれながら、音楽界から一度姿を消したことのある栄伝亜夜。 そして養蜂家の息子で、自分のピアノすら持ったことのない天才少年・風間塵。 彼らは音楽界の<鬼才>ではありません。他人を蹴落としてでも一番を目指すタイプの人間はひとりもいません。誰もが音楽を愛し、音楽を人に伝えることに無上の喜びを見出す若者たちばかり。コンクールで優勝を目指す人々の、競争が目的化した物語はここにはありません。まずそのことが予想を裏切ると同時に、ひどく好ましく感じられるのです。 小説ですから、様々なピアノ曲の音色を作者の恩田陸氏は精緻かつ真摯に文字化する努力を積み重ねていきます。それは音を文字によって本の外へと連れ出す作業ともいえます。ですから500頁を超える、しかも上下二段組という巨編が紡がれたのも無理はありません。しかし、この両手にずしりと重い大部の物語に臆することはありません。文章のリーダビリティの高さといったらないのです。ピアノの流麗な旋律と同調するかのように流れる日本語の調べに、ページを繰る手も勢いを失うことはありませんでした。 物語の開幕から間もない28頁にある言葉がずっと私の心に残りました。風間塵を見出した今は亡き音楽家ユウジ・フォン・ホフマンが書いた推薦状にある言葉です。 「皆さんに、カザマ・ジンをお贈りする。 文字通り、彼は『ギフト』である。 恐らくは、天から我々への。」 このあとフォン・ホフマン――小説内ではホフマンとだけ表記されます――は、「試されているのは彼ではなく、私であり、皆さんなのだ」、「彼を本物の『ギフト』とするか、それとも『災厄』にしてしまうのかは、皆さん、いや、我々にかかっている」と続けるのです。 この推薦状がどの言語で書かれたのかはわかりません。おそらくは英語でしょう。しかし私はフォン・ホフマンというドイツ系貴族の苗字を持つ彼がこの推薦状をドイツ語で思考しながら書いたのではないかと推し量りたくなる誘惑に抗することができませんでした。 英語でgiftは確かに「贈り物」ですが、同時に「天賦の才」も意味し、さらにドイツ語であればGiftは「毒」を意味するのです。この3つの意味の境界線を軽々と越えてしまいかねない風間塵が奏でる調べ、そして飄々としたその性格はまさに劇薬のよう。他のコンテスタントたちの心と体に大きな作用を及ぼしていくのです。だから私は、恩田陸氏が推薦状にイースター・エッグ(「コンピュータのソフトウェア・書籍・CDなどに隠されていて、本来の機能・目的とは無関係であるメッセージや画面の総称である。ユーモアの一種。」Wikipediaより)を埋め込んだと思ってこの小説を読んだのです。 主人公たちが目指す二文字は「優勝」ではなく、「音楽」です。より上の高みへと音楽を押し上げようとする彼らにとってコンサートの順位結果はさほどの意味は持たなくなっていきます。 だからこそこの小説の幕切れは、実に爽やかです。もちろん一応の順位は最後に出るものの、そのことが何ほどのものかと思える読後感があります。 この小説は第156回直木賞受賞作であり、2017年本屋大賞受賞作ですが、そんな受賞履歴など関係なく、私はこの作品に大いに満足しています。 | ||||
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私同様‘クラシック’って聞いただけで拒否反応を起こした人もいただろう。クラシックは聴く事もなく縁もない。それでも<蜜蜂と遠雷>はとても面白かった。 音楽や演奏に対する恩田陸のタッチは私のような門外漢も感嘆させた。元々自分は音楽を知ってたかのようにさせてくれる魔術があった。音楽を全然知らない私のような者にも彼女の表現がこんなに奥深く響いたのに、平素、音楽を知って好んで聞く方たちはどんな印象を受けたか凄い気になる。勿論、YouTubeでは全曲を満喫した。忘れた頃に現れる最後のページに笑いが溢れてしまった。:) | ||||
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ぐいぐい引きつけられる展開で、楽しませてもらいました。読んでいると音楽や観客の拍手が聞こえてきそう。 | ||||
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クラシックに詳しくない私でも躍動感を感じました。名作です。皆さんにお勧めしたい。 | ||||
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クラシックって普通の人には馴染みがないというか どこかお高く止まっているというか。 でもそんなクラシックを人物の描写や各個人の人生を投影してくれることで クラシックを身近になところに感じさせてくれる 普段からクラシックを聞くことにさせられてしまった、至高の本です。 | ||||
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恩田陸は好きな作家の一人だが、いつも結末が弱いと感じる。物語がどんどん転がり膨らんでいって、とても面白いのに、最後が尻切れトンボで終わることが多い。それに比べると、今回の作品は、一応納得のいく結末だった。 ただ、欲を言えば、折角すごい才能が3人も集まったのだから、もっとドラマティックな結末でも良かった。その場合は誰かが不幸になってしまうかな。 それから、高島と亜夜の描写は素晴らしかったがな、規格外の才能がある風間塵については、まだ描き切れていないような気がした。 と、批判ばかりしてるが、分厚い小説なのに、あっという間に読んでしまった。賞に値する素晴らしい作品だった。 | ||||
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芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。 物語は、マサル、栄伝亜夜、風間塵、高石明石の4人のコンテスタントたちを中心に描かれる。 その臨場感溢れる美しい文章表現からは、本当に音楽が聞こえてくるかのよう。まるで自分もコンクール会場にいるかのような感覚に陥り、その緊張感まで伝わってくる。もっと読んでいたい。もっと聴いていたい。これこそ、まさしく読書の醍醐味ではないだろうか。 自分はピアノやクラシックには無知だが、十二分に楽しむことができた。 | ||||
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気に入った本はしばらくしてまた読み返すが、この本は読み終わってすぐ、また最初から読み返した。2回続けて読んだ後、今度はランダムに…好きな場面はもう本当に何回も繰り返し読んだ。1週間くらいは常に手元に置いて…こんなに一冊の本にとりつかれたのは初めてです。 | ||||
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最高!久々に本にハマってしまった。ピアノコンクール経験者ですか?っていうぐらいの詳しくて本当に面白かった。すべての登場人物が愛おしく感じるのがすごいと思いました。知ってる人みんなにおすすめしたい本です。受賞もなっとく! | ||||
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