奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が姿を消し、マンションの自室で撲殺死体となって発見される。

名探偵、信濃譲二が、ミニ劇団〈マスターストローク〉にマネージャーとして参加し、万能ぶりを発揮し始める。

双子の兄弟が殺人犯?しかし兄の妻が余呉湖畔で殺されたとき、兄は博多、弟は酒田にいてアリバイは完璧だった。

大東京を恐怖のどん底につき落とす連続殺人が発生。犯行は金槌によるメッタうちと絞殺が交互する。

東京の篤志家が消息を尋ねてきたその浮浪者は、すでに死んでいた。

北陸の温泉を訪れた人間たちが次々と殺されていく。それも警察に挑戦するかのような手段で。

日航機に乗っていたはずの二人が、同時刻、鹿児島本線新特急「つばめ」のグリーン車で目撃されていた。

連続して起きた殺人事件、ホテルの現場に残された花粉の謎、捜査線上に浮かぶ人々の過去を追い、刑事は走る。

一九三六年、スペイン内戦前夜。

北朝鮮の地下に潜り、日本に高度な情報を提供している謎の人物〈灰姫〉をめぐり展開する果てなき謀略の数々。

社交界の花形にして暗黒街の女王、左の腕に黒蜥蜴の刺青をしているところから、その名も〈黒蜥蜴〉と呼ばれる美貌の女賊が、大阪の大富豪、岩瀬家が所蔵する日本一のダイヤ「エジプトの星」を狙って、大胆不敵な挑戦状を叩きつけてきた。

