狂い壁 狂い窓



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初公開日(参考)1983年04月
分類

長編小説

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狂い壁 狂い窓 (講談社文庫)

2018年02月15日 狂い壁 狂い窓 (講談社文庫)

昭和初期産婦人科病院だった古びた洋館アパート「樹影荘」。壁から無数に湧いてくる虫。部屋を覗く蝋面、投げ入れられたマネキンの首、埋められた屍体。やがてどこからともなく床を踏むかすかな軋みが!相次ぐ怪事件、住人六組に迫りくる恐怖。建物全体に蠢く妖気と充満する狂気。史上最も怖いミステリの傑作。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

狂い壁 狂い窓の総合評価:6.38/10点レビュー 13件。Bランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

狂い壁 狂い窓の感想

著者〈狂気三部作〉の三作目(前二冊は未読)。あらすじを読んで無かったので、ホラーなのかミステリーなのか終盤まで全然分かりませんでした。いずれにしても、不気味な描写と狂気に飲み込まれた登場人物達が気持ち悪くって仕方が無かった。それから、誰が話をしているのか分かり辛い、そもそも読めない漢字がめちゃくちゃ多い。読者に親切とは思えない作品だったが、作家性がグイグイ主張されてる所が才能なのでしょうね。そこまでグロく無かったので耐えられたかな?、意外と面白く先が気になって一気に読み終えた。雰囲気を読む作品、凄く濃い。

なおひろ
R1UV05YV
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

字面さえも怖い

大学でミステリに目覚めた私が各種ガイドブックを読み漁って、手当たり次第にその道の作家の作品に手を出していたのは既に別の感想でも述べたが、その中の1人に竹本健治氏がいた。
この作家の代表作として必ず挙がるのが『匣の中の失楽』。しかしこの作品は当時絶版であった。数年後どこかの書店でノベルス版を見かけたが、文庫本で購入することを原則としているので文庫落ちをじっと待っているような感じだった。
とにかくいわゆる新本格ミステリ作家の方々が影響を受けた作品としても『匣の中の~』の名はたびたび挙がっていたので、この竹本健治という作家の作品とはいかなるものかと各社の文庫目録を調べてみたところ、ほとんど作品がなく、唯一角川文庫だけがこの作品を文庫で出版していた。現在は竹本氏の文庫は各出版社から出ており、容易に購入できるが、90年代当時は実に稀少だったのだ。

本書の舞台は元産婦人科医院を改装した「樹影荘」というアパートを舞台にした作品である。そこに住む男女はどこか歪んでおり、屈折した性格を持っている。そんな彼らに起こる奇怪な出来事。虫が這いずり回り、天井から血がしたたり、生首を思わせるマネキンの首が玄関に放り込まれる。便所には「死」の文字が殴り書きされ、廊下一面に血が流される。そんな怪異に住人たちも疑心暗鬼に捉われ、お互いを疑い出す。やがて住民の1人が首吊自殺を遂げる。それがカタストロフィの始まりだった。

この作品を読むまで私はホラー小説を読んだことがなかった。文字で人を怖がらせるなんて到底できるものではないと高を括っていたのだが、それが間違いだと気づかされたのがこの作品。とにかく怖い。書かれている内容もそうだが、並んでいる文字の字面が怖い。あとがきによればとにかく怖い文章を書こうと使う単語を吟味し、漢字からひらがなの表記、つまり文字が与える印象までを徹底的に考え抜いたのだそうだ。その成果は竹本氏の期待以上に出ている。常に湿り気を纏ったようなじとじとしたような印象と指に血が付いてこすり合わせた時に感じる、あの粘着感。特に最初の産婦人科時代に行われた中絶場面など、いきなりこれかよ!と気持ち悪さに身悶えしたものだ。
昭和の安アパートを思わせる「樹影荘」も舞台効果が抜群だ。六畳一間の日焼けした畳敷きの部屋に天井から1本ぶら下がる裸電球。部屋の隅には照明が届かず、影が常に下りている。そんな風景が終始頭に浮かんでいた。
この作品との出逢いがなければ私は竹本氏の作品を追う事はなかっただろう。数ある作品の中で当時本書のみを文庫として残していた角川書店に感謝したい。


▼以下、ネタバレ感想

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No.11:
(3pt)

