「狼は哲学者だな。戦闘に熟達しただけのコマンドじゃない」傭兵がつぶやく。

かつて、能登の断崖に消えた“百舌”は復讐を誓い、北朝鮮の工作員として、日本に潜入した―。

激動する1990年、世界経済は恐慌へ突入。日本は未曽有の危機を迎えた。

世界恐慌を迎えた1990年、世界には奇妙な動きが相次いだ。日本でもパニックとクーデターが誘発する。

名もなき兵隊たちの生と死と愛を凝視し、描きつづけてきた直木賞・吉川英治文学賞受賞作家の戦場ロマン。

ヴェラ・マッケイの娘アニーは、とつぜん40度以上の高熱と目の痛みに襲われ、ローズロウン病院の救急治療室に運び込まれた。

京都嵐山の三船祭り。各界の著名人や有名人タレントが多数出演し、大観衆の前で優雅な平安絵巻が繰り広げられていた。

大学時代の仲良しグループ、男女6人組が京都へグルメ旅行に出かけたが、旅行中に仲間の一人が殺されさらに第二の殺人が…。

仲よし三人組の看護婦、山形久江、野々村和子、有坂千寿がヨーロッパ旅行に出かけた。

暑い・狭い・うるさい3拍子揃った愛の巣を営む智佐子・克郎の新婚夫婦に、願ってもない話がとびこんだ。

ある日、六本木にスタジオを持つアクション派カメラマン滝村薫平を、女が訪ねてきた。

少女マリと黒犬ポチのコンビ―その正体、実は落ちこぼれ天使と地獄から追い出された悪魔―の地上での修業も3回目。

天国から研修に来た天使と地獄から成績不良(?)で叩き出された悪魔。

「コーヘイ兄ちゃん!」。

〈ラコシ〉―それは鋭い牙と鉤爪を持ち。黄色い眼を光らせ。

巨大都市ニューヨーク。それは現代の魔都だ。

カスとポルは15歳。発明の天才にして商売上手、ルナ・シティでは有名な〈悪たれ双子〉だ。

ボケが進行しながらも講演旅行に出かける元大臣とその秘書。

考古学者の曽根辞郎が多摩古墳群の一角で、頭を割られ、無残な死を遂げた。

倶知安町郊外の古い廃工場の中、背中に強い衝撃を受けて関口啓子は倒れた。気がついたとき一人の男が…。

晩秋の猪苗代湖畔で、正体不明の謎の美女と詐欺師の、二つの死体が発見された。

商社マン生活に疲れ果てた佐々木貢は、福井県東尋坊で死ぬつもりだった。

上野発・特急「ゆうづる5号」の個室寝台で、新井は偶然見知らぬ美女と同室することになった。

亀井刑事の息子、健一が特急「おおぞら9号」の車中で誘拐された。

僕の名前は山岸陽介。26歳、独身。

パリ発サハラ行・密輸団。メンバーは娘剣客、元外人部隊、フランス外務省職員、三文作家。

地下室の扉が再び開かれるのは72時間後。人工的に“孤島”を作り、その中でミステリー講座を開催する。

セーヌの川底からお化け潜水夫に水死体が運び去られた。

新宿西口地下街の喫茶店のウェイトレス純子は、向いのケーキ屋の猿の人形が気掛りだった。

ロンドンの裏通りで起きた殺人事件は背後に異常な動機をうかがわせた。

親友エブに新しい恋人ができた。〈私〉も老いへのゆとりが生まれ、そろそろ探偵稼業におさらばをきめこともうと考えていた。

インディアナの農村からでてきたラルフにとって、弟ジョナサンの自宅で開かれた誕生パーティーはすこしばかり刺激が強すぎた。

中央アルプス山麓・菅ノ平駐車場に車を放置したまま、東京の加古川奈未が失踪した。

夫が妻が恋人が…、平凡な日常からこつぜんと姿を消して。「失踪」をテーマに本格推理の第一人者が贈る珠玉の連作ミステリー。

たった14歳の少年が電気椅子に送られた。衝撃のミステリ。

医師ヴィクター・フランクは、代理母が自分の次男を出産するさまを不安に駆られて見守っていた。

朝吹里矢子は薮原法律事務所のイソベンとして5年、いよいよ独立して自分の事務所を構えた。

サンテミリオン、マコン…私は一本一本、慎重に香りを嗅ぎ、味見をしては吐き出した。

記号論学者U.エコが『バラの名前』の次に放った『フーコーの振り子』はオカルト小説の体裁で観念の世界に挑戦したものだけに、その難解さは想像を絶するものがある。

モザンビーク沖の小さな島国セント・メアリー。

話を聞いた瞬間、タリーは耳を疑った。亡命を求める東独諜報部の大物が、身柄を預ける際の要員に自分を指名してきたというのだ。

失敗した遠征から帰国した登山家滝沢は、得体の知れない男からマナスル登頂を目指す登山隊の隊長になってほしいと依頼を受けた。