新任看護婦・規子が小耳に挾んだ「無脳症児」のひと言がきっかけだった。この病院で何か途方もないことが進行している―。

砂が流れ、風の集う時。走れ。

〈わが王子をニッポン暴力団から救出してほしい!〉アラブ王族からの極秘依頼が、名探偵・帷子妃誕生のきっかけとなった。

上海―。魔都と呼ばれた時代がかつてあった街。

女性として初めて、英国秘密情報部の長官に昇りつめたダビナ・グレアムは、恋人と訪れたベニスで、アメリカの国防長官の爆殺事件に遭遇した。

73光年彼方の惑星から合衆国に飛来した怪奇な生物。

黄色い煉瓦のオズの国、『ガリバー旅行記』の小人国…。

2組の夫婦に秘められた背徳の過去。東京とスイスを結ぶ往復書簡が織りなすレターロマネスク。

わたしは恐怖を知っている。心理コンサルタントとして、患者に恐怖心を克服させるのが仕事なのだから。

築六十年近くなる「樹影荘」にいつとなく奇妙なことが起こるようになった。

複雑怪奇な謎が解き明かされた時、緊迫のクライマックスが訪れる。名手マレルによる新たな傑作の誕生。

アマゾンの熱帯雨林で乱開発を進める業者が、首を切られて殺された。

伊豆の高級リゾート地で、総理の紀尾井、副首相の伊奈、大蔵大臣の湖東がゴルフを楽しんでいた。

TVドラマ「利休の死」撮影中の京都・太秦で、東京の大学生が毒殺された。

諸流派が日本各地に盛名を競った天正年間、常陸の刺客諸岡一羽斎の、剣の理法と謎の秘伝書は、3人の高弟たちを翻弄する。

亡父が残した京都の邸「人形館」に飛龍想一が移り住んだその時から、驚倒のドラマが開始した。

「頼子が死んだ」。

関ケ原合戦で徳川家康は死んだ。そして影武者世良田二郎三郎の存在。

恋人面川純子を北上栄二に奪われた雪吹晋平は、兄の遺志をついでヒマラヤ登頂を人生の目標にした。

雪吹晋平は、恋塚、印東、中里の三人と大学生活最後の夏の八ヶ岳登山中、面川純子、市毛京子ら四人の女子大生に出会う。

冬が海からやって来る。毎年それを眺めているのが好きだった。

すべては夏のせいだった―。二十六歳の夕香は平凡なOL生活にうんざりしていた。

コーストン・アマチュア劇団は、今回『アマデウス』を演目に選んだ。

「赤い寺 白い犬」神戸・三宮で浅見光彦がヤクザから救った女性は、この紙片を残して、怱然と姿を消した。

各企業が車を飾りたてて大阪・御堂筋をパレード―。その最中に事件は起った。

丹波篠山にいるはずの男が東京・多摩湖畔で死んでいた謎―。〈車椅子の少女〉と〈鬼刑事〉の感動的な捜査協力。

鹿児島市・城山公園で、東京・銀座のホステス真鍋美恵子が絞殺死体となって発見された。

彫像という名を刻まれた男・新坂五郎。渡仏して15年。

かつてベトナムの逃亡米兵を国外脱出させた川久保は、極秘依頼を受けた。

過去と訣別し、未来へ背を向け、男は死地へ赴く。ただ自らのプライドと名誉のためにのみ。

組合闘争にゆれる本多銃砲火薬店。その工場に勤める花城由記子が、遺書をのこして失踪した。

人を撃てる、こんな機会を誰が断わるか―。

大学の文学部で漫画研究会に入っている田辺真紀子は、好奇心旺盛で活発な女子大生。

怒鳴り合う声、立ち去る男、長き続く女の悲鳴。―同じマンションで愛人を待つ木部比呂子はそのとき不審な思いにかられた。

推理作家・朝比奈耕作は京都の小ラジオ局の深夜放送番組でゲストに招かれた。

阿部麻里亜は怯えていた。彼女と内縁関係にある評論家の南雲圭一郎の不気味な過去が次第に明らかになってきたのだ。

機上でプロポーズしてきた流行作家と結婚した国際線スチュワーデス朝霧玲子は、新婚旅行先に由布院温泉を選んだ。

森で拾ったその犬には、なにか知性のようなものが、意志に似たものが感じられた。

〈アインシュタイン〉が不安げに窓の外をうかがう回数が日ましにふえてくる。

一人息子を突然失った泉恵理は、絶望と悲しみの中にいたが、別居中の夫・耕一と離婚の話し合いをするために釧路へと旅立った。

異端審問盛んな17世紀後半、魔女スザンヌ・メイフェアはスコットランドの荒野で悪霊ラシャーを呼び出す。

名コンビ笹谷美緒&黒江壮が、寝台特急「あけぼの1号」で北津軽の「斜陽館」に着いたころ、前夜に上野を発った「北斗星5号」が男の刺殺死体を乗せて札幌に着いた。

新型特急「あさぎり」車内の全裸殺人と、秋田へ向かう深夜バス内での殺人事件二つの事件の関連を追う、お馴染みTVディレクター朝比奈孝彦の活躍。

犯罪組織の大物・村上竜男の超豪邸で、元プロレスラーの用心棒・吉川が背後から心臓を銃で撃ち抜かれていた。

ヨガクラブの夏合宿中、ヨガ教師の湯本明子が事故死した。