全体がつかみにくくて残念

読んでいて、納得できる部分があまりなく、時代もよく理解できず、最後でそうだったと思うけど、「堪能した」とは言えない。もう少しわかりやすいとよかったと思いました。
狂い壁 狂い窓 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:狂い壁 狂い窓 (角川文庫)より
4041883016
No.10:
(3pt)

それなりに良く出来ているが、お勧めはしない

代表作「匣の中の失楽」は読んだ。
互いに入れ子構造の二つのストーリーが進行する大作で、面白かったがとても疲れる作品だった。
本書は二冊目だ。もと病院だったアパートで、気味の悪い事件が連続する。ついに自殺者が出た。本当に自殺なのか。
恐怖を盛り上げる描写は迫力があるが、今となってはあまり怖くないな。
複雑な事件の真相は説得力があって、充実した読み応えだった。
ラストシーンは意味不明だ。不快で評価が下がった。作者の趣味なのかもしれないが、こんな演出は不要でしょう。
狂い壁 狂い窓 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:狂い壁 狂い窓 (角川文庫)より
4041883016
No.9:
(2pt)

哲学的

初めて読む作家さんでした。
結論から言うと、他の作品も読んでみたいと思えるものではありませんでした。
文章は滑らかで、読み易いと言えば読みやすいです。
ただ、言い回しが極端に哲学的というか「お姉さんはちゃんと絡み合ってるよ」とか「地面の下は空洞なのだ」みたいな、言いたいことは何となくわかるのですが、「ん~・・・?」となってしまう表現がそこかしこにばら撒かれていました。
加えて視点がコロコロと変わるので、混乱しながらストーリーは進み…。
登場人物も多いので余計に。
ホラー要素は無いと思います。
あらすじを読んだ段階では、少しホラー要素のあるミステリーかもと期待していたのですが。
好きな人は好きなのかもしれませんが、私には合いませんでした。
狂い壁 狂い窓 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:狂い壁 狂い窓 (角川文庫)より
4041883016
No.8:
(5pt)

講談社ノベルス創生期の傑作

復刻シリーズの第一弾としてリリースされた一編。初版は1983年ということで講談社ノベルスのかなり初期のころの作品である。当時のサラリーマン向け企業サスペンス全盛のラインナップが揃う中では異色の正統派怪奇ミステリーであり、今読んでみても、もともと時代背景を古く設定していることもあり、違和感なく楽しめる。前半の怪奇ムードと後半の論理的推理解決にいたるまで独特の古典的怪奇ムードが漂っている。
講談社ノベルス初期の傑作として今復活したのは意義のあることである。
狂い壁 狂い窓―綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:狂い壁 狂い窓―綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)より
4061825402
No.7:
(5pt)

ミステリとホラーの奇跡的な合体がすばらしい

著者初期の傑作である。
まさかこれが「ゲーム三部作」と関連するとは、前半部分を読んでいたときには思いもしなかった。
ホラーテイストの本作は、もちろん本格ミステリであるが、そこは著者のこと、ただですむわけがない。

しかし、このホラーテイストのなんとヴィジュアルなことか。
とにかく、元病院が主舞台というのが、実にそれらしくて良い。
雰囲気難点である。
マネキンには「悪魔くん」かい、と突っ込みを入れたくなったが、虫には背筋がぞくぞくとなった。
こういうのを書かせると、著者は実にうまい。
「ウロボロス」みたいなのに浮気せず、もっとこういう作品を書いて欲しいものだ。
最近では三津田や飛鳥部なとホラーミステリの第一人者だが、著者は間違いなく、両者よりずっとレベルの高いホラーミステリが書けるであろう。

「ウロボロス」や「クー」のシリーズしか知らないひとは、ぜひ本書を一読して欲しい。
そして、「ゲーム三部作」その他の「牧場智久シリーズ」の愛読者は必読である。
著者に対する認識が、一変することうけあいである。
日本には、本作のようなホラーであり本格ミステリでもある、という作品が少ない。
海外だと、スレイドとかいるんだけどね。

本作は、ホラーとミステリが奇跡的にマッチングした、稀有な傑作である。
あまり注目されないが、ミステリの歴史の中で、もっと評価されて良い作品だ。
狂い壁 狂い窓 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:狂い壁 狂い窓 (角川文庫)より
4041883016



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