1967年、東京六本木に近い雑居ビルの屋上から、一人の男が飛び降り自殺した。東都新聞文化部長の月田春之。

「ソ連領沿海州に住んどる超能力者を、ひそかにワシントンに連行して欲しいんやけど」CIA関西支部の秘密依頼を受けたのはサギ師の岩内亮。

熱砂の西サハラ、苛烈な日差しの下に飛び交う銃弾と砲弾、謀略、殺戮、戦闘、裏切り、サバイバル…。

破局におびえる谷畑刑事の脳裡に、新聞の見出しが浮かんだ。

風吹きすさぶペルーの高山地帯。

昭和51年、カメラ、OA機器メーカー・リカードの開発事業部長・生駒洋一郎が、43年に起きた息子慎吾の誘拐事件の手記を残して病死した。

警察をてこずらせている連続少女誘拐殺人事件の犯行声明がK新聞に届いた。

藩の名刀を奪い、役人を斬って薩摩藩に逃げ込んだ侍を上意討ちにする命をおびた矢作次郎八と岡田久馬。

酒を断ったスカダーは、安ホテルとアル中自主治療協会の集会とを往復する日々を送っていた。

元しがないビーチボーイの俺が、私立探偵事務所を開いたのは2年前。

「あたしの誇りは竜よ。あたしの狼、冬に向かって走る狼」女は唇を重ねる。

能登半島の突端にある孤狼畔で発見された記憶喪失の男は、妹と名乗る女によって兄の新谷和彦であると確認された。

『ボズのスケッチ集』から抄録したもの。

ボストン美術館で殺された老日本人画家とは何者か?一方日本では、謎の生涯を送った浮世絵師葛飾北斎の正体に迫ろうと研究家たちが資料を追う。

学生街のビリヤード場で働く津村光平の知人で、脱サラした松木が何者かに殺された。

あたし―神崎美絵は、有名デザイナーの制服を着たいばかりに、中学の時からの親友・相馬冬花といっしょに清霞学院に入った。

超マンモス都市での生活の中で、極度の緊張状態をしいられている現代人たちが、気軽に素早く健康状態をチェックできるようなクリニックを開院できないものか。

優しい千絵の父親松木尚二が突然ビルの屋上から飛び降りた。

網走より殺意をこめて―。予防研・高瀬譲は、網走刑務所の囚人・鳥飼丈太郎から奇妙な依頼をうけた。

上司の妻に誘われながら一度のキスだけで遠ざかる青年(「組歌」)、結婚をとりやめたのに形だけの新婚旅行に出た2人(「淡味の蜜」)、転勤してゆく隣室の主人を見送る人妻(「空き部屋」)、老いたるお手伝いさんとの再婚を決意する作家(「捨て石」)…。

短い旅に出た老執事が、美しい田園風景の道すがら回想する、古き良き時代の英国。

1300年間埋れていた数々の謎と真相。誰が?なぜ?天智を殺したか?長編歴史推理小説。

嵐の日、舞台は那覇。組織に追われて逃げてきた原口泰三。

ぼくはビーグル犬のシシマルである。いささか放浪癖があるが、ただのビーグル犬である。

学園紛争、デモ、フォーク反戦集会。森の都・仙台。

山田財閥の会長・山田光太は75歳。

平塚の七夕まつりの夜、その商店街のはずれで、自称文芸評論家の岡野の死体が発見された。

光岡珠子18歳。小劇団の女優だったが、北海道旭川で解散の憂き目に会った。

「えーっ、麻衣ちゃんが男の人を刺したって!」恋人の千尋でなくてもビックリするよね。東京は乃木坂近く。

一通の奇妙な電話が呼び覚ます過去の詐欺事件と戦争の影。赤い靴が握るアリバイの鍵。

戦国の遺風いまだ消えず、巷に浪人があふれていた明暦年間―女遊びがこうじて扶持を失った伊吹進二郎は、ふとしたことから、芝居小屋瓢座を根城とする群盗の仲間に入ることになった。

犯人がいないのに殺人があった。でも犯人はいる。

フランス・グルノーブルでの世界警察官会議に、十津川警部と亀井刑事が招待され、若手の白井刑事も参加。

飛騨高山の旅館から、スケッチブックを残して白石ゆかが消え、10日後、女性の絞殺死体が発見された。

「今、後生掛温泉だ。ここで、素敵な女性に会った。

フランス・グルノーブルでの世界警察官会議に、十津川警部と亀井刑事が招待され、若手の白井刑事も参加。

十津川警部と妻との電話にまぎれ込んだ奇妙な電話は、殺人を相談するショッキングなものだった。

扇の舞うたびに人が死ぬ!時代祭りの牛車に乗った「紫式部」の芸妓が、ミス着物の女子大生が…。

『週刊A』の編集長が就任13日目に車で事故死。次の編集長も13日目でサーカスを見学中、ライオンに食われた。

昭和61年8月18日、上野駅の隣接したホームに前後して到着した上越、東北新幹線の中から女と男の服毒死体が発見された。