“酔いどれ探偵”こと深水文明は、医療機器メーカーの課長代理である。ある夜、深水は得意先でセクハラ事件に遭遇した。

六年前、妻のイザヘルを射殺した容疑で起訴されたデヴィッド・バーニーは、裁判で無罪の評決を受けた。

都屋百貨店へ入社した有馬正一は順調に出世の階段を登っていたが、系列ストアの用地買収に伴い自殺者が出た責任を負わされ、一転、非情な扱いとなった。

化粧品メーカーに勤務する魚住晋一は、立山で遭難しかけ、若い女性に助けられた。だが、女性は翌朝、忽然と姿を消した。

停電一時間。何が彼らをケダモノに変えたのか。

憎い上司をいまこそ笑ってやる。呪殺のカラクリ。

いつも人騒がせな女子大生亜由美のところに誤配された1通の手紙。

学生時代、美貌・才知・人柄の三拍子揃った才援の友人並子に、政子は団地の公園でばったり会った。並子はあいかわらず若々しい。

連休最後の朝、轢死体となった少女が猫を抱いた姿で発見された。場所は自宅から少し離れた道路わきのしげみの中。

あの時わたしが力をかしていたなら…。荒れた手に銀の指輪をした彼女の面影が、今も頭から離れない。

数百億円の遺産と会社の実権を残したまま女主人は密室で殺された。容疑者は相続人全員。

たとえ天国の眼前にあろうとも、一人の餓鬼畜生道の徒あるかぎり我らは昇天せじ…。現世で世直しは可能なのか。

たとえ天国の眼前にあろうとも、一人の餓鬼畜生道の徒あるかぎり我らは昇天せじ…。現世で世直しは可能なのか。

まさか、ダンが撃たれたなんて。

「岳沢に張った自分のテント内の寝袋で男が死んでいる」―登山者からの通報に長野県警豊科署から道原刑事らが出動した。

梓川のほとりで、旅行作家茶屋次郎は怒りに震えていた。

核戦争で灰燼に帰した地球、疑似生命体へと進化していくロボット、社会システムのために踏みにじられてしまう人間の尊厳、相互に浸透し交錯しあう複数の現実、絶望的状況の中で苦闘を続けるごく普通の職業の主人公たち―デビュー以来、近未来を舞台に悲惨な人間の状況を書き続

京都近郊に建つヨーロッパ中世の古城を彷彿させる館・蒼鴉城を「私」が訪れた時、惨劇の幕はすでに切って落されていた。

僕は殺されることにも慣れてしまったが、同時にまた憎まれることにも慣れていた。

警視庁捜査一課十津川警部の部下である西本刑事は、ある夜、自宅マンション前で意識不明の女性を救護したが、これは罠かもしれない。

画家を夢見、この世にかけがえのない存在として恋人を愛していた青年、成瀬純一を不慮の事故が襲った。

好評を得た『シャーロック・ホームズの秘密ファイル』につづいて気鋭の女流が贈る、正調贋作第二弾。

赤かぶ検事こと柊茂は頭を抱えてしまった。外車セールスマンの浦上にはアリバイがあったのだ。

兵庫県警へ出向してきた二階堂警部は手はじめに「平城山事件」を追ってみることにした。

今をときめく清純派タレント八木橋紀子と密かな交際を続けていた大学助教授の宮本の留守中、妻が何者かに陵辱、殺害され、子供の姿が消えていた。

日常の彼方へいざなう5つのこわいお話。

吉成行夫には、十二年来の秘密があった。

さあ、夏休み。わたしは日下くんと美奈子と共に、沖縄へやって来た。

奥多摩で釣部渓三郎の鉤にかかったのはハヤではなく、顔見知りの男の死体だった。付近の岩場からは女の絞殺体も発見された。

小樽在住の美人画家が、札幌のホテルで殺された。捜査の進展につれ、画家の過去に複雑な人間関係が浮かぶ。

ヤク中で慢性自殺志願者のブンガクさん。浅草置屋の娘で、文学少女のくせに暴走族にも一目置かれているタカミ。

「約束通り仕上げましたよ」人違いかと思うほど窶れ果て、左手に包帯を巻いたデュラン氏が、藍場を二階の回廊に案内した。

刑事をやめて、ルポライターと探偵業をこなす柚木草平。ある雨の日に、彼のもとに不思議な事件が持ち込まれた。

“人間の本性は、善か、悪か?”何世紀にもわたってくりかえされてきたこの大問題をめぐって、シカゴ・デイリー紙で二人のコラムニストが対決することになった。

妻と別れる方法は離婚だけではない。情事を仕向け、妻を追いつめ自殺へ導く男の心理(「夜のない窓」)。

京都・北山で痛ましい惨劇が起きた。舞妓が、全裸で絞殺されたのだ。

沢原は焦っていた。一枚の写真と物語で世界を構築するフォトライターとして、手応えある狙うべき像が見つからない。

南国沖縄を訪れた、牧薩次と可能キリコのヤング探偵コンビの前に、難事件が続発する。

トラベルライター瓜生慎は、愛妻・真由子の父親から、強引に取材旅行の同行を引受けさせられた。

戦いを終え、長い休暇を送る西城秀夫の安息を破ったのは警視庁からの緊急連絡だった。